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台湾BL映画二作「The Immeasurable」(聽不見的距離)&「Komorebi」(日光樹影)

台湾のLGBTコンテンツ専門動画サービスのGagaOOLalaの、“2021年度Queer Up The Volume (同志音乐爱情故事)”シリーズ、最後のBL短編映画2本も視聴。同シリーズのGL短編映画の記事はこちら↓
(画像は全てGagaOOLala公式サイトより)

「The Immeasurable」(聽不見的距離)

主演:トレント・チェン(陈祎伦)、ローゼン・ツァイ(牧森)
23分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★☆☆☆

バスケでプレイ中に惹かれ合う二人

ローゼン・ツァイ演じる大学生シャオシャン(小象)は、バスケでプレイ中に軽いケガをしてしまう。一緒にプレイしていた、トレント・チェン演じる年上の男性ヴィックが介抱してくれるのであるが、一気に惹かれ合う二人。それ以来、逢瀬を重ねるようになる。

ある日ヴィックは、シャオシャンが大学の仲間たちと土地開発プロジェクトに対する抗議デモのリーダーであることを知る。デモなど止めるようにと説得するも、全く聞く耳を持たないシャオシャン。
そして遂にデモの日が来てしまった。警察官であるヴィックはそのデモ隊を阻止するために現場へ行くことになる。

実は遠いところにいる二人

下にリンクしている主題歌の公式MVを見ると、ほぼ本作の内容がわかってしまうと思うが(どうよ、この作り)、つまりは惹かれあっていても、根底には全く考え方の違う二人のストーリーである。この短さなので、すぐにくっつくが、結局は分かり合えない部分がたくさんあるということなのだろう。
プロットとしては面白いと思うけれど、あまりにも短すぎて、ちょっと説得力に欠けているがヴィック役の俳優がかっこいいのでよしとしよう。

こちらが謝祥寅Eric&キンバリー・チェン(陳芳語)が歌う主題歌の「還是回到這 Still Come Back」♫ 本作見なくても、これで十分かも。


「Komorebi」(日光樹影)

主演:ロータス・ワン(王彩樺)、アダム・リン(林冠宇)、ホアン・グァンジー(黃冠智)
28分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆


結婚しちゃったけれど

アダム・リン演じるジェミン(哲銘)とホアン・グァンジー演じるジェン(征)は幼なじみだが、何年も付き合っていた。そしてついに先日、台北に住むジェミンが入籍届を出してきた。

母の誕生日のために台南の実家に戻ったジェミン、ジェンとの結婚の報告をしなければと思うものの迷う。母はずっと30歳にもなって彼女も連れてこない彼を心配しているが、実はジェミンは母にカミングアウトさえもしていないのだった。

嬉しい日本語のタイトル

このドラマは台南が舞台になっていることもあるからか、言語が台湾華語で、正直ほとんど一言もわからなかった。いや、中国語なんてできないので同じなのだが、それでも華流ドラマはかなり視聴しているので、簡単な言い回しや単語は理解できるのだが。。。しかし本作も日本語字幕がついていたので、もちろん良かったが、それより嬉しいのは日本語の「Komorebi」というタイトル。ちょっとネタバレになってしまうが、母親に昔日本人の恋人がいて、この単語を知っているという設定なのだ。
ちょうど母親が、木漏れ日の暖かい日差しを思い出している時なら、カミングアウトできるかも。。。
さっと観れるほっこり系の短編作品なので、まあオススメかな。

こちらは今日記事を書いている時点で、プレミア公開ホヤホヤのユー・ペイジェンが歌う同名の主題歌♪
MVというよりは、本作の完結編のようなストーリー仕立てとなっているので、できれば本作を視聴してから観た方がいいかもしれないが、しかしこっちもなんでこんな作りなのかなぁ。


この“Queer Up The Volume (同志音乐爱情故事)”だが、第二弾を作るようで、公式ホームページで作品プロジェクトを募集している。
第二弾もいいけど、本シリーズのいくつかの作品もシーズン2をきちんと作ってくれるともっと嬉しいんだけど。

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