見出し画像

タイ チェンマイに、コワーキング & コリビング リサーチに行ってきました Coworking & Coliving space research in Chiang Mai, Thailand.

タイ チェンマイ。その気候や環境、ホスピタリティ、物価など、世界のデジタルノマドのメッカとして有名で、コワーキングスペースやコリビングスペースもたくさん点在しています。移動を含めて4日間滞在してきました。


ロケーション

羽田から行きはホーチミン、帰りはバンコクでトランジット。
空港からチェンマイ中心地へは車で約10分ととても便利。中心地は歩いて回れる距離に寺院、カフェ、宿泊施設がまとまっていて、滞在もしやすい。

今回の訪問地マップ。空港と街が車で10分。
ほとんどが徒歩でも回れる

コワーキング・コリビングを中心に合計10ヵ所を巡りました。

今回訪問した場所
コワーキング・コリビングを中心に、宿泊施設付きジム、インキュベーション施設なども

4つのカテゴリに分けて記録しておきます。現地でヒアリングした内容を記載していますが、場合により聞き間違いなどあるかもしれません。ご了承ください。

  1. コワーキング

  2. コリビング

  3. 観光事務所・インキュベーション・ジム

  4. 生活 (宿泊・食事・余暇)

1. Coworking / コワーキング

yellow

(https://www.yellow.com/)

チェンマイの中心地Nimman(ニマン)にあるコワーキングスペースで、とても広い空間でしたが、ロケーションの良さもあってか満員でした。すごい。
Google Mapかホームページ経由で見つけてくる人が大半。
運営オーナーは暗号通貨の世界で有名なメンバーが8名で始めたコワーキングスペースとのこと。
施設は、6 つのプライベートオフィスがあり、4つ契約済。
メンバーは100名ほどいるそうで、メンバーは24時間いつでも利用可能。

チェンマイに来て1年半という、暗号通貨関連のデジタルノマド Jamesに話を聞くことができました。
なぜチェンマイなのかの理由は、「暗号通貨といえばyellow」「ゆったりしてるけど、第二の大都市で住みやすい」ということでした。

yellow エントランス
料金表
ドロップイン、1 day, 1 week, 10 days, 1 month, 3 months, 6 months, 1 yearとプランあり
人気なのは 1 monthとのこと
かなりの広さありますが、超満員でした
イベントは、暗号通貨関連や起業家ミートアップなど

Punspace Wiang Kaew ・ Punspace Tha Phae Gate

(https://www.punspace.com/)

Punspace Wiang Kaewは、2013年にオープンしたチェンマイでおそらく最も歴史のあるコワーキングスペース。働いて10年になるというマネージャーのノンさんに話を聞きました。
PUNSPACEは3ヶ所ありましたが、コロナ禍で1ヶ所クローズ。
Wiang Kaewのメンバーは約50人で、もう1ヶ所のThe Phae Gateは25人ほど。職業で多いのは、デザイナー、オンラインマーケティング、SEOスペシャリストとか。

ドロップインが200バーツ、その他、1 week, 1 month, 3 months, 6 months, 1 yearとなっており、メンバーは両方アクセス可能。多い利用のされ方は1ヶ月程度とのこと。利用者は国外がほぼ。
Nomad Academyというグループが3ヶ月、グループコワーキングで滞在したこともあるそうだ。

PUNSPACE Wiang Kaew エントランス
スタンディングデスクも数多く設置されていた。
庭も含めてコワーキングできるようになっていて、どても開放的なスペース。子連れで来ている利用者がいたり、併設のカフェ利用者など、場が融合している

Basecamp24

(https://www.step.cmu.ac.th/)

タイの国立大学チェンマイ大学の北部サイエンスパークにある、起業家向けのインキュベーション施設。純粋なコワーキングスペースではないですがログとして記載。選ばれたスタートアップは24時間利用可能。日本のインキュベーション施設のプログラムに似て、各種バッチプログラムがあり参画スタートアップ支援を行っている。

Basecamp24 外観。NSP施設の中に併設されている
受賞の歴史が壁一面に
今までの卒業スタートアップ数は312、3,744の仕事創出など、施設の歴史紹介も

2. Coliving / コリビング

Alt_Chiang Mai

(https://www.altcoliving.com/)

今回のチェンマイツアーのキーマン Johnの運営する、コリビングスペース。
2021年にオープンした施設で、コワーキングスペースと宿泊スペース一体型のコリビング。
部屋サイズは約30㎡で日本のホテルルームよりはかなり広めでゆったり。
滞在施設なので、洗濯サービス(70バーツ)、洗濯機(40バーツ)、乾燥機(30バーツ)なども利用可能。
電気代は利用者のスタイルによって千差万別なので、Altでは部屋ごとに電気料金を表示してチャージすることで、エコにも気を使ってほしいというメッセージを伝えています。
平均の滞在期間は2週間から2ヶ月程度と、長期滞在者が集う場で、大体8割が25~35歳程度、男女は半々。

