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ひきこもりとともに歩き、学び、遊んだ色色

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ひきこもり支援をしながら、ひきこもりの人たちとともに歩いて、学んで、そして遊んだ様々なことをつづったものです。無償で気軽に読める短い記事やレポートを集めています。もしよければご一…
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#長期ひきこもり

拙著「ドキュメント・長期ひきこもりの現場から」が中国語に翻訳されて出版されます(たぶん)

僕が著した「ドキュメント・長期ひきこもりの現場から」(洋泉社、現宝島社)が中国語に翻訳されて海外で出版されることになりました(たぶん)。 個人的には、英語に翻訳されたらと思っていましたが、贅沢は言えません(笑)。 まだ出版予定日などは未定ですが、たぶん翻訳作業中かと…。 中国でも、ひきこもり問題は目立ち始めているほか、日本のひきこもり問題への関心も高いようですね。

ひきこもり・サブカルちゅあ③ 蜘蛛ですが、なにか?

これは現在、シーズン2?を放送中のアニメです。 もともと原作はライトノベルで、コミックもありますし、スピンオフの作品もあります。 「小説家になろう」というその道では超有名な小説の寄稿サイトで人気が出て、出版されるなどしたもので(すよね…間違っていたら、ごめんなさい)、いわゆる“なろう系”とされるものに分類できるのかな。“なろう系”とは、現世で命を失って転生したり、あるいは異世界に魔法などで召喚されたりするもので、新世界ではヒーロー(英雄)になったり、チート的な強さ(つまり

来月、いよいよ(たぶん)赤ちゃんが生まれます❤️

6年前の洋上フリースクール「グローバルスクール」(ピースボート)に参加していた女性が、いつのまにか来月の6日に出産予定だそうです。 コロナ禍の出産数のとても少ない時期に、なんと出産予定とか。 ひきこもっていた経験があっても、いろいろ生き悩んでいたとしても、幸せになることはできますね。(まあ、ある意味、ようやくスタートラインに立つ、とも言えるわけですが) なんか、いい知らせでした。 それにしても、本人は至って落ち着いているもので、周りの僕の方が焦って、とまどいました。

「ひきこもり、コロナに翻弄される」の記事を「コミキャン文庫⑤」に寄稿しました

ちょっと報告が遅れましたが、大阪の小西さんの障害者というか、人間支援の場所というか、“やまと茶房”で「コミキャン文庫⑤ 命を革める(あらためる)」という本を先日発行しました。 本格的な書籍で、10年ほど前から細々と発行しはじめて、今回で5巻目。これはかなりすごいことではないかと思います。 やまと茶房の連絡先は以下のところで、問い合わせればこの本はゲットできるかと思います。 〒569-0826 大阪府高槻市寿町2-2-7 栄電社ビル201号 やまと茶房 (メールアドレスや

社会福祉の落とし穴 B型作業所を突然クビに…

最近、埼玉県S市のさるB型の作業所に通う、ひきこもりがちの若者が、一度のトラブルで突然、契約解除(クビ)になり、一人暮らしをしていることもあって、経済的問題や深刻な孤立状態の到来で途方に暮れています。 きっかけは、土曜日の作業所での作業終了後、彼(A君)に突如、ある発作が起き、どうも作業所のスタッフに暴言を吐いてしまったようです。 ちなみに障害者の作業所には大きく2種類あって、A型作業所は雇用契約を結び、B型作業所は労働者としての雇用契約を結びません。一般にB型作業所は、

ひきこもり・サブカルちゅあ② カフカ「変身」

コロナ禍のなか、僕はひきこもりの若者と読書会面談みたいなものをたびたびしています。 どういうのかというと、小説や評論など一つを選んで、それをお互いに事前に読んで、面談の時にディスカッションするというものです。原則として、マン・ツー・マン(1対1)で実施します。 今日はチェコの天才作家、フランツ・カフカの「変身」を読んでディスカッションをしました。 「変身」はユニークな作品で、世の不条理をテーマにしたものです。1915年に刊行されたのですが、100年以上経った現代でも色あ

