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Vol.4 - Like a river [80年代J-pop/シティポップ風] 『生き地獄復帰リーマンが自己セラピー兼ね楽曲制作』

お疲れ様です。IRAKAです。

初めましての方へ、“Vol.0 - 自己紹介”からお読みいただけるとよりお楽しみいただけると思いますので、もしお時間がございましたらお目通しいただけると幸いです。
(能書きは良いからさっさと曲を聴かせろ、と言う奇特な方は、目次から一番下の“楽曲リンク”へどうぞ)

Vol.0-3から続けて読んでくださっている方へ、本当にありがとうございます。vol.3の「A-OK」はいかがでしたでしょうか。感想などございましたら、コメント等いただけると幸いです。

ちなみに、今回から改題してみました。これまでのタイトルは長ったらしい割に情報量が少ないと思っていたので…今後も適宜見直すかもです。
それと、YouTubeの動かない動画に歌詞字幕を追加してみました。できればカッコイイMV、せめてリリックビデオくらい…という願望はあるのですが、気力体力財力が追いつかず…あと言い訳になってしまいますが、今はそれよりも新しい曲の制作を優先したい(形になっていないネタはまだまだあります)ので、夜な夜なせっせと入力した歌詞字幕で少しでもお楽しみいただければ、と存じます。。
過去記事と動画も同じように、近いうちにリニューアルを施したいと思いますので、よろしくお願いします。

今回も、誰に頼まれた訳でもないセルフ解説とともに、私の作った曲をご紹介させていただきます。
読んでから曲を聴いていただいても、先に聴いてからお読みいただいても、もちろん読まなくても、ご自由にお楽しみください。

願わくば、この曲が必要な人へ届きますように。

詞について

ある日、テレビで秋元康さんの特集を見ていて、そういえば美空ひばりさんの『川の流れのように』も秋元康さんの作詞なんだな〜と、改めて秋元康さんのクリエイターとしての凄さを再認識しました。
(余談ですが、祖母が美空ひばりさんのファンだったので、『川の〜』は幼少の頃に一緒に良く聴いていた、思い入れのある曲です)

そしてその頃は、山下達郎さんがニューアルバムをリリースされると話題になっていた時期でした。
また、特に関連はないのですが、私がギターのカッティングを猛練習していた時期でもありました。(J-popでカッティングと言えば山下達郎さん、ですよね)

その時、何故かふと思いました。
「山下達郎さんが『川の流れのように』を作ったら、どんな感じだったろうか」

私はこの突拍子もない思いつきを、畏れ多くも作曲ネタにすることにしました。

人生を川になぞらえた歌ですので、詞には私なりの人生観、それも制作当時のスナップショットという感じで、自身の思考を濃密にパッケージすることを意識して作詞しました。歌詞全体のテーマとしては、以下の自論をベースとしています。

「過去にとらわれるのでなく、かと言って忘れ去るでもなく、良い事も悪い事も傍らに置いて、一緒に現在を生きていく。それが人生を前に進めていく最善の方法」

当時は生き地獄からの立ち直り期だったので、現実から目を背けることなく、自分を取り巻く現状のあるがままを受け止めながら、前向きに生きることを強く意識して生活していたので、このような自論が形成されました。

こうして文章にしてみると、結構ありきたりなテーマだなあという気はしますが、これが当時の私のリアルでした。
という感じで、AメロBメロにはそのままの内容を色濃く反映した歌詞ができたんじゃないかな、と思います。

一方でサビは、人生を川で例えるような表現を多用して、抽象的な感じでまとめてみました。
歌い出しの「like a river」の一節とのバランスを考えると、テーマ重視で行くよりも、言葉の流れを優先して考えたほうが良い気がして、結果このような仕上がりになりました。
というのも“Vol.0 - 自己紹介”でも触れた通り、私の英語力が『からっきし』であることが影響しています。

