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韓国BL映画「White Night」

主演:イ・イギョン、ウォン・テヒ
2012年
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆
(写真=GaGaOOLaLa公式サイトより)

またまたアジア各国のラブストーリーのドラマを5本ぐらい同時視聴している私(メインは5本だが、数えたら全部で14本視聴中だった!)。キュンキュンしたり、香港のなんて一人で大爆笑しているが、こんな時、韓国の重いBL映画がちょっと恋しくなる。
なんだかんだ言って、私はBL、というか同性愛というか、LGBTというテーマに関したドラマや映画は、台湾と韓国の作品が一番好きなんじゃないかと思う。

韓国で初めて同性愛者であることをカミングアウトした、「後悔なんてしない」のイ=ソン・ヒイル監督の作品を、いくつかウォッチリストに入れていたので、1本観てみた。
これは「One night and two days」という三部作の一つのようで、ストーリーとしては一番長い(約75分)。

長い長い一夜

二人の男性が会うシーンから始まる本作、待ち合わせをしていたような、していなかったような、そんな雰囲気だ。タクシーから降りてきた、ドイツの航空会社に乗務員として勤務するウォンギュ(ウォン・テヒ演)は,2年ぶりに韓国に帰ってきて、少し足を引きずりながら歩く昔のパートナーと会う。多少の近況報告をするものの、すぐに別れ、ウォンギュは滞在先のホテルへ。しかし、なんとなく誰かと過ごしたいのか、アプリで見つけた配達員テジュン(イ・イギョン演)と待ち合わせして会う。時間は朝の6時まで、本作は二人が一緒に過ごす長い一夜の物語である。

ゲイに対する暴行事件にインスパイア

なんかロマンチックな話っぽく聞こえるが、もちろんこの監督の作品なので、キュンキュンのラブストーリーなんかではない。同性愛者の男性が主人公だし、しっかりラブシーンもあるので、カテゴリーとしてはBLに入れるが、実際にソウルのチョンノ区(鍾路区)で起こったゲイに対する暴行事件にインスパイアされた作品である。

実は暴行事件の被害者だったウォンギュの、どうしようもない、やるせない感情に一晩中振り回されるテジュンだが、言葉少ないながらも少しずつ話すうちに、自分たちの存在、置かれている状況というものについて共感しあっていく。
しかし、ふとしたきっかけでウォンギュの感情が爆発してしまうのだった。

ライターの蓋をカチャっと

私はタバコを吸わないのでわからないが、蓋のついたライターを持っていると、みんなカチャカチャと開けたり閉めたりするものなのだろうか?本作ではウォンギュが行動を起こすときに、ライターの蓋をカチャカチャさせる。
あれ、ライターの蓋?デジャヴ?
そう!「ヴィンチェンツォ」のヴィンチェも復讐の行動を起こすときにライターの蓋をカチャカチャさせる。これってもはや復讐の合図としての定番なのだろうか?

この監督の作品は3本目だが、どれも主演俳優達がカッコいい。えー、イケメンの好みが同じかも!なんてここは喜ぶところではないだろうが、主演のイ・イギョンも、この作品以降いろいろなドラマや映画の主人公として活躍しているようである。
BL作品に出るということは、俳優達にとっても挑戦的な経験だろう。しかし、こうしていくつか、特に少し前のアジアBL作品を視聴してみると、もはやBLも若手俳優の登竜門になっているのかもしれない。日本のように戦隊シリーズや仮面ライダーがないので、ある意味キャリアを積むためのステップになっているのかなとも思った。

さてさて、気分を切り替えて、香港ドラマの最新エピソードで笑わなきゃ!
こちらが予告編。

「One night and two days」三部作の他の作品はこちら:


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