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自分の弱さに名前がついた日 (前編)

今回は、自分の人生観が大きく変わった、大人になってからの【診断】までの流れを説明します。また別の投稿では、具体的な自分の弱さをもっと丁寧に説明・分析しようと思っています。
Part 1 (前編)はこちら
Part 2 (後編)はこちら

❶ 心のコップが溢れた

2022年の1月の終わり頃、「少し体調がいつもと違うなー」って思ったら、なんと2020年から続いてるパンデミック初のコロナになって、次の日には家族全員陽性になりました。4歳になったばかりの娘(ひとりっ子の甘えんぼ)は保育園にいけず、普段は大学で教えてる夫はリモートに、一人でマイペースにリモートをやっていた私は突然カオスに。私と夫は二人とも揃って仕事をほとんどサボれないタイミングだったので(年明けのかなり忙しい時期)毎日同じテーブルでお互い体調不良なのに 🫣 狭い中のリモート会議祭り、先にコロナの症状が治まってエネルギーが有り余っている娘は「誰も遊んでくれない!」と泣き喚く毎日。当時は10日間の隔離がマストだったので、今の1週間に比べてとても長く感じた。

当時のざっくりした1日の流れ:
毎朝一応8時くらいからのスタートで、朝ご飯は娘にフルーツ、大人はコーヒーだけ。昼はほとんどuberとかchompyのランチ、(ミーティング多くて作ったり、お皿洗う暇ない)娘には時々、パスタとか簡単に作ってたりしました。夜は基本家で料理してたんですけど、体調悪い時に作る料理はなんとなく不味くできちゃうので、全部uberにしたかった。

当時の様子がわかるインスタ stories:
(左)陽性だとわかった時
(中)YouTubeとお姫様ごっこに飽きてきた娘
(右)夫が家中のプラントと動物を並べてピクニックさせたとき

元々マルチタスキングが大好きな私
いろんなタスクをジャグリングしてギリギリで達成できることに対して、不思議な達成感というか… アドレナリンが出て、それが後ほど多分ドーパミンになって、脳が快感を感じていたのかもしれない。普通に一つのタスクに集中することが苦手すぎて、Netflixで映画を見るときも、情報を浴びるように、片手はスマホで俳優をIMDBで調べ、膝の上のパソコンで映画の背景やロケ地など、気になる情報をさらに調べる感じで、一緒にみてる人は「ちゃんと観てるの?」て毎度言われる羽目に。でも私はそれが楽しかった。ただ、アドレナリンが常に出ている状態なので、体力は使うし、脳の動きが止まらないので、平均的な睡眠は4時間を超えることはなかった。長く寝ても、夜中に何度か起きて、考え続けたり、明日やることを想像しながら、スマホを見てしまう毎日。

パンクしそうだけど、一ミリも良くならない

そんな常にマックス100%のキャパを使い続けて走り続ける私がコロナになって、キャパを大幅に越えたタスクが頭から降ってきた感じになった。精神状態も体調も悪化して、いろんな意味で自分の限界を超えて、マックスに頑張っても簡単なタスクでも結果が全くでない。

  • 仕事はslackで何度もリマインドが来てもすぐにタスクを忘れて、謝っているばかり。データを送っても、ミスを見逃したり。メモを取っても、メモをどこで取ったか忘れる。常に何か探しているか、謝っている状態。

  • 育児は基本的なこと(お風呂や食事など)はできるけど、ちゃんと一緒に遊んだり、相手にできるほど心の余裕はない。

  • 金銭的に悩ましかったのは、毎日のuberだったり、パンクしている心の隙間を埋めるように、無駄な買い物や「自分へのご褒美」が必要以上に増えてたことに対しての罪悪感が強かったです。今思うと、「コロナだからしょうがない」というのもあるのに、「いい結果出してないのに、なぜご褒美?」と、どこか自分で自分を追い込んでたかもしれないです。

