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コーフライヤーのサービスに込めた思いと考え方

今回は、コーフライヤーのサービスに込めた思いと考え方について書いてみたいと思います。

僕は、コーフライヤーの仕事とは、「組織開発、サービスデザイン、D&Iの価値観・知識・手法を大切にしながら、チームや組織の知識創造をお手伝いすること」だと考えています。
あえて図解すると、このようなイメージです。

コーフライヤーの組織の考え方とサービスの範囲

ここからは、なぜ、そのように考えているの?という点を、僕自身のキャリアと重ね合わせながら説明をしてみたいと思います。

知識創造理論との出会い

新卒で入ったコンサルティング会社の4年目に、ナレッジマネジメントを担当するチームに異動しました。
真っ先に読むようにおすすめされたのが、野中郁次郎さんと竹内弘高さんの『知識創造企業』でした。
一回読んで、「知識創造こそがイノベーションの原動力であり、企業の競争優位の源泉である」という著者たちの主張にひき込まれ、「難しいけど、めちゃくちゃ面白い」と思いました。

それから3年くらい経って、もっと深く知識創造理論を学びたくなり、働きながら大学院にいくことにしました。
そのときは、人材育成に関わっていたこともあり、知識創造を促す場づくり(人間関係づくり)や、マネジメントとリーダーシップのあり方に関心をもっていました。

知識創造理論のおかげで「人と組織に関わる自分自身の業務の世界」と「経営戦略・イノベーションの世界」を結びつけることができ、とてもわくわくしたことを覚えています。

道具箱としての、組織開発とサービスデザイン

しばらくして、会社でマネジメントの役割を担うようになりました。
人事におけるキャリアも、人材育成から新卒採用を経て、HRビジネスパートナーへと広がっていきました。
知識創造理論はビジネスパーソンとしての僕の北極星であり続けましたが、一人のマネージャーであり人事パーソンである僕には、知識創造を促す場づくりの助けとなるもっと実践的な道具箱が必要でした。

その一つ目が、エドガー・シャインさんの『プロセス・コンサルテーション−援助関係を築くこと−』という本であり、組織開発の世界でした。
僕は、この本の副題が暗に示している「本当の意味で人の助けになるとはどういうことか?」というテーマにすごく惹かれましたし、これからの世の中のリーダーや人事パーソンにとって、必要で役に立つリソースを発見した思いがしました。

それ以来、民主的であることを大切にし、「組織の効果性(≒成果の達成)と健全性(≒人間関係の形成)を高めること」を同時に目指す組織開発の世界の探究はずっと続き、今でも興味は深まるばかりです。

もう一つが、サービスデザインの世界です。
組織のなかで知識創造を促す場づくりを行おうと思うと、人事制度やプログラムをいかに設計すべきかという問題に直面します。
従来の一般的なやり方は、人事部の主導で、事業と人事の戦略に基づいて制度やプログラムの設計を行うというものです。
しかし最近は、従業員が自分たちの声を組織の運営に反映させている事例を見かけるようになってきました。
そうした取り組みでは、人事と現場が協力しながら制度やプログラムを作り上げていくための、民主的な方法論が求められます。
そのときに、サービスデザインの価値観と知識と手法は、パワフルな威力を発揮すると思います。

10年以上前に「IDEOって何の会社?」というところから始まったデザイン思考への僕の関心も、時を経て深まるばかりです。

根っこにあるのは、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)

D&Iは、ビジネスの世界で、創造性やイノベーションを高めるという文脈で浸透が図られてきました。
近年は、Equity(公正性)という概念を加えて、DE&Iと表記されるようにもなりました。
それとともに、D&Iは、何かの「促進要因」ではなく「前提条件」であるという理解が広がっていると感じます。

キャリアを振り返ってみると、D&Iについて、僕はさまざまなリソースを手にしていたことに気づきます。
例えば、この記事で紹介した「凸凹のプログラマーたち」と「部下のAさん」との仕事経験からは、僕自身を含めたこの世界の全員が凸凹であるという事実と、チームで働くことの本質を学びました。
また幸運にも、以前在籍した二つの外資系企業では、グローバル企業の人事として、D&Iについて学び、実践する機会に恵まれました。

「D&Iは組織運営の前提条件である」という僕の信念は、間違いなくそれらの経験によって養われました。

あらためて、コーフライヤーのサービス

コーフライヤーのサービスは、二つの柱で成り立っています。
一つ目は、ファシリテーターもしくはコーチとして、チームの潜在力と推進力を引き出すチームづくりを支援すること、二つ目は、経営者もしくは人事部門の方々の伴走者として、従業員の成長とウェルビーイングを促進する組織づくりを支援することです。

また前回の投稿で、私たちは、働く人と組織のあり方の変化として、「チームが主役になっていく」ことと、「従業員の体験への関心が高まっていること」の二つに注目していると書きました。

「組織開発、サービスデザイン、D&Iの価値観・知識・手法を大切にしながら、チームや組織の知識創造をお手伝いすること」を僕たちの仕事であると信じ、変化を捉えながら、お客様のお役に立ち続けたいと思います。

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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