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『地域力』を高めていきたい!!

昨日、北九州市小倉北区にある生涯学習総合センターで、
「北九州市民カレッジ」の『地域力アップセミナー』を実施いたしました。

この市民カレッジは、毎年呼んでいただいています。
ぼくも卒塾生で、同期生たちも今でも繋がりが深く、また各地で活躍されている皆さんからいつも刺激をもらっています。

『地域づくり』を進めていくなかで、各地のプレイヤーの皆さんが受講されています。
市民センターの職員さんなどが多く、この受講後に館長になられていく方が多いのも特徴だと思います。

数ある北九州市民カレッジの中でも、今では一番の老舗プログラム?なんじゃないかと思います。

毎週火曜日の10時〜15時。
全10回のカリキュラムです。
受講するのも、受講させるのも大変ですよね!

社会教育、生涯学習、
他者理解、ダイバーシティ、
広報、企画、ファシリ、、、
などなど、色んなプログラムがあります。

ぼくの担当は、この講座の最も重要な趣旨でもある
『地域』についてです。

『地域課題』を見つめていくこと。
そして、それへの解決に向けて、できることを考えていくこと。

その手法のひとつとしての『協働』について考えていきます。

受講されている皆さんは、今回の出席者で12人。
少人数なので、しっかりと深まる『ゼミ形式』でやっていこうと考えていました。

ぼくから、地域の現状や実情、そしてもろもろの課題についてひと通りお話させていただいた後に、
4人1班で、それぞれの思う地域課題についてディスカッションしていただきました。

少しフリートークの時間を置いた後に、ホワイトボードを使っての『板書』にもチャレンジしていただきました。

書いていかないと「空中戦」になりやすいのですが、板書をしていくことで、議論が表面化されていくそれに向かっていきます。
皆さんの思う地域課題も表面化されていき、しだいに、その解決策や理想の状態まで考えて議論していっておりました。

『課題を話し合いましょう!』っていうお題だったにも関わらず、
自主的なこうした議論の発展は、とても素晴らしかったと思います。
とっても良かったです!!

4人組の各班から、話し合った内容を全体へ共有していただき、
「うんうん、あるよね」っていうものばかりです。
どの地域も同じような課題を抱えています。

人の繋がりのこと。
繋がりが希薄になるからモラルやマナーが下がっていくこと。
繋がってないからこそ関心が低い、他人事になること。
いざ災害時や事件・事故などの心配もあります。
何かするにも一部の人たちだけでどうにかしていこうとすること。
だから故に、新しい人材が入ってこないこと。
若い人たちとの世代間の差が大きくなっていくこと。

うんうん。

だからもっと!
地域活動の重要性や意義を皆さんに理解してもらわないと!
助け合い、見守り、福祉、人の優しさが大切!
繋がりが深まっていくと愛着や郷土愛にもなっていく!
そんな好循環の解決策への導きもしていただきました。


皆さんが議論していただいた中でも見えてきたのは、
やっぱり、
『人』に関すること。

地域は『人』からできています。

良くも悪くも、地域は『人』なり。

人が繋がり、主体的に動き出す『協働のまちづくり』を提案します。


ただの「お手伝い」や
ただの「協力」ではなく、
それぞれが主体的に取組む関係性を目指すのが『協働』です。

このちょっとしたニュアンスやバランスの違いなんですが、大きく動いていくにはとても違います。

地域のなかでのキーパーソンの皆さんには、ぜひ、このちょっとした違いをしっかりと掴んでいただきたいなと思います。

3時間×3日シリーズで行った『地域づくり実践講座』でも、この内容をギュギュギュ!とやっていきました。


その内容を20分ほどで説明したので、あまり深堀や詳しく解説はできませんでしたが、皆さんの経験をもとに「どういうことだろう?」ディスカッションしていただきました。

今度は、6人×2班に、チームを再編いたしました。

ずっと取り組んできたことで、周りの人たちは、これまで後ろをついてきているだけのような感じ。世代交代や新たな人材が活躍するにはどうしたら良いんだろう?
そんな問いも、『課題を真ん中に置く』ことや、
課題から手段までのその道中を共有していくことで結束が深まったり、実施していく手段に対する合意が深まることなどの話が展開されておりました。

また、各種地域活動の際にも、「ご参加お願いします」「ご協力ありがとうございました」と言ってしまいがち。
この言葉は実は、主客の違いや主従の関係性を暗に示してしまっているのでは?という受講生からの気付きもありました。
そうなんです、そういうことなんです!

