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そや、幽霊の飴ちゃん買い行こ。ぶらり京都散歩《後編》


もしまだでしたら、前編からぜひ。



というわけで、
お守りを買うという目的を果たしたわたし。

さて、どこをぶらぶらするか。

ちなみに後編はかなり長くなる予定です。笑
(記事完成後に書いています。
面白い場所や昔話などの雑学を織り交ぜていたら
予定よりさらに長くなりました笑)


でもきっと楽しいので
よければ一緒に、混雑していない京都を
ゆっくりお散歩しませんか。


わたしは大阪生まれ大阪育ちですが、
わたしにとって京都は、おそらく大阪の次に
長い時間を過ごした場所ではないかと思います。
何百回、京都のあちこちへ行きましたし、
今回のようにぶらっとすることもありますし、
桜や紅葉を見に行ったりだとか、
京都水族館も大好きな場所のひとつです。
わたしにとっては京都も奈良も、
すぐ行ける大好きな場所です。


今回はどこへ行こう。


「そや、久しぶりに幽霊の飴ちゃん買いに行こ!」


幽霊の飴ちゃんとは、
みなとや幽霊子育飴本舗 のこと。
450年以上続く歴史のある飴ちゃん屋さん。
水飴とグラニュー糖だけでできている
昔ながらの飴ちゃん。
カンロ飴みたいなべっこう飴みたいな
そんな感じの優しい素朴な味で美味しい。

そして幼稚園児くらいの頃に読んで、
わたしが一番お気に入りだった昔話に
飴幽霊(だったはず)というお話があるのですが、
実はこの昔話は京都や三重、金沢など
複数の土地でそっくりなお話があるんです。

その昔話の内容をざっくりと書くと…

夜な夜な飴屋に飴を買いにくる女がいて
あとをつけてみると、墓地に辿り着く、
そうするとどこからか赤子の鳴き声が聞こえ
探してみると墓の中から赤子が見つかる。
母親は死してなお、腹を空かせて泣く我が子のため
夜な夜な飴を買いに化けて出ていた…

というお話なのですが。
わたしが幼い頃に読んだのが、
京都のものなのか、三重のものか金沢のものか、
今となっては分からないのですが、
わたしが一番大好きで数え切れないほど
繰り返し読んだ昔話なんです。
今でも昔話といえばこれが浮かびます。

当時幼稚園児くらいのわたしが
どうしてこんな暗い話がとてつもなく
好きだったのかはわかりませんが…笑
とにかく心を奪われたお話で、
そのせいなのか、いまだにこういった
不思議で怖いはずなのに切ないお話
みたいなものにとても弱いのです。笑

話が長い上に逸れましたね、
元に戻しましょう。

京都のみなとや幽霊子育飴本舗も
そんな昔話が伝わる飴屋さん。
助けられた赤子は、8歳で出家し
高僧となった、と言われているそう。

これまでも買いに来たことがあるのですが
コロナ禍以降は行っていませんでした。

よし、久しぶりに飴ちゃん買いに行こう!
と今回のぶらりお散歩の最初の行き先が決定。

前編の、
因幡堂からは歩いて20分ほどなので、
暑い中お散歩しつつ歩いて向かいます。

てくてくと歩きます。
それにしても暑い日だった。
鴨川と床。
床というのは川の上に立つテラスのようなところで
お食事をするところです。
暑かったこともあり、盛況でした。
それにしてもいいお天気。
草むらの中に生き物がいるんですが、
わかりますかね。


青鷺(あおさぎ)ですかね。
目の前鴨川だしこんなに暑いのに
どうして草むらでぼんやりしてるんだろう
と気になってしまった。笑


てくてく歩いていると、
暑い…とてつもなく暑い。
どこか喫茶店にでも入りたい。
氷の入った冷たいものが飲みたい。笑

可愛いお花。
iPhoneによると、
大輪金糸梅(タイリンキンシバイ)という花だそう。



携帯で近くのカフェや喫茶店を調べてみると
すぐそば、歩いて1分ほどの距離にあるようだ、
よしそこへ行こう、飴ちゃんの前に休憩だ。

滔々と という喫茶店に入りました。

昔ながらのクリームソーダ最高。
固くてカラメルがほろ苦いプリン最高。
わたしの理想のプリンでした。



冷たいものと甘いものを摂取し、
満たされて喫茶店を出ました。笑

さて、いざ、飴ちゃん!

ということで到着しました。

みなとや幽霊子育飴本舗。


「飴ちゃんひとつくーださい」
「はいはい。飴ちゃん食べて行き」
と試食用の飴ちゃんをもらって口に放り込んで
「ありがとう♪」とお店をあとに。


ちなみに今回この辺りをお散歩コースに
選んだ理由は、人が少なめだからです。笑
京都は場所によっては(祇園や東山、嵐山などなど)
もう凄まじい人で、8割が外国人観光客の方。
狭いところも多い京都、
時には前へ進めないほどの人混みになることも。

とはいえ最近はもう人混みがとても苦手で
できる限り息が詰まるほど人が多い場所へは
行かないようにしていたりします。
そういう意味でも、人は少ないけれど
京都らしいところを選びました。


