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台湾LGBT映画「先に愛した人」(誰先愛上他的 Dear Ex)

主演:ロイ・チウ(邱澤)、シェ・インシュエン(謝盈萱)、 スパーク・チェン(陳如山)、ジョゼフ・ホアン(黃聖球)
2018年
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=Netflix公式サイトより)

またまた台湾映画を観てしまった。いつもなら12月は私はほとんど家にいないので、ドラマや映画を観ることなんかほとんどないのだが、今年は世界中特殊な状況なので、こうしたドラマ&映画三昧の日々を謳歌しているわけである。ここ数日は午前中は日本かタイドラマ、昼食後に中国ドラマ、夕方に映画一本、夕食後に韓流を1話観るという贅沢さである!でも腰も痛いし、目もしょぼしょぼなんだけど(苦笑)。

ジョゼフ・ホアン演じる思春期の男の子ソン・チェンシー(宋呈希)の語りで物語が進んでいくのだが、彼はシェ・インシュエン演じる母のリウ・サンリェン(劉三蓮)に連れられてある人物の住むところへ行く。居留守を使っているのかと思ったら、出先からガオ・ユージェイ(高裕傑)が帰ってきた。彼は家を出て行ったスパーク・チェン演じる父親ソン・ジョンユアン(宋正遠)の愛人の男性だった。父親は95日前に亡くなってしまったのだが、なんと保険金の受取人が彼だったのだ。

母は保険金が自分たちではなく、こんなゲイの愛人にいくなんて絶対に許せない。チェンシーにもまだまだ教育費がかかるのだ。ヒステリックになってなんとしてでも保険金を手に入れようとする母に嫌気がさし、チェンシーはジェイのところに転がり込む。彼のことを信用しているわけではない。悪い奴だ、悪い奴だ、と心の中で思っているのだが、彼の主催している劇を見について行ったり、その切符を同級生に売りつけたりして、なんとなく懐いていく。反抗期なので、母にもジェイにも簡単には従わないが、母に通わされている心理カウンセラーには少しずつ色々と話す。

息子が居座って帰ってこないので、仕方なく母もジェイの家にご飯を持って行ったり、掃除に行ったりするのだが、愛人と一緒に住んでいた旦那の素顔、そしてジェイという人物のことを少しずつ知るようになる。

なんとなくトレイラーから暗いストーリーのイメージがあったが、チェンシーの心境がかわいいイラスト動画で表現されていたり、会話も結構笑えたりして、コメディ的な部分もある。クライマックスであるジェイの演劇もなんだかよくわからないストーリーだが、みんな色とりどりのチンドン屋みたいな格好でユーモアさが加えられている。LGBTのテーマではあるが、Netflixでも全年齢対象となっているので、中学生以上なら観られるいいヒューマンドラマと言える。

こちらが主題歌の《峇里島》(バリ島)♪映画が終わってからもこのメロディーを口ずさんでしまう。