Johnの言葉で印象的だったのは、

  • コリビングに来るゲストは内向的な人が多いので、スタッフはサーブするのではなく、コミュニティマネージャーやファシリテーターとして、外との接点を積極的に作り、滞在者にできるだけ多くの良い経験を追求する。

  • すべての要求に応える必要はなく、スタッフ自身が判断していく。

  • 見ている顧客に対して、料金よりも高い価値を届ける

経営者としてシャープに事業を進めていく中でも、カスタマーセントリックな運営方針が素敵でした。

Alt_Chiang Mai エントランス
コワーキングスペース。ドロップイン利用も可能
エントランス脇の道でも仕事ができる
NAP ROOM。昼寝部屋。
共用エリアにキッチン設備
宿泊ルーム
ルーフトップ。トレーニングしているゲストがいました
Quiet Room。どの施設にもある必需エリア
イベント多数。
今タイではICE BATH (氷風呂)が流行っているようで、そのインストラクター養成講座も

Alt_ (建築中)

(https://www.altcoliving.com/)

Alt_の第2拠点が建設中ということで、そちらも見させてもらいました。
元中国資本ブティックホテルの築100年の建物を含む施設をフルリノベーションして10ヶ月。あと2ヶ月でオープン予定とのこと。
仕事や宿泊のどちらにも利用できるflexy room。寝室にもなるし、プライベートオフィスとしても利用可能で住所利用も可能。
価格設定は、最低6泊からで、ロングステイするほど安くなる設計
 9~18日: 25% off, 19~27日: 35% off, 28日~ 50%off
キャパシティは40人。John曰く、この人数がサスティナブルに運営するのに最適とのこと。
コミュニティ醸成の仕掛けが色々とあるのも興味深い。
部屋には、ベッドとシャワーはあり。でも冷蔵庫やTVなし。
食事や仕事などはコモンエリアで行うように設計されている。
次のチェンマイでの滞在地はここにしよう。

築100年の趣。個人的にもとても興味深い
築100年の廊下。チーク材が使われている
宿泊施設と別棟のワークエリアをつなぐ橋。
いつでも行けるようにして、人の心理的な分断をなくすそうだ
元プール。こちらも電話ブースなど、面白く利活用予定とか。
flexy room。ベッドにも机にもなる特注家具
宿泊部屋にはマットレスが設置。徐々にオープンに向かっている

THE Social Club

(https://www.thesocialclub.asia/)

2022年4月にノマドであったDavidが2人の共同創業者とローカルマネージャー1名でオープンしたコリビング施設。
メンバーは40名で80%は1人、他はカップルが利用しているそうだ。滞在社の属性はプログラマーや経営者など。
最低1週間からで運営しているのを、近々1ヶ月に変更予定。
オーナーの「好み」がプログラムに出ている印象はありますが、メンバー向けには、ソーシャルイベントを週に1,2回開催しているそうだ。また、パーソナルトレーナーによるエクセサイズやヨガなども受けられるとのこと。

仕事しやすい環境にこだわりがあり、2ヶ月かけて探した自慢の椅子、インターネットは2回線引いておりハイスピード、電源もバックアップをつけているそうだ。
会議室は2部屋あり、1日3時間まで利用可能。

THE SOCIAL CLUB エントランス
コワーキング料金表
1Dayドロップインから1ヶ月もあり。1週間からイベント参加可能、モニター貸出も
オーナーのDavid。様々行った先に自分で開業したそうだ
Quiet Roomの表示

3. 観光事務所・インキュベーション・ジム

国や町の状況を聞きに政府系の観光事務所に訪問の機会をいただき、また働ける環境は様々あるということで、他にもいくつか回ることができました。例えば、タイの国技である「ムエタイ」が思う存分できて滞在もできる施設や日本にも馴染みのあるインキュベーションオフィス。

TAT タイ政府観光庁 チェンマイ事務所

(https://www.tourismthailand.org/Destinations/Provinces/Chiang-Mai/101)

Moeさんの調整のおかげで、タイ政府観光庁のチェンマイ事務所に訪問の機会をいただきました。お会いした担当の方が以前4年間福岡に駐在していたとのことで、堅い会議室ではありましたが最初から和やかに情報交換をすることができました。
チェンマイの観光やデジタルノマドの滞在などについてお話を伺い、また日本の現状を共有し、お互いの誘致などできることをやっていきたいというお話で盛り上がりました。ぜひつなぐきっかけの取り組みを行いたい。

TAT エントランス
公式感の強い大会議室にて
デジタルノマドに対するチェンマイの魅力スライド

NSP

(https://www.step.cmu.ac.th/)

チェンマイ国立大学の北部サイエンスパーク。地域の企業支援を行っている団体におじゃましました。
Food、Agri、Urban、Medなどのテーマで起業家を支援するプログラムを実施しているそうだ。

