3 color pen

⭐️⭐️⭐️
(星の数でこの記事のオススメ度を
5段階で評価しています)

今回は英語について書くシリーズ
第3弾です。


僕が小学生の頃
週3回から4回ほど
ネイティブの先生による
英会話の授業があった。

クラスの教室とは別に
英会話の授業専門の教室が
入っている建物があり、
授業の時間になると
みんなでその教室に行く。

小学校3年生か
4年生くらいの頃だろうか。


その日は学期の最初の授業


僕のクラスの
英会話担当の先生は
確かルーマニア出身で
長髪の眼鏡の先生だった。

とても明るいキャラクターの先生で
生徒たちからも割と人気が高かったと思う。



少し話が変わるが
前に他の記事にも書いたことがある通り
僕は文房具が好きだ。


その頃は、
ちょうど
僕が文房具にハマり始めた時期だった。


色んな文房具を手にしていく中で
僕はその時期人生ではじめて

あるキラーアイテムを手に入れた。


鮮やかな水色のボディーの
3色ボールペンだ。


一つのペンに



シャーペン
という4つの機能が付いている。

厳密にいうと
4色と言えなくもない。

シャーペンと
ボールペンの黒は違うからだ。

大人になった今は
3色ボールペンは
しょうもない存在だと思っている。

なぜなら
全てが中途半端だからだ。


1つ1つのクオリティーを
維持することができない。

全てが1つに収まっているという機能性は認めるし

技術が発展した今は素晴らしい製品もあるが
ほとんどの製品は粗悪で使いづらい。


ただ
小学校の時の僕は
本当に凄いものを手に入れたと感じていた。



これは凄い


しかし僕の小学校では
シャーペンは禁止されていた。

なので僕は3色ボールペンの
3色部分だけを使用し
シャーペン部分を封印した上で
学校生活を送っていた。



話を戻す


ある日の英会話の授業の時
長髪の先生が言った。

その時は
僕たちにもわかりやすいように
日本語で話してくれた。
重要な成績に関わる内容だったからだ。

「この授業では
その日の態度を10段階で評価します。
1点から10点ね。
10点と9点がAね。
8点から6点がBね。
5点から3点がC
2点と1点がD
授業終わりに
自分がどの評価か聞かれたら教えるから」

なるほど
わかりやすい評価だった。


その日の授業終わり
僕は長髪の先生の近くに行き
その日の自分自身の評価を尋ねた。

「今日の僕の評価なんですか?」

「今日ね、
Ippo(僕の名前のローマ字表記)の評価は
8だからBだね。」

思っていたよりも高かった。


「そうですか
8だからBですね。」

「そうそう
まあ蜂もBeeだけどね。」


急にきた
胸元をえぐるような
鋭いオヤジギャグ

外国人もこんなこと言うんだ。


この長髪の先生は
日本に来て長いのだろうか

髪の長さと滞在時間は
比例するのか?


ゴリゴリの外人が
突然言ったオヤジギャグは
意外性も相まって
笑ってしまった。

この先生の授業はなかなか面白いかもしれない。

最初から完全に僕は心を掴まれていた。

それから数ヶ月後
その先生の授業を受けていると
あることを言われた。

「Ippo!!!
今日ペン忘れた!
貸して!」


僕の持っている文房具の量が多いことは
先生間でも有名だったのだろう。

「OK!!!」

僕は快く答えた。

水色の3色ボールペンを
先生に手渡す。


授業中盤


あれ?

なんかもうあんまり
僕のボールペン使ってないな?


使う素振りもないし
この教室は他とは違いホワイトボードを
置いてあるのだが
そのホワイトボードのマジックペンや
クリーナーを置く場所に
放置してある。


え?え?

もういらんくない?

基本
ホワイトボード使うし


返してくれてもええんちゃう?

僕の思いも虚しく
その日は
返してもらえずに
チャイムが鳴った。

あれー?

忘れてんのかこれ


僕は先生に直接言いに行こうか
考えた。

ただ
言い方がわからない。

僕のボールペン返してくれってなんて言うんや


ボールペンはそのまんま?
Ball penでええの?

返す?
これなんて言うの?

レンタル?

これは借りるか。


わからんわからん


次の授業の時間が迫る。


あかんわこれ
今日は無理や。

泣く泣く諦めた。


そこからまた数ヶ月後

いまだに
ボールペンは返ってきていなかった。


どうすればいいんだ。


今の僕にとっては
3色ボールペンは貴重なものだ。


どうなってんねん。


その長髪の先生がわざとやっているとは思えなかった。

決して悪い人ではないのだ。

だからこそ言いにくい。

どうすればいいんだ!

何もできずにまた数ヶ月が経った。


英会話の授業


教室に入り
僕たちは愕然とした。


あの長髪の先生が坊主になっていたのだ。
(スキンヘッド気味)


え?
なんで?

皆が一斉に聞く。

「どうしたんですか?」

「まああのね、
みんなもテレビとかで外国の人とか見たことあるでしょ?
特にヨーロッパの人
ジダンとかさ
みんなね、あのくらいの歳になるとハゲるんだよ。
長い髪って頭皮に負担になるからさ
坊主にしたんだよ、ハゲたくないからさ!
まあ今の状態もスキンヘッドに近いから
ハゲてるのと一緒か!(笑)」


明るいなおい!!!

小学生みんなハゲとか好きやから
聞いてて楽しいけど!


なんやねんそれ!

そんなんええから
はよボールペン返さんかい!


あれか?
その坊主は反省か?


反省の色込めたんか?


その先生がいい人であることが
より僕をイライラさせていた。


また数ヶ月経ち

ついに僕は次の学年に進学した。


ボールペンは返してもらえるどころか
先生に使いまくられることもなく
ただただ半年以上
ホワイトボードのペンやクリーナーを置くスペースで
過ごしていた。

今思えば普通に日本語で言って
返して貰えば良かったのだろう

当時はなぜかそれが出来なかったのだ。


10年経った今でも
文房具売り場に行くと
この出来事を思い出す。


僕はこの出来事を二度と忘れることはないだろう。

今後もどんどん楽しく面白い記事書けるよう頑張ります! よければサポートお願いします😊