  • 家事が一番ひどく、汚いお皿、洗濯物、床に落ちてるおもちゃは全くゼロの状態に戻らない。これを見るたびに大きなストレスを感じていた。

  • セルフケアは全くできず、シャワーも烏の行水。辛くてシャワーで涙を流していた。肌はボロボロ。毎日の偏頭痛。痛み止めも効かず、イライラ。自分が好きなことは忘れちゃうくらい、家事や仕事ができていない罪悪感のせいで自分にも他人にも優しくできない状態だった。

パンクしてた頃はシャワーで涙を流していた

全て中途半端な結果を出し続けてて、走り回っているけど、1ミリも前に進まない、ハムスターがずっとグルグル回っているような気分が続いていた。普段は気づかないで簡単にクリアしている、小さな達成感の貯金がなくなると、こんなに辛いんだ、って初めての体験をしました。家を出られないのも、辛くて、最後は夜中とかにこっそり散歩してました。誰もいない道などを歩いて。頭がおかしくなりそうだったもの。

小さな達成感が起き続けないと走れなくなりそう、という感覚

❷ ある記事との出会い

そういう最悪な状態も少し良くなり、コロナの症状もなくなり、保育園も始まった。「やっと仕事や家事にちゃんとコミットできる」とゆっくりとペースを取り戻そうとしていた頃の朝の出来事です:
子供が保育園に行き、久しぶりに静かな家で一人になった2022年2月8日の出来事。NewsPicksを開いたら、花谷さんという記者の記事、「時間の管理ができない人たち」が目に入って読み始めた。

慌てている時計のイラストが可愛くて、なぜか引き込まれた。すごく読みやすく、チェックリストもあったので、気づいたら最後まで読んじゃった。

特に気になったパート(ピンときた所):
・「家庭内での家事・育児と仕事の両立がより一層困難に
・「やることが多すぎるとパニックになる

あれ?ADHDって、よく聞く「ちょっとだけADHDぽいんだ」「誰だって少しだけOCD/ADHDだよね」(英語だと “I’m a little ADHD” / “Everyone’s a little OCD/ADHD”) みたいな表現あるけど… それ以上にちゃんとした「発達障害」という具体的なものがあることを知り、治療もできるし、診断もできるんだとやっと理解した。(昔、日本のテレビで特集していて、症状は自分に似てるけど、多分違うんだろうな、ってその時は全く理解できてなかった。そういう気づきって本当に、タイミングというのがありますよね)
記事を読んでる間も、うまく説明できないけど、大きな発見がある時に必ず起きる現象:ふわふわふわ〜って身体中の細胞が一気に生まれ変わる(リセット)されるような、不思議なトランス状態に。

ふわふわふわ〜

気づいたらGoogle Mapで近所にある、発達障害に詳しいメンタルクリニックのレビューとWEBサイトを読みまくっていた。なぜかというと、自分ではもう、ほとんど確信していた。こんな時に、心理士でも古い情報を持っていたりする先生に見てもらったりすると、「違いますねー」ってちゃんと診断されないと思って、ちゃんと「発達障害」のやや新しい情報を持ってそうな人を勘で探した。サイトも見やすく、先生の写真もあったので、なんとなくこの人なら、知っていそうという根拠のない感覚で学芸大学にある「さかいメンタルクリニック」が良さそうだったので、オンラインで当日の診察を予約してみた。「1時間後に空きがある!奇跡かも。」午後に予約取ってもいいけど、一回知ろうと思うとすぐに行動しないと我慢できない、せっかちな私はすぐに予約をとった。バスに乗って、目黒通りから歩いてクリニックに早足で向かった。いつものように、冷静に行動を判断している感じはなく、何か別次元のフォースに動かされて身体が動かされている、不思議な朝だった。その日の他の記憶があまりない。だって、マインドはふわふわ浮いてたのだもの。

Part 2 (後編)へ続く ↓


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