NSP施設。広大…
エントランス
地域の起業支援を行っており、プログラム説明をいただいた。
街に点在したエリアや施設で、地域全体の起業支援を行っている(と理解)
階段状の席。仕事はできないので座る専用か。。

The Camp Muay Thai Resort and Academy

(https://www.thecamp-chiangmai.com/)

チェンマイの中心地から少し離れたところにある、ムエタイのジム兼宿泊施設。オーナーのダニーさんにお話を伺いました。
ダニーさんは元はウォール・ストリートの銀行員。その後7年チェンマイに在住している中で、ジム付きの家が欲しいという所から2017年にオープン。
金融のプロ、起業家・事業家という方で、幅広いお話をお伺いできました。
12部屋が滞在可能で、メンバーは、ドイツやオランダなどから越冬に来る人や、サンフランシスコのスタートアップ創業者など。
以前は大人数の受け入れを行っていたそうだが、コロナ禍もあり、少人数制に変更。結果、スタッフも14人から数人に変更できて、よりシャープな経営ができているとのこと。
滞在期間は平均2ヶ月。日本人は1週間、欧米は1ヶ月と国柄で期間が異なる。
値段は、2200バーツ/日 レッスン付き。1800バーツ/日 x 月となっており、高価格化にシフトしている。
こんなにきれいなジムはタイにはない!というくらい環境が良く、クリンネスの徹底がされている。
国がムエタイツーリズムを推進していて、観光ソフトコンテンツとして強力で、加えて施設やサービスクオリティの高さが人気の理由。

実は高知県に the CAMP があり、そちらでは空手が学べるそうだ。空手人口も多いことから、今後「空手ツーリズム」を実施予定とのこと。

とてもジムとは思えないくらいキレイな施設
宿泊部屋もハイクオリティ
ジム。様々な国からの参加者がレッスンを受けていた。

4. 生活 (宿泊・食事・余暇)

チェンマイ県に176万人、チェンマイ市で12万人の人口がおり、またリーズナブルな生活費、寺院、お店、宿泊施設などがコンパクトにまとまっている点もあり、世界中のデジタルノマドが集まっている街でもあります。21(日)に時間があったので、Johnに教えてもらったスポットを巡りました。

寺院

90%が仏教徒というだけあり、街にたくさんのお寺が点在する

お寺。徒歩圏内にいくつもある
金色のお寺。やはり観光客も多い

マッサージ

マッサージ店もいたるところに点在しており、しかも価格がリーズナブル。せっかくなので受けてきました。ふらっと入った所でしたが、施術も丁寧で良かった。住んでたら毎日でも巡りたい。。。

ふらっと入ったマッサージ。
90分みっちりしてもらえました。

ナイトマーケット (Sunday Night Market)

日曜日には、巨大なナイトマーケットがあるから行ってみたら良いと教えてもらって、行ってみたら本当に巨大なマーケットでしたw
2kmくらいの通り一面をお店が埋め尽くし、人の往来もとてもにぎやか。

日曜日の17時から夜中までやっているナイトマーケット。
人の多さ、熱気ともにとてつもないエネルギーでした。
露店でパッタイ。30バーツ(120円)くらい。
夜中も人の往来が絶えない
GYOZA(餃子)屋がたくさん
的あてゲームもあり。さながら縁日。

宿泊

The Paraiso Hotel Chiang Mai
今回はこちらにお世話になりました。チェンマイ中心地にあってどこに行くにも便利。空間も清潔で快適に過ごせました。

視察を終えて

弾丸ツアーでしたが、2日間で合計10ヵ所を巡ることができました。

Alt_Chaing Maiでのノマドたちとの交流会で、
福岡市の取り組みを紹介する福岡市 横山さん

実際にノマドとも交流ができて、自分たちのライフスタイルを追求している姿が刺激的でした。それぞれが「場」に対してこだわりがあり、特にコリビングではその想いに共感するメンバーが集まってきて、コミュニティになっている印象がとても強かった。やはり「人」に「人」が集う。

最近ご縁のある富山県魚津市はチェンマイ市と姉妹都市ということで、何か仕掛けられないか考えてみたいと思います。

今回は山梨大学田中敦研究室の企画・協力のもと、コワーキング協同組合と一般社団法人日本デジタルノマド協会の共催でスタディツアーが実施されていたので、現地を知れるよい機会ということで参加させていただきました。

ご一緒した皆さまともつながれて、とても濃く充実した滞在でした。

the Campでの集合写真

TeamPlaceでは、ユーザーが様々な場所を利用できるパス機能を拡充していき、世界中で誰もがどこでも豊かに働き生きられる社会を目指していきます。 海外の「場」に気軽に行ってつながれる、また海外の「人」が日本の「場」と気軽に行ってつながれる。そんな世界を作りたいと改めて思いました。

次はどこかな… 台湾かダナンかヨーロッパか… 旅は続く。


この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?