この辺りにある面白いものと言えばこれです。

不穏なフィルターをかけてみました。


この、六道の辻ろくどうのつじ
あの世とこの世の境目にあると言われています。

六道とは,仏語で衆生が生前に業因により
生死を繰り返す六つの迷いの世界。すなわち,
地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天上をいう。
六道の辻は,六道へ通じる道の分かれる所の
意で,一般的に珍皇寺の門前のことをいい,
松原通の轆轤町と新シ町の間を南に至る丁字路を
さす。珍皇寺ゆかりの小野篁(802~52)が
冥府との往復を果たしたという伝説から,
六道の辻と称された。
この地西福寺は,空海(774~835)が鳥辺野の
無常所の入口にあたる地に地蔵堂を建て,
自作の土仏地蔵尊を祀ったことに始まると
伝える。六道の地蔵尊と称される。

六道の辻


ということだそうです。
面白い場所でしょう。
そして上に出てきた珍皇寺というお寺は
六道珍皇寺といい、閻魔大王がいるお寺。
読み方は現在は"ろくどうちんのうじ"だそうですが
昔は"ろくどうちんこうじ"と読んだそう。
どちらの読み方でも間違いではないのかなと。

六道珍皇寺。

この小野 篁おののたかむらという人物、
閻魔王宮の役人といわれ、昼は朝廷に出仕し、
夜は閻魔庁につとめていたという
奇怪な伝説がある人物なのだそう。
そしてその小野篁が、現世と冥界を
行き来するために使った井戸などがあります。


そしてもうひとつ、六道の辻と幽霊飴の
そばにあるお寺といえば。

六波羅蜜寺ろくはらみつじです。

空也上人のお寺です。

写真はこちらからお借りしました


ちなみに口から何か出てますが、これは

空也上人が「南無阿弥陀仏」の名号を唱えると、
その声が阿弥陀如来の姿に変じたとする伝承を
立体化したもの

こちらから引用しました


そうです、南無阿弥陀仏を唱えた方です。

六波羅蜜寺。
朱赤と派手な色と模様の装飾が目を惹きます。
神々しい写真になりました。


六波羅蜜寺ろくはらみつじは、
西国三十三カ所参りのお寺のひとつでもあります。
ちなみにわたし、この西国三十三所のお寺、
全て行きました(満願書も貰いました)
何気にすごいことをさらっと言ってみました。笑

さてさて、幽霊の飴ちゃんも買い、
六道珍皇寺や六波羅蜜寺へお参りし、
そろそろ帰る方角へ向かいましょうかね。


ということで、再びてくてく歩いて
祇園四条のほうへ戻って参りました。

鴨川名物、土手に座って語らう人々。


飴ちゃんを買ったあとうろうろ歩き、
再び20分ほど歩いて戻ってきたら
暑い〜休憩したい〜とわたしの中で
小さいわたしが大暴れしております。笑
とはいえ祇園四条へ戻ってきたので
人が、人が、という状態。

木屋町(きやまち)高瀬川の小さい橋のあたり。


どこのお店もカフェも人で溢れかえっています。
どこでもいいから座って冷たいものを飲みたい…!
ということで

ドトールです。笑
いつもならアイスコーヒーかハニーラテを飲むのに
なぜかこの日は100%ストレート果汁のリンゴジュースに
惹かれたので迷わずこれを。
ごくごく飲んだらプハー!って言いたくなった。笑


この時点でまだ16時くらいでした。
このまま帰るか、もう少しぶらっとするか…
と考えながらドトールを出て、再びぶらり。


歩いてここに出てきました。

ぽんとちょう、です。


ここを抜けて三条に出てお京阪(京阪線)で帰ろう
ということで、中を歩きます。

途中で寄り道できるところがありますよ。

その名も路地水族館。
先斗町の細い横道にひっそりとあります。
いい雰囲気です。
灯りと金魚、いいですよね。
伊勢エビと書かれています。
背中に苔の生えた小さい伊勢エビがいます。
かわいい。
素敵。
金魚さんたち。
綺麗ですよね。
細い路地で抜けることもできない一方通行の場所なので、
2〜3人入ると中にいる人が出てこない限り入れない場所。
入り口にもかわいいうさぎさんと一緒に、金魚。
路地なのでもちろん無料で見ることができます。
マナーを守り素敵な空間をありがたく
見せていただきましょう。


というわけで、三条の駅に向かいます。
結構歩いたので疲れました。笑

猫さんの待つお家へ帰ります。

帰りに電車の中から撮った夕陽。


祇園や清水さんなどのよくテレビで見るような
場所ではない京都を一緒に散歩気分で
楽しんでいただけたら嬉しいです。


最後に、
帰ってきてから幽霊の飴ちゃんを撮りましたよ。

このパッケージも好き。
京都へ行かれたらぜひ。
わたしは蓋付きの瓶か何かに移し替えて、
読書のお供にします♡
袋越しだとキラキラが伝わらないので
出して撮りました。
中に挟まっている紙には言い伝えが書いてあります。


長々とお付き合いくださり
ありがとうございました。


それでは今日はこの辺で。


最後まで読んでくださってありがとう。

また気が向いたら、来てくださいね。



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