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自分なりの満足感を持つ。

矛盾を持つことの大切さ。

矛盾とは辞書では理屈として2つの事例のつじつまが合わないことを指す。

よくこの言葉はある人が辻褄の合わない言動や行動をした時にその人に皮肉めいて使われる。

しかし、この矛盾という言葉を本質的に捉えるともっとポジティブな意味として捉えることができると思う。

というのは、矛盾という言葉を人間に当てはめて考えてみるとよくわかると思うが、矛盾とはひとつの物事についての考え方が個人の中で相反する事であり、それは人間にとってある種当然の現象である。

つまり、人間は本質的に感情が小さい犬や猫などの動物と違って生まれた時から本能と理性というふたつの矛盾を持っている生き物であって、それゆえここまで子孫を途切らさずに発展を遂げることが出来たのである。

このことから、矛盾とは人間にとってある種必要不可欠なものであり、普段使われているような皮肉めいた言葉の意味だけではないと思う。

幸せの形はさまざま。

自分は先日、「喜劇 愛妻物語」という濱田岳と水川あさみがダブル主演をつとめる映画を拝見した。

その映画の内容は、昔は仲が良かった濱田岳と水田あさみ演じる夫婦が今はよく喧嘩をしながらも自分たちなりの幸せの形を見つけていくという映画だ。

自分はこの映画を見て思ったことが大きく分けて2つある。

1つ目は前の章の話題で上げた矛盾でいることのメリットである。

この映画に出てくる夫婦はよく日常的にはよく喧嘩をしているが、お互いに喧嘩をしながらも心の底では好きという感情があるためなんだかんだ言って夫婦生活に終わりがなく続いている。

そのなかでなぜこの夫婦はこんなにも喧嘩をしているのに別れないのかという問いを考えた時にひとつ明確な答えがでた。

それは、人間は本質的に矛盾を持っているというものだ。

というのは、人間には理性と本能のふたつの感情がお互いにぶつかり合いながら生活を営んでいるという性質があるため、この夫婦の間にも、「うちの旦那は何でこんなにだらしないんだ」や「もっとしっかり働いてもらわないとうちの家計がきついんだよ」のように相手に怒る本能と、「この人はだらしなく、収入も低いが、とても優しくて、自分にとって尊敬出来る人だ。」のように、相手を認めることのできる理性を兼ね備えているため、この矛盾を抱えながらなんだかんだ言って幸せに暮らしていくことができるのだ。

このことから、矛盾でいることで、逆にその場その場の感情にそった答えを確定させないままでいることができるため長続きしやすいという構造になっているということが分かった。

2つ目に喧嘩するほど仲がいいという言葉の真意がわかったということである。

昔からよく喧嘩するほど仲がいいという言葉を聞く。

子供同士が喧嘩している時やカップルで喧嘩している時に周りの大人や友達が「まぁ、喧嘩するほど仲がいいっゆうしね~」といった具合だ。

確かに親しい人達同士が喧嘩をするということは他人同士が喧嘩するのとは違ってお互いが気を許しあって行うことであるためそれは仲がいい証拠だという結論にもってくこともできるのだが、個人的には今まであまり仲の良さに関わらずそもそも喧嘩をあまりしてきた事がないのでしっくり来ないという印象を持っていた。

しかし、この映画を見て、喧嘩とはお互いの不満のぶつかり合いではなく、お互いがお互いを期待するがあまりに起きる悲しさのぶつかり合いなのだなと思った。

というのは、喧嘩をして相手に怒るというのはなにかしら相手に対して期待するものがあり、その期待を裏切るもしくは叶えてあげられない時に期待しているという感情と裏切られたという事実が頭の中で矛盾し起きるものであるということだ。

このことから、喧嘩というものは相手を期待する気持ちとそれを裏切られた事実があるという悲しさの狭間で自分の感情の行き場を失うことで発生するものであるということが分かった。

このように、この映画を見て自分は人間は皆それぞれ多様な矛盾を抱えていて、その矛盾のおかげで人とのつながりを保つことができているということが分かった。

なのでこれからも今お付き合いしている彼女と矛盾というテーマをたいせつにしながら過ごしていきたいなと思った。

自分なりの満足感を持つ

これらのことを総括した上で自分が注力するべき考えは、自分なりの満足感を持つということである。

というのは、いくら人に矛盾があるからとはいってもやはり感情的には怒りよりも楽しさや愛しさを感じる方が安定した関係を築くことができると思うということだ。

矛盾というのは、その相手に感じる一時的で断片的な感情であり、それがプラスかマイナスの感情の起爆剤になることは確かだが、長期的に見るとやはり総合的に安定した感情を持つことが大切である。

この時に必要なのが人は人、自分は自分と割り切り、自分なりの満足感を得ることである。

自分なりの満足感とは、自分以外の人には分かりもしないような満足感でも自分なりに満足していればなんの問題もないといった態度をさす。

この満足感を大切にすることで矛盾という現象を客観的に見ながら自分なりの満足度を上げていくことができる。


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