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新しく就職するあなたへ。



最近は、高校や大学から「キャリア育成や働く意味」をテーマに講演をお願いされることがよくあります。20代の皆さんは、「お給料がいくらなのか」とか「休みがどれぐらいなのか」ということに関心が向いてしまうことが多いですよね。もちろん、それはとても大切なことですし、否定するものではありません。


長崎商業の生徒さんとのキャリア講義の風景 2023年12月6日


ただし、私が感じることは、条件で採用された人々は必ずさらに良い条件を求めて退社してしまうことです。

給料が高い会社を選んだ人は、少しでも高給の方に流れていきますし、休みの多い会社を選んだ人は、少しでも休みの多い方に流れていきます。

しかし、それらの選択には自分が仕事を通じて「社会や人生に対して何を成し遂げたいのか」という視点が欠落していると思います。他の人と比較して相対的な基準で仕事を選んでいるのです。

「うちの会社も、他と比べてまあ休みが多いかな」
「うちの会社は給料は高い方だ」

そんな考え方は、誰しも持っているものです。私自身もそうですし、
年収1000万円の同級生を羨ましく思うこともあります笑。

否定するつもりはありませんが、それが唯一の基準であってはいけないと思います。



「叱られないという悲劇」


今の若い世代は叱られないと言う残念な状況が起こっています。前述しましたが、辞められたら困るので強く叱ることができない上司も増えています。

しかし、20代のうちに叱られないと、これから先に誰が叱ってくれるのでしょうか。30代になると、明らかに叱ってくれる人が少なくなります。40代になると、50代になるとどうでしょうか。指摘してくれる人や叱ってくれる人は増えてくるでしょうか。年齢を重ねるにつれて、実は叱ってくれる人は少なくなっていくのです。最後に叱ってくれる人は、妻くらいですね笑。

私の20代は見栄やプライドに塗れた悲しいくらいの人間でした。20代の時は本当に基本的なことでよく叱られていました。「挨拶は先にすること。」「電話は相手が切ってから置くこと。」「上司が欲しい情報を先回りして提供すること。」社内政治も苦手でした。上手に立ち回ることができず、「なんだその態度は」とよく叱られていました。


50代になって初めてビジネスの基礎体力の大切さがよくわかります。叱る方も力が必要なんですよね。本当にあの時叱ってくれた上司に感謝です。スポーツと同じで、基礎ができていない中でどれだけテクニックを磨いても上手くなれません。昭和的かもしれませんが、働く上でこれが一つの真実なんです。


「理念」という人格。



これから就職先を選ぶあなたへ一つの提案です。
その会社の条件ではなく、その会社の理念で就職を決めてください。理念が今ひとつわからないのであれば社長の人柄。社長の想いを考慮して就職してみてください。


長崎県の広報誌「つたえる県ながさき」より取材をいただきました。
言っているようで届いていない。ほんと痛感します。
社長は自分の想いを発信し続けないといけないと思います。



何のために仕事をやっているのか。その会社はどういう世の中を創って生きたいのか。社長が人生をかけてやろうとしている事。そこに社員の血は通っているのか。その夢に体温はあるか。感覚的、生理的にその社長の事に賛同できるか。そもそもその社長が好きか。そこで働いてる先輩たちの眼は活きているか。20代はここ一本でいいと思います。

好き嫌いは一瞬。尊敬は一生涯。



会社選びは結婚のようなものです。彼の容姿やお給料、勤め先などを軸に相手を選んでも、数年後は満たされない何かを感じるかもしれない。。そして惰性で結婚生活を送ることになるかもしれない。

しかし、彼の本当の内面的な魅力に惹かれて心から尊敬できる関係であるとすればその結婚は長く続くことでしょう。なぜなら好き嫌いの感情は冷めても尊敬の感情は覚めないからです。お母さんを尊敬している人はおそらく10年後もお母さんを尊敬したままでしょう。坂本龍馬を尊敬している人は20年後も尊敬したままでしょう。


尊敬できる仲間がいる。尊敬できる上司がいる。これも一つの働く基準です。



仕事も全く一緒です。待遇面や会社の知名度、これは異性の見た目や条件に値すると思ってください。こちらに惹かれて就職してしまうと、数年間は満たされていても数年後はきっとその条件で満たされない自分がいるかもしれません。

会社の理念。会社のビジョン。それに向けての社員全員の汗の総量。こうしたところに着目して仕事を選んでほしいと思います。1日の大半を費やすのが仕事。仕事の充実は人生の充実なのです。


長崎商業の生徒さんにお見送りしていただきました!みんなめっちゃ素直でまっすぐ!
たくさんのパワーをもらいました!みんなかわいい!



次回はそうした環境の中でいろはやがどのような組織を目指しどのような人を採用してきたいのかを綴っていきます。


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