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【70年代邦楽】特に好きな8曲

タイトルの通りの記事になります。「昭和」全体の括りで一つと思ったのですが絞りきれずえらい量になってしまったので、せめて年代別でまとめてすっきりさせようという作戦です。

ちなみに私は「平成生まれながら両親世代の昭和歌謡・邦楽が大好き」という最近よく見かけるタイプの人間です。とはいえこんな風(下記参照)に語ると流石に引かれかねないのでここでこっそりやっていこうという魂胆です。丸見えの魂胆で申し訳ないですが良ければ見ていってください。

扉の冬/吉田美奈子(1973)

多くの歌手にカバーされている名曲『夢で逢えたら』の創唱者であるというのを後に知って驚きました。吉田さんの歌う夢で逢えたらもちろん素晴らしいです。

この曲についてですが、まずもうタイトルが素敵です。こういうありそうでない、シンプルなのに独創性の高いものを創り出せる方たちのセンスが眩しい。住宅会社のCMにも起用されていた『頬に夜の灯』も同様でとても好きです。歌い出しの滑らかに染み込んでくるような感じがとても心地良い。吉田さんの少し民謡的な要素も垣間見える独特な歌い方が癖になって心を掴まれています。

夜の精/佐井好子(1975)

一聴き惚れしました。本当にかっこいい。プログレッシブに入るのでしょうか、オーソドックスではない不思議なコード進行、しなやかで芯のある、しかし儚い歌声、情緒的で美しい歌詞。どこをとっても好みの曲です。またこの楽曲には「ルパン三世のテーマ」等でおなじみのジャズピアニスト、大野雄二さんが携わっています。なんて贅沢な……。この曲が収録されている『萬華鏡』というアルバムの『冬の地下道』もすてき。真夜中にこっそり聴きたい曲です。

木綿のハンカチーフ/太田裕美(1975)

太田裕美さん自身も好きなのですが、特にこの曲はやはり松本隆先生の歌詞が素晴らしいです。4番まで通して聴いた時の圧倒的ドラマチック感。そしてそれらを美しい声で歌い上げる太田裕美さんの歌唱力。こんな風に愛らしく歌える声に生まれたかったと聴くたび思います。

あの日に帰りたい/荒井由実(1975)

とにかくメロディラインが本当に好みです。おしゃれが過ぎる。特にAメロの低音部分は凄くユーミンらしさがあって良いなあと思います。この気取っていないのにかっこいい雰囲気。歌詞も学生時代の思い出の、柔らかいところをぐっとえぐってくるような感じがたまりません。

ブルー/渡辺真知子(1978)

作詞作曲もご自身でされていると知った時は、天才ってこういう人のことを言うんだと思いました。渡辺真知子さんといえば『かもめが飛んだ日』や『唇よ熱く君を語れ』が有名だと思いますが、私が一番好きなのはこの曲。わずかな諦めと哀愁が余すところなく表現されていて、何度も聴きたくなります。そして私は渡辺さんの独特な歌い方がとても好きです。力強いのにしなやかな女性ならではの芯がしっかりした感じ。

飛んでイスタンブール/庄野真代(1978)

正直初めてタイトルを見た時はどんな奇天烈曲なのかと身構えたのですが(すみません)、好きです。『異邦人』にも感じるような異国情緒があふれるロマンチックな曲でとても素敵です。そして筒美京平さんのお作りになる曲には素敵なものしかないことを再認識しました。庄野さんの、「イスタン、ブーゥルー」というすっと抜けていく歌い方が気持ち良い。

たそがれマイ・ラブ/大橋純子(1978)

この曲に限りませんが、大橋純子さんは歌がどうしようもなく上手すぎて私の語彙力では素晴らしさが伝えきれません。凄さまじいです。しかも作詞:阿久悠、作曲:筒美京平という神の采配としか思えないタッグ。入りの「今は夏」のメロディラインがすでに天才ですもの……。季節の変遷とともに開いていく「あなた」との距離感も切なく、昭和歌謡の良いところが詰まっているように思います。

東京ららばい/中原理恵(1978)

タイトルといい、コードといい、歌詞といい渋くてかっこいいです。イントロとアウトロのジャカジャカしたギターも好き。要所での歌詞の音ハメがずっと気持ち良いので歌うとめちゃくちゃ楽しいです。そして私は中原理恵さんの歌い方がとても好みです。「午前3時の東京港は」の音節の頭にアクセントを置くところや「ねんねんころり“寝転んで”」の若干フェイクっぽい音感、Bメロの語るようなところも聞き応えがあって素敵。


図らずとも女性歌手縛りになっていました。男性歌手でも好きな方はたくさんいるんですが文字数という感じです。まあ括りも文字数も縛っているのは自分なんですけども。

ほかの年代も文章がある程度まとまったら書く予定です。