参加する皆さんが、自分事として、主体的に参加していただくには、ちょっとした言葉選びを変えていくと、段々と雰囲気が変わっていくものです。
キーパーソンの皆さんには、ぜひ、そんな部分にこだわっていただくと良いのだろうと思います。


皆さんの熱心な対話は終わることなく?(笑)
昼休みに入っても、お昼ご飯も食べ始めず、まだ議論しておりました。

午後の開始前に部屋に入ると、色んな話をされていました。
昼休み中、ずっと議論していたんじゃ?(笑)


さて、午後はまた形式を変えて、全体バージョン。
12人全員が『ロの字』型になっていただき、輪になって話を進めました。

机のちょっとした置き方ひとつで、場の雰囲気が変わることも合わせて確認できたので面白かったですね。


まず、『協働』の事例をぼくからいくつか紹介させていただきました。

人が繋がる「きっかけ」をつくっていくことも重要です。
各種行事やイベントをしかけて、そんなチャンスをつくっていきます。

また、その地域だけで重たくて動かないものでも、ぼくたちのような外のチカラを借りて、風を吹かせて重い腰をあげていくこともできます。


午後の部は全体討論。
皆さんで、地域づくりへの課題や疑問、悩み事、相談事。
なんでもアリで、ディスカッションしていきます。

「皆さん、何か話したいこと、聞きたいことありませんか~?」
そうぼくから問いかけます。

「・・・」
誰も発言しません。しにくいですよね。
うんうん、狙い通り。
こんな場面では、そうなるものなんです。こういう場も実感してもらえて良かったです。

では、お隣どうしで、話し合ってみましょう。

二人で話してみると、議論熱心な皆さんは猛烈に話し始めました(笑)

しばらく話していただいた後に、全体に対してどんな話題だったか教えていただいたら、出るわ出るわ。

地域活動の中で世代交代をいかにしていくか悩ましい、という課題を示していただくと、『こんな事例があるよ』と受講生どうしでのひとつの例が共有されていきました。

各地でいろんな工夫がありながら、奮闘しています。
その事例を共有できるのもとても素晴らしい場だと思います。


とても盛り上がったのは『町内会』のこと。

町内会の意義って何だろう?
それをスパッとプレゼンしたいけど、なかなか難しい。

町内会が大切だということは、何となく分かってはいるけど、
『メリットって何なの?』そう問われたときに、これという回答が無いのも事実。

ん〜、、、
皆さんで悩み相談します。

過去には災害に遭った経験で、地域のこうした繋がりが重要だという話や、
防犯灯の維持、ゴミステーションの維持など、日常のなかでの、実は重要な部分があること。
皆さんから様々な意見も出されました。

ぼくからも、
『そのまちに住むことがメリットであってほしい』という話も少しだけさせていただきました。
その住民が繋がる場であるのが町内会の仕組みだと思います。

そのまちを、自分達で治めていく。「自治」ですね。

こんな記事も書いていますので、是非ご参考まで。


皆さんで議論しながら、地域の課題や、それに向けて、どう解決していくのか。
どの地域にもフィットするような完全な回答はありません。

でも、共通しているのは、『人』から地域はできているということです。

少しずつでも、少人数からのスタートでも、
気持ちを揃えて、ともに頑張っていける人たちで肩を組んで取組んでいけたらと思います。

あの手この手で工夫しながら、大切に地域を育てていけたらと思います。

『地域』について、しっかり話し合った講座となりました。
皆さんの今後のご活躍も応援しています!!


講座で使用したスライドは以下のものです。
ご受講された皆さんは適宜ダウンロードされてください。


貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。



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