見出し画像

建築を好きになりたい #3 軍艦島

こんにちは、かなめです。


先日こんな記事を見かけまして(クリックでリンクに飛びます)

長崎県にある世界遺産「軍艦島」の保存が難しいというお話ですね。

軍艦島をライトにまとめるとこんな感じ。詳しくはwikiとか読んでね!

軍艦島…正式には「端島」明治から昭和にかけて海底炭鉱で栄えた。一時は東京以上の人口密度だったり、家電の普及率がめちゃくちゃ高かったり、日本初のRC造高層建築が建ったりとめちゃくちゃすごい島。住宅や病院、学校、商店、神社や寺まで狭い島の中になんでも揃っている。1974年、炭鉱の閉鎖により無人島に。


まあそうですよね、ただでさえ建物を保存するのって大変ですから。普通の住宅だって何十年か住んでたらリフォームするでしょ。

しかも軍艦島は無人島なので加速度的に崩壊が進んでいます。人の管理を離れた建物はすぐに朽ちてしまいます。その見本と言って過言ではない。

軍艦島はそのくらい危うい存在なんですよね。土木建築分野では鉄筋コンクリート造の調査対象として、一般的には観光資源として、このまま野放しにしておくのももったいないなと思います。


そして、まだ島の形を残しているうちに、みなさん人生に1度は行って見てほしいと思ってます。廃墟好きとか天空の城ラピュタのあの感じ好きな人は特に。

でもこのご時世、気軽に旅行なんてできないじゃないですか。

ということで、軍艦島ツアーがどんな感じなのか、ちょこっと紹介したいと思います!(行ったのは2017年8月です。)




現在軍艦島は認定されたツアー会社によるツアーでないと上陸できません。あとは天候が良くないと上陸できません。8月の九州なので台風でよく上陸できないこともあると添乗員さんが言っていました。ですがこの日はめっちゃ晴天!

画像1

港から船に乗ります。

画像2

15分ほどすると島が見えてきます。間近で見れた興奮がよみがえってきます。窓枠から光が透けて見える。

上陸前に島の周りを一周。

画像3

画像4

画像5

画像6

端島(軍艦島)がまさしく軍艦に見えるのは島の西側からの眺望です。一番最後の写真ですね。きれいに写真に写すには午後のツアーに参加するとよいそうです。西側に日が当たるので。知らずに行ったら当たっちゃった。


スクリーンショット 2021-01-13 155049

上陸地点は右下の船のマークのところです。ここからはツアールートが決められています。決められた場所以外には入れません。

このことにがっかりする人も大勢いるらしい。

まあ崩落の可能性がありますし。うちの大学の教授が調査のために行ったそうですが、死んでも誰も攻めません的な誓約書を書いたらしい。それくらい危ない場所なんですよね。しょうがないね。



そんなこんなでいよいよ上陸!あこがれの地、軍艦島!

画像8

ドルフィン桟橋から第1見学広場という場所まで移動します。主に島の南東部分を見ることができます。写真は3号棟かな。

画像9

こちらは見学広場から北側を見た写真。70、71号棟が見えます。70、71号棟は船で接近する際、一番最初に見える建物でもあります。

朽ちるコンクリートと生い茂る緑って対比がすごい。リアルラピュタ。ちなみに人が住んでいた頃は緑のない島といわれていたそうです。

第2見学場所に移動します。

画像12

画像10

炭鉱関連の建物と思われますが、補強がされていますね。鉄筋もむき出しですし。RC造(鉄筋コンクリート造)は錆びやすい鉄をコンクリートで保護することで強い建物にしています。簡単に言うとね。だから鉄がむき出しだと意味なしになってしまいます。加速度的に崩壊が進むのにはこういう理由もある。


画像15

島からは対岸の景色が見えます。結構本土(この表現正しいのか)と近い距離にあります。

画像16

振り返って北側を見るとこんな感じ。ベルトコンベヤーの列が神秘的ですね。


ツアーの最後、第3見学場所まで移動します。

画像11

画像13

画像14

ツアーの最後は30号棟を南側から見れる第3見学場所です。30号棟は日本初の鉄筋コンクリート造アパートと言われています。壮観ですね。この時トンビが飛んでさらに哀愁を誘っていました。かつてはここに人が住んでいたと思うと感慨深い。にぎやかな島だったんだろうな。


第3見学場所まで来たら後は引き返すだけです。

画像17

さようなら、軍艦島



上陸時間は30分とかかな。この辺はあんまり覚えていない。けれど行ける場所も限られているので十分に楽しめると思います。

かつて日本一栄えていたといっても過言ではない島が朽ちた姿はなんともいえない気持ちを感じました。寺社仏閣とかヨーロッパの教会堂のような昔から変わらない建物を見るのとは違う感動を覚えます。かつてのさかりと今の衰退の対比がなんとも言えません。胸を締め付けられる感じ。言語化できねえ。


原爆ドームのように保存してほしいという気持ちもありますが、その崩れゆく姿が美しいので変わりゆく姿も見てみたいというジレンマ。でも保全したいね。クラウドファンディングとかやってるのかしら。ふるさと納税でもいいので、微力ながらお手伝いしたい。

私の参加したツアーでは、軍艦島ミュージアムもセットで楽しめます。軍艦島に人々が暮らしていた記録や記憶を見ることができるのでこちらもおすすめです。(ツアーに参加しなくてもミュージアムには行けます)


なかなか気軽に旅行に行きにくい世の中ですが、軍艦島含め長崎はとても良い街なのでぜひ行ってみてください。

それでは、よい1日を。

画像18


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?