孤立の壁がもたらす家族の焦り

ひきこもりが回復していく際、孤立、成長、自立の3つの大きな壁を乗り越えていく必要があると、よく話していますが、一番時間のかかるのは、最初の孤立の壁だったりします。 この孤立の壁を乗り越えるときに、特にご家族はいつ終わるかわからない「無限の焦り」というようなものを感じることがあります。 なんらかの変化が実感できればまだしも、家族としてできることをやっているのに、なぜか成果が出ない。そんな時間が何ヶ月も、下手すれば何年も続いてしまうと、参ってしまうのも無理はありません。 え

ゲームも捨てたものではない

暗い話ばかりでもいけないので、明るい話も少々。ひきこもり支援の現場の話です。 インターネットやゲームの話題になると、長期ひきこもり界隈ではどうしても「深刻な依存問題」や「過剰課金による経済的破綻問題」などの話になりがちです。 それらはたしかにそういう一面もありますが、それだけではありません。悪い話ばかりではないのです。 近々、さる長期ひきこもりの若者が、さるIT関連企業に正規社員として採用されることになりました。ただ、彼はいっときほとんど家から出られない状態でした。それ

コロナ禍のひきこもり支援現場にて:突然死

僕の訪問支援をしている若者(ひきこもり)の一人が、このほど突然、亡くなったという知らせを受けました。 くも膜下出血ということです。 その方は40代で、僕が訪問してもなかなか顔を合わせられない人でしたが、最近はご家族の理解も進み、なんとかなればという期待も抱いていた矢先のことでした。 深くお悔やみを申し上げます。支援がまにあわなくて、残念でなりません。 ひきこもりの長期化にともない、当事者やご家族の高齢化も著しく進行しています。特に先月半ばからは昼夜の寒暖差で健康状態を

コロナ禍のひきこもり支援② ひきこもりや家族の感染状況

さて、ひきこもり当事者とその家族の感染状況について、お伝えしたいと思います。 僕が訪問や相談など支援している方については、ひきこもり本人も家族も、今のところ新型コロナに感染した人は一人もいません。ご安心ください。(もちろん、僕と関わりのない方については、よくわかりません。それでも、一人もいないということは、ひきこもりの当事者や家族は感染から比較的縁遠いところにいると言えるでしょう。もちろん、個人差はあります。ひきこもりの中には、動きたくて動きたくて仕方ないタイプの人もいます

コロナ禍のひきこもり支援① バイトが突然消えた…

ひきこもりの当事者にとって、コロナ禍での外出自粛はどう受け取っているでしょうか。けっこう評価が難しい問題です。 短期的に見ると、年度替わりの新鮮なフレッシュマンが誕生する時期というのは、心の中で「自分だけ取り残されている…」と危機感を抱く、あまり楽しくはないと感じる当事者が多い時期です。中には、そんな元気な若者の旅立ちや新生活の情報に頑なに目や耳を閉ざしてしまう人もいます。 未成熟なパーソナリティーの残る人にとって、嫉妬という感情は、人生をもてあそぶ厄介な代物です。 た

『月刊みんなねっと』5月号に記事が掲載されました

全国精神保健福祉会連合会のだしている「月刊みんなねっと」(今年の5月号)に僕の小稿が掲載されました。もしよろしければご一読ください。 心の問題を抱えた人たちとの信頼関係の築き方を探る特集の一つとして書いたもので、タイトルは「ひきこもり支援の現場から」です。4ページほどの読みやすい分量です。いくつかの具体的な試みも記しています。 久々に(?)自分の本業(実はライター)を思い出しました(笑)。 「月刊みんなねっと」はとてもかわいらしい冊子なのですが、中には硬派な記事もあって

長期ひきこもり〜時間かけ孤立状態打破〜