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Over

散歩をしているとき、あるいは家事をしているとき、家でぼーっとしているとき、ふと頭の中で曲が流れることがある。

Mr.Childrenのアルバム「Atomic Heart」にはOverという曲がある。
今日はこの曲が流れた。
Overは長い間このアルバムにしか収録されておらず、隠れた名曲としてファンの中ではよく話題に上がる曲だった。
後にベストアルバム「Mr.Children 1992-1995」にも収録され、「ヒカリノアトリエ」ではシークレットトラックとして収録された。

タイトルの「Over」には、「ここで終わりにする」と「ここを越えていく」という2つの意味を込めたと言われている。

この曲は明るいメロディーに別れの悲しみを綴った歌詞を乗せるような組み合わせになっている。
メロディーに引き寄せられて歌詞を追っていくと失恋を思わせる歌詞であることに驚くというのは、おそらくこの曲が好きな人はみなが経験したことだろう。

私がこの曲に出会ったのは15年以上前で、当時は15歳くらいだったと思う。
恋愛経験なんてほとんどない高校生で、失恋と呼べるほどの失恋はしていなかった。
その歌詞の奥深さに気付いたのは17歳になった頃だった。初めての恋人に浮かれ、調子に乗り、別れを切り出された後、しばらくしてからこの曲に再会した。

顔のわりに小さな胸や
少し鼻にかかるその声も

Over / Mr.Children

恋人のコンプレックスってものすごく可愛くみえる。しかも、別れた後にはより強くなる。
好きな相手の容姿をディスるのは思春期の男子はやってしまいがちだが、それは好意の現れなのかもしれない。

失恋を経験した高校生男子にこの歌詞はとてつもなく刺さって、本当に1曲リピートで永遠に聴いていた。もちろん泣きながら。

この曲との思い出はまだあるけど、キリがないからもうやめよう。
これ以上思い出すと、泣いちゃいそうだし。

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