『マイ・ブロークン・マリコ』感想 #漫画 #コミック #マイブロークンマリコ #おすすめ本 #読書
会社の同僚のYさんの話をしたいの。
男性、独身、もうすぐ定年。
そして私の漫画、アニメ友達でもある。
一周り以上年齢が違うこともあり、古い作品も良く知っているが、新しい作品も知っているので、ついつい二人で話し込んじゃう。
最近は無職転生のアニメ版2期を毎週二人で語り合っていた。
↑※アマゾンプライムの無職転生のリンクです。
そんなYさんの机に、先日、タッパーウェアが置かれていたのね。
中身は何やら黒い物体。
本人は不在。
隣の席のIさん(先輩男性社員)に
私「これ……何ですかね?」
Iさん「Yさん、卵だって言ってたよ」
私「え、何の?」
Iさん「知らんよ」
何だろ……黒い何かがトグロを巻いてる……?
と、そこにYさんが戻ってきて
私「あ、Yさん、何スかコレ」
Yさん「卵だよ」
私「いや、何か黒いじゃないですかぁ……」
Yさん「黒いのは緩衝材代わりにしてた……ホラ」
と、Yさんはタッパーの中身を見せてくれる。
中には黒い布。
私「緩衝材……代わりの……何ですか?コレ」
Yさん「冬用の靴下」
靴下、……だと?
Yさん「ハンカチじゃ心許ないし、タオルじゃ大きいし、引き出しを開けたら丁度良いのが、お、コレコレって」
私「それは……使用したことのある靴下ですか?」
Iさん「新品かどうか重要?」
Yさん「ちゃんと洗ってありますよ」
Iさん「いや、それも関係ないでしょ」
何でも、先日ランチで牛丼を食べる際に卵を誤って会社のシンクに流してしまい、そのリベンジの為に家にあった卵を持ってきたと。
そういや、先週、排水溝から卵の黄身が覗いてたなぁ。
犯人はお前か!!!(←掃除当番だった)
そんなYさんから勧められた、『マイ・ブロークン・マリコ』(やっと本題)。
結構前に勧めてくれてたんだけど、電子書籍がセールになってたのもあって、ようやく読みました。
1冊読み切りの作品で。
主人公のシイちゃんが、仕事終わりに入ったラーメン屋で流れていたニュースで親友のマリコが死んだことを知るところから話が始まります。
ここから、現在と過去の記憶がオーバーラップするように物語が進むのですが。
深くは語られていませんが、シイちゃん自身もあまり良い家庭で育った感じはなく。
マリコはいつもどこかに怪我をしていた虐待児で。
二人は友達になったけど。
「シイちゃんに彼氏が出来たりして、私のことを捨てたら、死ぬからね」と言うマリコのことをシイちゃんは面倒なヤツだと思ったりもしていて。
でも。
シイちゃんはマリコの家から彼女の遺骨を強奪し、学生時代に彼女から送られた沢山の手紙と友に、いつか行きたいね、と言っていた“まりがおか岬”へと向かう。
これだけを聞くと、しんみりした話を想像するかもしれないが、シイちゃんは常にファンキーな行動と怒りに満ちている。
シイちゃんは親友が死んだ悲しみよりも、自分に依存していたくせに、置いていったマリコに怒っていた。
作品は短いですが、映画のような、見る側に感じるのを任せている“余白”があって良い。
と、思ってたら映画化が決まった。
今年の秋に公開だって。
わかるー。映画っぽい話だもん。
映画も観てみたいな。
どんな風になるか楽しみ。
個人的な考えも含みますが、設定、展開が重要で長期化しやすい少年漫画はヒット作も多いですが、結末を重視する少女漫画は短く終わりやすく、良作が埋もれやすい傾向があります。
だから、少女漫画は数当たるしかないんだよなー。
当たった時の喜びはひとしおだけど。
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