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コロナの3年間からの卒業式。そのひとつひとつがジグソーパズル。

流れる季節の真ん中で、
昨日、3月9日、息子の中学校の卒業式でした。

式典がしゃんしゃんとあるだけと油断していたのですが、
もう、ずっと涙腺緩みっぱなしの号泣(笑)
今日、ガチャピンのような目になってるかも?(笑)

とっても、素晴らしい卒業式でした。
先生方はじめ、皆さんには感謝しかありません。
ありがとうございます。


いっぱい、多くの心を揺さぶられることがありましたので、
どこから書いて良いやら。
思い出をふり返りながら、時系列的に書いていきます。


①PTAが贈る!巨大卒業証書~映えスポット☆

PTAの保護者の皆さんが、虎視眈々と企画・準備を進めてこられたこの企画。
少し力仕事になるかも?ということで、ぼくは最後の設置するところだけ出しゃばってきました(笑)

朝、卒業生たちが登校してくる前に、右側の巨大卒業証書をPTA会長と一緒に設置しました。
木枠に幕を貼り付けたりは、学校側の全面的なご協力をいただいておりました。ありがとうございます。

なかなかインパクトがありますよね!!
初めて設置するもので、位置や角度の微調整も。

で、被写体にさせられました(笑)
全過程は修了してませんが、卒業します!(笑)

卒業式後も、順に、この巨大卒業証書の前で写真撮影をする生徒の列が絶えませんでした。
予定時刻を大幅に過ぎて、撤収となりました(笑)

卒業生たちの思い出の1ページ、ワンショットを、刻んであげることができて良かったです。


②大きくなった子ども達

さぁ、開式です。卒業生たちが入場します。

脱コロナで、マスクは外して良いこととなっています。
でも、強制的に統一ではなくて、2割ぐらいかな?マスクを終始つけている生徒もいました。うんうん、良かった。

マスクを外した生徒たちの姿は、子どものときから見てきた顔つきよりも、ぐんと大人びていて、成長期とともに、面影を残しつつも、全然違う顔立ちになっている子もいて、驚きました。

小さい時から見てきた子ども達。
やっぱり成長を感じます。

卒業生が一人ずつ名前を呼ばれ、
「はい!」と一人ずつ返事をします。
たくましくなった子ども達。
配布資料に載っている一人ずつ名前を追いかけながら、この子も大きくなったなって見つめていました。

クラスごとに、代表となる生徒が登壇し、校長先生から卒業証書を受け取ります。
代表の生徒が頭を下げると同時に、
何の号令も無いのに、寸分の狂いなく同じクラスの生徒全員が頭を下げます。

はい、もう、ここでアウト!(笑)
涙が止まりません(笑)

つい、2日前に高校入試を終えたばかり。
前日しか卒業式の予行練習はできていなかったはずです。
生徒たちの一体感。
それぞれが卒業証書を受け取っているだろう気持ちを察すると、こみ上げてくるものがありました。


③ひとつだけお願い「ありがとう」

校長先生からのお話は、バスケの八村塁選手のエピソードでした。

外国人とのハーフとして生まれた八村選手の、成長段階に応じたエピソードです。
バスケという目標があり、ひたむきに打ち込んだ。
肌の色が違うという明確な差があるなかで、いろんな差別などが現実的にありつつも、プレーで自分を表現していく。
やがて、夢は少しずつ現実的になっていったそうです。
そして、バスケの練習だけでは、夢であるNBA選手にはなれない。
そのために、小さな頃から英語の勉強に打ち込んでいたそうです。

ひとつずつ、目標を定めて、ひたむきに取組んでいくことの大切さを教えてくださった気がします。

次に、PTA会長が登壇されました。
4年間の会長を務められましたが、こうした公的な場でのご挨拶は初めてとのことでした。
コロナ禍での大変さ、時間の長さを感じます。

卒業生への応援メッセージ、先生たちへの感謝、同じ保護者どうしでの共感、
それぞれ述べられた後、生徒たちに「最後にひとつお願いがあります」と切り出されました。

『ありがとう』っていう気持ちを持ってください。とのこと。
感謝の気持ちを持つと、自然と頭が下がります。
人に感謝する心を持つこと。
また、人から感謝されるような人になっていってほしいということ。
そんな優しさの輪はどんどん大きくなるように思います。

ちょっぴり恥ずかしいかもしれませんが、お世話になった先生、一緒に励んだ友達、そして親や家族に、ありがとうと言ってみましょう。
というメッセージでした。


④それぞれが、かけがえのないジグソーパズル

在校生代表の女子生徒が送辞を話してくれました。

ひとつ年下の小柄な女子生徒さんですが、とても逞しい送辞に感動しました。
コロナ禍でも、それぞれの場面でひたむきに取組む先輩達。
友達同士の仲の良さを羨ましく見ていたそうです。
次の中学校へと引き継いでいきたいと力強いお話でした。

