愛らしさ

お母さんはわたしの顔を見てかわいいと言う。

小さい頃から、かわいいと言ってくれたのでわたしはそのたびに確かに嬉しかった。

高校生になると少し太って顔もまんまるくなったがお母さんは相変わらずわたしの顔をかわいいと言っていた。そのため、わたしは自分はかわいいと疑うことなく信じていた

テレビや雑誌を覗けば、世間から評されている女優さんやモデルさん、アイドルがキラキラ活躍している。彼女たちは顔立ちが整っていて美しい。

一方でわたしは万人受けするような顔ではない。しかしかわいいと言ってくれるお母さんのおかげでわたしは今までかわいい女の子であり続けてきたのだ。

お母さんのいうかわいいとは、きっと顔立ちが整って美しい、のではなく自分の娘としての愛らしさがこもっているのだろうな。