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恋する気持ちこそ「今、ここを生きている」を感じられる
いくつになっても、恋愛しているときの「キュン」とした感じを思い出すと、ドキドキしたり、時にはちょっと苦しくなったりする。
でも、それこそが「今、生きている」を感じている瞬間じゃないかな。
もう、10代のころのような恋をすることはできないけれど、
あの頃の感情を思い出すことはできる。
私は児童図書を読むのが好きで、大学の時も「児童文学」の講義を受けていたほど。
最近、もっぱら小説は児童書。
私は、新しい作家さんの新しい作品が好き。
今一番のお気に入り作家さんは、吉田桃子さん。
その中の、「ばかみたいって言われてもいいよ」の3作品が本当に面白かった。
まるで赤毛のアンの、アンとギルバートみたい。
お隣さん同士の友達から、だんだん気持ちが変化していく描写が素敵。
恋って素敵だなぁって、思い出させてくれる。
そしてなにより、常に温かく見守ってくれる友達や周囲の大人を描いているのがいい。
恋をすると、相手のしぐさがいちいち気になったり、嫉妬したり、夜も眠れなくったり。
感情に振り回されている、ともいうけれど、それもまた恋のだいご味だと思う。
親の離婚問題で好きな人のそばから離れなくちゃいけなくなっても、
「今、あの人が好き。だから一緒にいたい」
そういう「今」の気持ちを強く持つって大事なことだと思う。
なかなかできないことかもしれないけど、
「子供も親に意見していい」
「自分の『好き』に従っていい」
と教えてくれる、新感覚のお話だった。
周りの顔色をうかがい、自分の意見を押し殺しがちな忙しい大人にこそ、子供の本、おすすめです。
📕おすすめ児童図書📕
「ばかみたいって言われてもいいよ」1~3
吉田桃子 著 (講談社)
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