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講師インタビュー vol. 4🦙irOdori運営者 彩夏

こんにちは。性別の枠にはまらないイベントを企画しているirOdori〜彩り×踊り〜です🌈

今月は、プライド月間(LGBTQの権利を啓発するアメリカ発の世界的活動月間)に合わせて、イベントを一緒に企画している方々のご紹介をしてきました。
今月最後の今回は、irOdori運営者でバレエなどの講師も務める獣医師 彩夏のインタビュー記事です。インタビューはirOdoriイベントにご参加くださっているYさんが実施してくださいました!

他メディアでの自己紹介・インタビューもぜひご覧ください。

活発な幼少期と激動の小学校時代

・幼少期や小学校時代はどのように過ごしましたか?

東京生まれです。幼い頃に父親が病死したこともあり、母子家庭で保育園に通っていました。家の中ではセーラームーン、家の外では公園の平均台が好きな元気な子でした。ピアノを3歳から始め、バレエは小学校に入ってから始めました。また、一輪車に乗るのも好きになりました。どちらかというと1人で遊ぶことが多かったですね。

小学校3年生のとき、近所で仲の良い友達が海外に引っ越ししてしまいました。その友達がいなくなってから、私は気の置ける友達がいなくなってしまいました。周りから意地悪をされたり、陰口をたたかれましたが、当時の私には抵抗する勇気がありませんでした。6年生になってその友達が日本に戻ってきて、ようやく楽しい学校生活を過ごせるようになりました。

その頃、母親がイギリスの大学院で勉強することを突然決めました。中学受験のため塾に通っていましたが、私も一緒に母についていくことになり、途中で休学できる中学校を探すことになりました。塾の先生の薦めもあり、出題傾向が自分に合っている桜蔭中学校を受験して合格しました。

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イギリスでの「マイノリティ」生活

・中学校やイギリスではどのような生活を送りましたか?

桜蔭中学校ではダンス部に入部し、学校生活に慣れてきた中一の秋に、母親と一緒にイギリス南部のブライトン近郊に移住しました。到着した日は夜の8時頃で、東京と違って街灯のない真っ暗な街並と虫の不気味さをよく覚えています。

現地の中学校に入学して驚いたのが、自分の英語では全く歯が立たなかったことです。最初は笑顔で相槌を打つことしかできませんでした。また、クラスにはアジア人が少なく、自分が「マイノリティ」であることに気づきました。

授業はレベル別で担任の先生は優しくフォローしてくれました。また、芸術を大切にする自由な学校でのびのびと過ごせたのも良かったです。現地でもダンス部に入って、発表会に向けた練習をするうちに、友達もできるようになりました。休日には家族でイギリス国内をドライブしたので、地図の読み方にも詳しくなりました。

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(イギリス移住先にて)

馴染めなかった帰国後の生活

・帰国後はいかがでしたか?

帰国子女というと華やかなイメージがありますが、私の場合は違いました。約1年で日本に戻ってきて、桜蔭中学に再入学しました。イギリスに行く前には考えもしなかった桜蔭中学の校則の厳しさに気づき、「ルールってなんだろう」と思い始めました。また、日本にしばらくいなかったこともあり、当時流行っていたことや言葉についていけず、ここでも馴染むのに苦労しました。

一方、勉強は順調で、帰国後は東京大学受験の指導で有名な鉄緑会に戻りました。高校では数学が比較的得意だったので理系に進みました。本当は東京ではなく地方の大学や海外の大学に進学したかったのですが、親元を離れる勇気がなく東京大学を受験しました。

東京大学入学後はテニスサークルやバンドサークルに入りつつ、塾やホテルのアルバイトをしました。東京大学では当時2年生の夏に専攻を決めたのですが、学部紹介が面白かったのと、牧場実習があるので、農学部獣医学課程に進みました。

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(牧場実習の様子)

卒業後は製薬業界に就職

・大学卒業後の進路はどのように決めましたか?

