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ショートショート

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隙間時間にサクッと読めて、落ちを楽しめるのがショートショートの魅力です。
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#小説

SS【夜明け前の告白】450字

夜明け前に目が覚めた。死刑執行の日が当日の朝に伝えられるという噂が頭をよぎる。僕は強盗殺…

10

SS【透明人間】806文字

ぼくには少し変わった使命があるらしい。 過去に自分で決めたのか、誰かに頼まれたのか、ぼく…

7

SS【すきま風】255文字

君のとこは新しいから、まだ修繕にお金を使うことはないだろう? うちみたいにかなり古いとす…

6

SS【ぼくの物語】1061文字

久しぶりの連休だというのに、ずっと自分の部屋に引きこもり短編小説を書いていたぼく。 その…

4

SS【終の住処】687文字

彼女は本当に寂しがり屋だ。 ぼくがトイレに入っていると、自分がしたいわけでもないのにノッ…

19

SS【ロープ】

ロープに足を絡ませ、しがみついているぼく。 周囲を見渡すと同じロープが無数にぶら下がって…

4

SS【危険なカオリ】

ぼくはカオリと付き合っている。 カオリは何事も一度やると決めたら最後までやりきらないと気のすまない性格だ。 彼女には暗い過去がある。 二度も彼氏を失っているのだ。 一人は行方不明になり、しばらくして橋の下で土左衛門となって発見された。 もう一人の彼氏も行方不明になったが、いまだに見つかっていない。 カオリはいつもフローラル系の香水を好んでつける。 銃マニアらしいカオリの友人の話では、昔からここぞという日だけはウッディ系の香水に変えるらしい。 そう言われてみると

SS【忘却】

ぼくは職場でメモ用紙に申し送りを書くことがある。 大事なことは口頭だけではなく、メモ用紙…

5

SS【ラビリンス】375文字

ぼくの彼女はミユキという。 ふだんはミユキと呼んでいるけど、心の中ではラビリンス(迷宮)…

5

SS【ミニカレー】200文字

「ねえねえ、お父さん」 「なんだね」 「実は今、すっごく欲しいものがあるんだよね」 「ほ…

9

SS【酒癖の悪い男】

繁華街のスナックで他の客に悪態をつく中年の男がいた。 「おい!! 俺は帰るぞ。タクシーを…

9

SS【丈夫で変な家族】

私のお父さんは見かけからは想像もできないほどの力を秘めています。 普段は猫をかぶっている…

6

SS【草刈り】#2000字のホラー

私はいつも帰宅すると、まっ先に家の中の間違い探しをします。 なぜなら夫は使ったものを元の…

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SS【恨み屋】

ぼくは猫のように狭い所が大好きだ。 猫のように身体が柔軟だし、猫のように自由気ままだ。 どこか幼稚な子どものようでもある。 だからぼくの行動を予測するのは難しいかもしれない。 先日、会社のロッカールームで窃盗事件があった。 ロッカーに入れてあった財布からお金が抜き取られたのだ。 被害は数人。 その事件のあった日から会社に来なくなった若い子がいて、その子が疑われた。その子がロッカー室に入っていくところを目撃した人もいた。 最近入った目立たない子で、彼に関してぼく