「like a river」の一節は歌詞とメロディが同時に湧いて出たので、サビの歌い出しはコレだな、と早々に決まったのですが、その後に続く部分の作詞が難航しました。
日本語でテーマに沿った詞を続けると、唐突で前後の繋がりが乏しい感じがする。かと言って、英語で表現できるほどの語彙力と作文能力は持ち合わせていない。。

何より英語の発音がめちゃくちゃなので、そもそも歌えない!(喋れないものがどうして歌えようか、という考えでした)
※注:純日本人が英詞を歌うことをディスってるわけではありません。若い頃は英詞メロコア日本人バンドばっかり聴いてましたし、今でもそういう音楽は大好きです。ただ、自分が歌うとなると…というだけで他意はありません。

というわけで当初は、歌詞に英語を使うことはやっぱりやめよう、自分には難しい、と考えていました。

が、その考えは早々に覆すことになりました。

「like a river」の部分をどうにか日本語で置き換えられないか、試行錯誤しましたが、リズム感も音の響きも最悪な愚案しか出てこず…ここは自分から自然に湧き出てきた言葉を大切にして、自身のくだらないプライドを捨てることにしました。

カタカナ英語で歌うことには今でも抵抗がありますが、羞恥心よりも詞の完成度の方が重要だと判断した次第です。
(ちなみにBメロのonce againも同様)

曲について

詞のところでお話した通り、この時期はギターのカッティングを猛練習していたこともあり、作曲の起点はカッティングでした。

少々話が逸れますが、私の若かりし頃のギター弾きとしての嗜好は、メロコアに始まりニューメタル、ポップパンク、エモ、スクリーモ、メタルコア〜という感じで、パワーコードとブリッジミュート(ズンズン系)を主体としたリフが大好物、カッティングとは無縁(というか苦手)なギター人生でした。
ですが歳を取ってライフスタイルが変わるにつれ、聴く音楽のジャンルもだんだんと変わっていき、ギタースタイルの好みも自然と変化していきました。

どんなジャンルを聴くようになったかと言うと、ヒップホップやソウル/ファンク系をより好んで聴くようになったのですが、過去の名盤や話題の新譜を色々と聞き進めるうちにあることを知ります。
上記ジャンルでは、カッティングギターが多用される傾向にあると以前からなんとなく思っていましたが、カッティングが印象的な有名曲のほとんどにNile Rodgersが携わっている(そうでなくともその影響下にあると分かる)ことに気づきました。

Nile Rodgersの偉大さを知り、苦手としていたカッティングの魅力に取り憑かれ…そうなると自分でも弾けるようになりたいのがギター弾きの性。猛練習の日々が始まりました。
(余談ですが、山下達郎さんとNile Rodgers、同い年のようです。この曲のきっかけとなったお二人の共通点に、ちと興奮)
最初は右手と左手の連動もままならず、まともに音が出せない状態でしたが、やはり継続は力なり、段々とコツが分かってきて、あれだけ苦手だったカッティングがなんとか弾けるようになりました。

余談ですが、私の思うカッティングのコツは以下の2つです。
・ブラッシング時の左手は、弦のテンションとピッキングの力加減に合わせて、指板から浮かす高さ(弦がビビらないギリギリ)を意識して微調整すること。
・右手はピッキングの角度を弦と水平&垂直に保つ(タテもヨコも斜めにしない)ことと、ピックを握りすぎない(リズムを保てるギリギリまで脱力する)こと。
これを手首から先だけじゃなく、肘、肩、上腕、下腕の力加減、振り幅、角度、ひねり具合、そしてギターを構える位置…もはや全身ですね笑…をどうしたら、上記のコツを無駄な力を入れず実現できるのか、考えて考えて繰り返し試行すればできるようになる、と思います。
(更に余談ですが、私はフォームに正解はないと思ってます。ある程度のスタンダードはあると思いますが、手の大きさ、指や腕の長さ、太さ、筋肉のつき方など人それぞれですから、最適なフォームも人それぞれであるはず、と思ってます)
こんな偉そうに講釈を垂れるほどの腕前ではないのですが、もし私のようにカッティングに悩んでいる方のヒントになれば幸いです。