小さい頃に父親を病気で亡くしていることもあり、もともとヒトの医学への興味はありました。獣医師の資格を活かすことも考えましたが、病院実習を経て、救える命に限界があることも知りました。まずは人間の健康に携わり、将来的に病気の発生を予防したいと思うようになりました。また、グローバルで活躍したり、様々な経験ができると考えて、卒業後は外資の製薬会社に就職しました。

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(病院実習の様子)

LGBTQの活動に目覚めた社会人時代

・irOdoriを立ち上げることになったきっかけを教えてください。

2017年に同僚に誘われて、LGBTQなどの性的マイノリティの祭典「東京レインボープライド」に参加した時に使命感のようなものを感じました。

今それはなぜだったかと振り返ってみると、3つの出来事があったと思います。まず1つ目は、10代のときにFTM(編注:女性として出生し、性自認は男性)の人と付き合っていた(女性の)友人がいたことです。私は友人としてサポートできなかったのが非常につらかったです。
2つ目は大学生のときに、大学院でLGBTQの研究をしていた友人の被験者として、LGBTQの方と話す機会があったことです。自分もイギリスで「マイノリティ」になったこともあり、様々な人に対して寛容になっていたのかもしれません。
3つ目は大学5年生のときにタイに留学したことです。タイはジェンダーに寛容な国で、LGBTQの方もたくさんいます。獣医の9割が女性というのにも驚きました。

2019年には社内でLGBTQ社員をサポートする「アライ」のコミュニティ立ち上げに関わり、イベントを実施しました。外部のビジネスコンテストにも参加し、現在の「irOdori」の原型となっています。

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性別にはまらないダンス・フィットネスイベント企画

・今までどのようなクラスを開催してきましたか?

irOdoriでは、今までインタビューした方々を始めとするインストラクターと一緒にイベントを企画しています。

◎オンラインゆるバレエ(6月土曜20:30-21:00、サリーさんのゆるヨガとのコラボイベント)
◎バレエ振付入門(うのさんのジャズダンス・サリーさんのヨガとのコラボイベント、スタジオのみ)
◎おうちでバレエ 超入門(2020年4月限定)
◎バレエエクササイズ(プライドウィークの特別イベント)
◎おうちで踊ろう!坂道系ダンス

は、自分自身が講師をしています。

従来のバレエなどのように、性別で決められた役割の踊りをするのではなく、誰もが性別にとらわれずに自分らしく表現できる場を提供したい。また、自分らしい体づくり・容姿を目指す方のサポートをしたい。そのような思いでirOdoriイベントを開催しています。
irOdoriのイベントは、「性別問わず参加歓迎」「初心者歓迎」「初参加でも入りやすい雰囲気」が特徴です。詳しくはこちらでもご説明しています。


(2020/5/30 おうちで踊ろう!坂道系ダンス)

喜んでくれる瞬間が嬉しい

・最後に、irOdoriの活動を続けるモチベーションを教えてください。

私は今までLGBTQの方10人以上にインタビューを行ってきました。「このようなイベントを企画してくれて嬉しい」とポジティブな反応を示してくれたのがモチベーションにつながっています。LGBTQは社会的にも話題になっています。私がイギリスで「マイノリティ」を経験したからかもしれませんが、私がLGBTQの方の声を少しでも代弁できるようにこれからも活動を続けていきたいです。

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(東京レインボープライド2019・プレイステーションのブースにて撮影)

終わりに

インタビューしてくださったYさん、とても素敵にまとめてくださってどうもありがとうございました!少しでも人となりを知っていただけたなら嬉しいです。
ぜひ彩夏やirOdoriのSNSをフォローして、今後のイベントをチェックしてください。本日20:30〜ゆるバレエも開催します!

彩夏
Twitter @proud2bminority

irOdori〜彩り×踊り〜
Email info.irodoriodori@gmail.com
Instagram @irodori_odori
Twitter @irodori_odori
公式LINEアカウント https://lin.ee/xgH0cTN

インタビューを受ける方を募集します

このnoteには、すでにirOdoriイベントに関わっている方だけでなく、イベント・レッスン参加者の性別や性自認(自分が自身を認識している性)を尊重しながら、または従来の性別の枠を超えてバレエ・ダンス・フィットネスなどを教えているインストラクターやスタジオのインタビュー記事も掲載したいと考えています。

30分ほどのインタビューで2,000円(相談可)をお渡しします。ご興味のある方がいらっしゃいましたらぜひご連絡ください。また、ご興味のありそうな方が周りにいらっしゃいましたらぜひご紹介ください。


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