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“テロリストの根っこ”とは、知性の伴わない善意です | 漫画『テロール教授の怪しい授業』

好奇心は身を滅ぼすって言うけれど。

カルトやテロについての授業、って聞くと興味が湧かない?

ちょっと自分で首を突っ込むのは怖いけど、覗いてみたくならない?

晴れて大学へ入学した佐藤君は、執拗な新歓を受けていたところを助けてくれたティム・ローレンツ教授のゼミに行くことを決める。

その、第1回目の授業でティム教授が言ったのは……

「こ の テロリストどもめーーー!!!」

第1巻

テロ組織の人間の学歴は?

自爆テロと特攻隊の違いは?

テロリストはどうして勝てない戦いをするのか?

それは、怪しくも好奇心を刺激される、ティム教授の“テロとカルト”の授業。


カルロ・ゼン原作のコミックス

作画は石田点。
随分描きなれている印象がありますが、配信されているコミックは本作と、本作の連載終了後、別の方が原作をされている『ゾミア』という作品のみ。(本作が連載デビュー作?)

原作はカルロ・ゼン。
こちらは『幼女戦記』の原作でもお馴染みの方ですね。

漫画原作の印象が強くて、本職は何の方……?
と、思っていましたが、小説家の方なんですね。
幼女戦記も正確にはコミカライズなのでしょうか。それとも、コミック原作ありきで御本人でノベライズをしたパターンなのでしょうか。

出版社は講談社。

掲載誌はDモーニング。
レーベルはモーニング。

現在、既刊4巻。完結。


疑うのも、信じるのもバランスが大事

こういう話題に明るい方や、察しの良い方は「いやいや、ちょっと考えればわかるじゃん」という事も多いかもしれませんが。

私みたいに個々は漠然と知識や感覚としてあっても、繋げて解釈していくと「あっそうか!」となる考え方が多かったです。

人間は、弱い。

“自分は大丈夫”だと思っていると気がつけば足元をすくわれている。

個人的に、本作のような内容を疑似体験したと感じる映画が2作ある。  

『帰ってきたヒトラー』は、主人公が“あの”ヒトラーだと解っていても、言葉巧みで、何食わぬ顔で上手に語られてしまったら、彼に惹かれてしまうかも……と思った映画でした。
唯一、そうなるのを留まらせたのは、“私が彼をヒトラーだと知っていたから”それだけだと思う。

『es』に関しては、そもそもスタンフォード監獄実験があまりにも有名だし、私が観たのがこの映画だったというだけで他にもこの実験を題材にした映画はあるのですが。

その人の持っている“性格”とは全く別に、与えられた“立場”によって、人は善悪の判断を簡単に見失ってしまう、というのを痛感しますね。

これは、元の実験が監獄、というシチュエーションだっただけで、職場だったら?学校だったら?同じことが起きていないか?
自分は本当に大丈夫なのか?

この作品の残念なところは、後半(主に最終巻)が語りが多くなってしまったところではあるのですが、基本的には実例を上げて解説してくれるのでわかりやすく、興味深く読めます。

どれもこれもに言えることですが。

心地良い言葉ほど、一旦立ち止まって距離を置いて吟味する、って大事なんだろうなぁ。
 
あなたはどうですか?
本当に、大丈夫ですか?


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