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台湾映画「鯨が消えた入り江」(我在這裡等你)

主演:テレンス・ラウ(劉俊謙)、フェンディ・ファン(范少勳)
2024年 100分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=台湾Cosmopolitanより)

待ってましたー!!!
今年一番配信を待っていた映画、こんなにも早く出るとは思っても見なかった!
台湾で劇場公開されたのは5月、それから主題歌だけを楽しみながら、指折り数えて本作の配信を待っていた。

香港の人気作家と台湾のチンピラのロードムービー

テレンス・ラウ演じる香港の人気作家グー・ティアンユー(天宇)は、新作に盗作疑惑がかけられ、何もかも嫌になって、ふと思い出した、小さい頃に旅行した台湾へ行く。
そこでぼったくりバーでたかられていたところを、フェンディ・ファン演じる地元のチンピラであるゾン・アシャン(阿翔)に助けられる。

ティアンユーは昔、台湾の少年と文通していた時に知った「鯨が消えた入り江」に行ってみたいと言い、アシャンはその案内を申し出る。
バイクが壊れたり、車が壊れたりしながらも、その場所へ二人で向かうロードムービー的なストーリーである。

これはBLなのか?

本作のビジュアルといい、フェンディ・ファン主演というと、みんなBLだ!って期待していたし、私も実際そういうストーリーかと思っていたら、そうではない。
ティアンユーとアシャンの過去をもとにした、回想、友情、そしてちょっと淡い恋物語という方があっているだろう。いや、恋物語までもいかないだろう。

どちらかというと、『青春18×2 君へと続く道』に共通する部分があったのではないかと思う。日本ではなく、本作では香港だし、もちろん構成も違うが、主人公が台湾旅行を経て、未来への新しい一歩を踏み出そうとする、そんな明るさは共通していたように思う。本作にはより、未来的なファンタジー要素が付け加えられていたと言える。

ちょっと文通の郵便箱の部分は、腑に落ちない点もあったが、まあ、ロマンチックな設定だったかな。
それとも、すべてティアンユーの小説の中のストーリーだったのだろうか。
ある意味、オープンエンド的な結末と言える。

それにしても主演の二人の魅力が大いに楽しめる本作。私は普段は番宣とかBTSとかはほとんど見ないのだが、今回2本ほどYouTubeで見てみたら、どうも撮影では二人とも怪我をしたそうで大変だったそう。

香港の俳優テレンス・ラウ。彼はやっぱり広東語がいい❤️

崖のようなところでの撮影があるが、テレンスは滑ったそうで怪我をして10針ほど縫ったそうな。
彼主演の挫折した香港ドラマも、彼が作家という設定だったが、本作でもそう。なんか彼が好むキャラなのかなぁ。もっと彼の作品も観なくては!

台湾の俳優フェンディ・ファン。こういう役柄には彼の魅力がよく出る❤️

フェンディはもっと大変だったようで、壁ドンのシーンでガラスが割れて、腕に30針も縫う怪我だったとか。
本作のチンピラ役も、なんか”ツッパリ”(古い?、笑)という言葉が似合いそうで、彼の魅力がいっぱい出ていた。笑顔がとにかく良い🥰
彼のドラマは割と観ているけれど、映画は初めて。今調べたら結構映画にも出ているので、どれか観たいが、過去のとか配信されているのだろうか。

『ブエノスアイレス』へのオマージュ的な

最初のモノローグでレスリー・チャンの名前が出るので、むむ、これは。。。と思った。入り江を目指して行く旅、途中で見つけた滝。。。なんとなく『ブエノスアイレス』へのオマージュも入っていたのではないかと思う。


本作の英題も『A Balloon's Landing』で、劇中で挿入歌として使われているレスリー・チャンの『春夏秋冬 A Balloon's Journey』から取っているのかな。

都会の香港、自然あふれる台湾南部の墾丁、そしてそこに向かうまでの風景と、ロケーションもとても美しかった。もう一回観ちゃおうかなぁ。。。

Netflixで配信が開始されたので、興味のある方はぜひ。

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こちらがHUSHが歌う主題歌『我在原地等你』🎶
ずっと聴いていたけれど、MVは見るのを我慢していて、やっと今日視聴!


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