余談がだいぶ膨らんで話が横道に逸れまくってしまいましたが、そうしてカッティングを練習するなかで出来上がったのが、この曲のイントロ部分のギターでした。
コード進行が、川の流れというか水の循環を表しているようにも感じられたので、この曲に使おう!と思ったのが作曲の起点です。

あとは、個人的作曲黄金パターンに従って仕上げていきました。
イントロのカッティングから曲全体のアレンジ方向性をなんとなく決めて、ボーカルのメロディ&作詞を先に終え、ボーカルに合わせてドラムとベースを作り、鍵盤でコードをつけて、アレンジのコンセプトに合わせてギターを考え、J-pop ぽさを加えるためにその他ウワモノを追加、という流れです。

最後に、この曲の主軸はギターなので、各パートのアレンジ概要と合わせてポイントを語らせてください!

イントロ : 水の循環(上流から下流へ、河口から海へ、そして蒸発して雨雲になって…)のイメージで、Nile Rodgersのような薬指&小指使いを意識したフレージング
Aメロ : 清流の岩場、美しくも険しい急流をイメージして、ボーカルとハモるようなカウンターメロディのような音運び
Bメロ : 河川敷のゆったりしたイメージだが、休符(ミュート)でキレを出すことを意識
サビ : 河口から海へ流れていく雄大さをイメージ、コード進行はイントロに寄せた(リンクする)展開に
ギターソロ : キャンプ場のような河原でも大雨が降ればたちまち危険になる、といった川の表情の変わる様をイメージ。ちなみに人生で初めて作ったギターソロ。自分で考えたのに上手く弾けず、REC時はテンポを落とす禁じ手を発動(軽く補正もかましてます汗)
使用ギター : レスポールスタンダード2013
ふくよかでサスティンが強い音を、いかに軽やかでキレのある音に作り上げるか、が一番苦労したポイント(基本、コイルタップでシングルピックアップ、ポジションはセンター、プラグインは通常ありえない差し方をして、ようやくそれっぽい音に。そのうえでセッティングはパートごとに変更。ちなみに所有ギターはこの一本のみです…)
おまけのぼやき : ギター中心に作曲すると、自分の声の音域と合わないことを再確認。。最初からボーカル音域を意識して作曲するか、ギターの音域の美味しいところを諦めてキー変更するか、今後の課題…

歌詞

君と僕
僕と君
大切な宝物
いつまでも心の中
引き出せるよう
留めておこう

once again  
今ここにあるものを
大切にしていこう
目に見えないなにかを
優しくだきとめて

like a river  
たゆたう川の流れのように
きらめく輝きをかき集めて
色褪せぬ日々に心なだめられて

ちっぽけな事なんか
何ひとつないだろう
のしかかる重圧は
どこかに置いて
出かけに行こう

once again  
君が見ていたものを
感じていたいから
覚えている確かな
証をだきしめて

like a river  
はじける雫に想いを乗せて
ゆらめく水面にこの身映して
耳に残る声 あたたかな思い出

like a river  
いつでも思い出は泡のように
ときめく飛沫高く巻き上げて
めくるめく想い 光 夢をのせて

楽曲リンク

※ご注意:iPhoneなどapple製品で試聴される方へ
「ステレオを空間化」の機能は”オフ”にしていただくことを推奨しております。
原因が分からないのですが、リバーブが過剰にかかったようなこもった感じになり、曲によってはミックスのバランスが極端に崩れてしまうことを確認しております。 

また、YouTube動画はデフォルトで字幕が表示されるよう設定していますが、万が一表示されない場合、大変お手数ですが手動で表示設定をお願いいたします。(右上の歯車マーク⇨字幕:オン)

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IRAKA

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