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言葉ひとつ。細部に気持ちが宿る。

『言葉ひとつ足りないくらいで』

ニホンゴというのは、奥ゆかしいもので、
いや、感性豊かに表現できるもので、
繊細な心の機微にも、彩り豊かに表現することができます。

冒頭のフレーズは、B’zの名曲の一部で、まさに、
言葉ひとつ足りないくらいで、全部壊れてしまうような、かよわい絆ばかりではないだろうとは思います。


でも、言葉の細部に気持ちが現れます。

結構それが難しくもあり、
ニホンゴの楽しいところ、美しいところでもあります。


接続詞、副詞、言い回し。
こだわろうと思えば、こだわる箇所はたくさんあると思います。

ぼくも、こうして毎日、白紙のページから2,000文字ほどの文章を毎日書きながら、言葉の選択を楽しんでいます。

データ上の文字列でも、手書きで書いた筆跡のように、文章を見れば、ぼくが書いた文章と分かります。

こうして、書くことに慣れていくと、話すときの言葉の選択も自然と身に付いていきます。ふさわしい言葉を瞬時にチョイスできるようにもなってきたように思います。


こういう話題において、嬉しいニュースが入ってきました。
ぼくの部下にあたる職員の意見発表会。
市内大会を最優秀で勝ち抜いて、市代表として挑んだ県大会。
こちらでも、最優秀賞を獲りました。
さらには!昨日行われた九州大会。
こちらでも最優秀賞!!!
次は、九州代表として全国大会へと進みます。

(市内大会後の記事)

(県大会後の記事)


彼は、4分50秒ピッタリの原稿を、完全に暗記しています。
その内容や文脈どころか、接続詞ひとつ、過不足なく全てインプットされています。
そして音量の大小、スピードの強弱など、その発声リズムも完全にいつも同じようにアウトプットすることができます。

彼の努力の成せる技です。
車の運転中、ずっと自分の喋りの音声を聞いているそうです。
もう寝言でも言えるレベルです。


『言葉ひとつ』の話題に立ち返ります。
彼とは、発表原稿をにらめっこしながら、話してみて確認してみてを繰り返しました。

言い回しや接続詞、短縮できる言葉。
修飾語と被修飾語の関係。
ふさわしい主語と述語。
一文の長さ、インパクト。

原稿の文章でまずはこだわって確認作業をしました。

本番は喋り言葉だけです。
文面にしてみるとまた違うということもあるのですが、
文章でのひとつひとつをこだわりました。

そんなこだわりの『言葉のひとつひとつ』を、彼は丁寧に、正確にアウトプットします。その結果、九州一になりました。

とっても素晴らしいです。



ぼくは、各種活動を同時並行していくつも抱えています。
顔を合わせて打合せする時間なんてありません。

LINEやメッセンジャーを活用して、グループで、文字で情報や気持ちをやりとりしています。

「OK」と返事をするにも。

「それは良いです」
「それも良いです」
「それが良いです」
「それで良いです」

全部ニュアンスが違います。
たった一文字変わるだけで印象が丸っきり違います。


今日の晩ご飯は〇〇にしようと思う。
⇒うん、それで良いよ。

カチーン!(笑)

会話には、「言い方」というのもありますが、
接続詞ひとつで変わります。

この例では、「まぁ、それで許してやろう」「仕方ないか。妥協する」的なニュアンスが含まれる可能性があります。
全然そんなつもりは無いのに・・・。
ということになりますよね。


若者言葉のひとつでもありますが、
ニホンゴは、こうした接続詞を抜いて上手くコミュニケーションをとっていけるような傾向があります。

「それが良いね!」
と言ってしまうと、それまでの前例がダメ出しをされたような気がします。

「それも良いね!」
と言ってしまうと、まだまだ案を出さないといけないような、どっちつかずな感じがします。

「それ、良いね!」
言葉を抜いた方が、何だかしっくりする感じがしますよね。これこそが、合意・共感したような気持ちがします!

不思議なものですね。



様々意見交換していて、とても素晴らしい提案をいただき、ぼく自身の意見としても共感するよっていうのを伝えたかったのです。
「先ほどの意見は良いですね!」
こんな感じで書いてしまって、送信ボタンを押す前に踏みとどまりました。

でも、どんな言い回しでも、語弊があるような気がしました。
そこで最適解を見つけました。
「先ほどの意見について、良いですね!」
こんな感じに選びました。


言葉は細部に心が宿ります。
失言をして叩かれている著名人。
ついついこぼれてしまうような言葉も、普段から何気なくチョイスしてしまっている表れなんだろうと思います。

公的な紙面や投稿を見ていて、
「何故、その言葉を選んだ?」
「何故、その単語を使った?」
「何故、そんな言い回しにしたの?」
そんなことを思うことも多々あります。

でも、言葉は感性や感情の表れです。魂が宿っています。

言葉はキャッチボール。
そんなつもりでないと思った言葉でも、どう受け取られるかはその人しだいです。

ということは、どんな語弊があるのかなと思いながら、その言葉を産み出していかないといけない。
ぼくたちは、日頃からそのトレーニングをしていきたいですね。


身近に髪を黒く染めた人がいます。
よく聞くところによると、緑と青が混じっているそうです。
へ〜、黒という一色じゃないそうです。

季節の移ろいとともに、彩り豊かな花々が咲いています。
何色と一色に決められるわけではなく、少しずつの色彩のグラデーションや、多彩な色が混じって、その花の一輪一輪の美しさがあります。

そんな、ひとつひとつ、小さな表現の総体が、全体として見えるものと思います。



大切な人に、
大切に想いを伝えるために、
自分の意見や感性を届けるために、
言葉ひとつひとつ、大切にしていきたいですね。

自分のために、何よりも相手のために、そうしたトレーニングをしていきたいですね。

部下にあたる職員の活躍を見て、ぼく自身も学び得たものでもあります。


ただ、そんな細かい言葉尻ばかり気にしていたら、日常会話でドキドキしてしまいますよね。
そんな言葉ひとつで壊れてしまうような、かよわい絆ばかりじゃないですよね。

あ、またB'zに戻ってきましたね!!(笑)



今日もご覧いただきありがとうございます。
貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。



冒頭のイラストは、たくみん|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。



<1年前の”今日”の記事★>

おぉ、今日の投稿で、967日目です。
1,000日まで、あと33日。あと1ヶ月ですね。


<2年前の”今日”の記事★>


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