そして、卒業生『答辞』。
生徒会長を務めた女子生徒からの答辞には、生徒も保護者も涙が止まりませんでした。

文面ももちろんのこと、感性を揺さぶる話し方、表現力。
とても素晴らしかったです。

新型コロナの影響で、入学式さえままならなかったこと。
マスク越しの生活に、仲を深められないなかでも、自分達なりの関係性を築いていったこと。
各種行事が中止となるなか、その以前さえ知らない自分達にとって、何が違うのかさえ分からないという感情だったこと。

そんな中、少しずつ友達との交流を深め、
各種行事では、できることを少しずつ進めていったこと。

3年間、4つのクラスの担任の先生は、4人とも全員が誰も変わらず3年間の担任を務めていただいたという特殊な学年でした。
それぞれの担任の先生へ、先生の特徴や思い出をとらえた感謝のメッセージには、保護者達も頷きながら涙しました。

最後に、こんな表現をされました。

3年間の思い出の詰まったこの学校。
校舎、グラウンド、体育館。
温かく支えてくださった先生方。
励まし合って取組んだ友達たち。

そのひとつひとつが、『ジグソーパズル』のようにかけがえのないもので、どれひとつ無くても、私たちの3年間は完成しなかったでしょう。

このパズルひとつひとつは、色もカタチも違います。
それぞれがそれぞれの色・カタチでこれからも頑張っていきたい。

そんな大切なことに触れていただいたメッセージでした。
ダメだ、これ書きながら、ぼくがまた泣いてしまう・・・。


⑤答えのない問い

一連の式が終わりました。
でも、配布いただいた資料には、まだ終わっていないプログラムが書かれています。
卒業生による合唱という題目と、
多くのスペースの紙面を用いて、
『正解』という曲の歌詞が書かれています。

卒業生は席に座ったまま。
『卒業生による合唱』という司会者の声とともに、ピアノが鳴り始めました。
すると卒業生が立ち上がり、順にステージに上がっていきます。

颯爽と整列し、ピアノが鳴りやみ、指揮者を務める生徒の号令とともにお辞儀を。

卒業式の一連のプログラムとは別に、『正解』という曲の合唱を披露してくれました。
合掌もとてもレベルが高く、
女子、男子のパートに分かれたり、主旋律とハモリが入れ替わったり、
コーラス部分や、輪唱になっているところもありました。
指揮者、ピアノ演奏も生徒が務めました。

この子たちが、こんなにハイレベルな合唱ができるなんて・・・。

ぼくは知らなかったんですが、RADWIMPSさんの曲だそうです。


この歌詞もとっても良くって、式の後も、ずっと聞いています。

正解なんて無い。
正解は何なんだろう。

『答えがある問い』ばかりを教わってきたけど、
いつも、正解の無いものばかりが、知りたいことばかりだと。
仲直りの仕方。
好きな子の心の振り向かせ方。
ぼくらの未来。。。

とてもステキな曲です。
ぜひ聞いてみてください。

『答えのある問い』を教える学校教育にあって、卒業式の曲でこれをチョイスしていただいた先生方に、心の底から感謝します。

本当にありがとうございました。
これを書きながら自然と頭が下がります。


⑥最後のホームルーム

各教室に戻り、最後のホームルームがありました。
保護者たちは多少、密になりますが、参観させていただきました。
実現できたことに感謝しています。

息子の担任の先生は、学級通信を頻繁に出してくださり、手書きのイラストで楽しく飾ってくれました。
時に熱意あるメッセージで子ども達を励ましてくれました。

最後のこの日も、教室は先生の手書きの絵や作品で彩られていました。

黒板には、この絵。

マスクがある生活。
たった1枚のこの薄い物だけど、
とっても厚い壁になったこともあったでしょう。
心で超えた1023日間でした。

保護者を代表して、感謝と花束を贈らせていただきました。

本当にありがとうございました。



コロナで大変な3年間にすっぽりハマってしまった、中学3年生達でした。

大変な分だけ、乗り越えた感動があった気がします。

たかが式典と思っていましたが、
これまで感じたことのないほどの感動をいただきました。
ありがとうございました。

卒業はスタートです。

これからの、この子たちの人生をまた応援していきたいです。
この学校で、このまちで育ってこれて良かったと思います。

本当にありがとうございます。


今日もご覧いただきありがとうございます。



<1年前の”今日”の記事★>

3.11の前の特集ですね。
掲載いただいて、とても良かったです。

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