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軽フラレ

⭐️⭐️⭐️
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軽フラレとは

告白していないのに振られること
また、そのさま。

このような言葉は辞書にはない。

しかし僕の頭の中の辞書には
しっかりとこの言葉が
刻まれている。

皆さんも経験はないだろうか。

好きな子や自分が気になっている子と
デートや食事に行く。

自分はもちろん楽しいし
向こうもそれなりに楽しんでいそう、、、

そんな状況の時

相手が自分の好きな人の話をしだす。


これが軽フラレである。


自分が相手に想いを伝えたわけでも
告白して振られたわけでもないが

一方的にダメージを受ける

これが軽フラレである。

僕は人生の中で
何度かの軽フラレを経験してきた。


これは夏休みが近づいた
ある日の出来事である。

僕は当時好きだった女の子を遊びに誘った。

その子と遊びに行くのは3回目だった。

次遊びに行く時は告白しよう



そう考えていた。

その子がどこに行きたいか聞くため
僕はLINEをした。

10分ほどで既読になる。

「海に行きたい」

意外な返答だった。

夏だから海に行きたいというのは
もちろん普通のことだ。

しかしその子はわりかしインドア派だった。

本屋に行ったり
室内のカフェで
ゆっくりお茶をしたりすることを
好む子だった。

僕は小さい頃からずっと水泳をしており
泳ぐのは得意だ。

最高のデート場所だと思い
僕は承諾した。

当日駅で待ち合わせをした僕たちは
電車に乗り
海水浴場の最寄り駅まで電車に揺られていた。



天気がいい。



その子も笑顔が多く、
楽しそうだった。



駅に着く。

この辺りから浮き輪を持って走り回る子供達や
麦わら帽子を被った若い女性の姿が
ちらほら見え始めた。

「混んでるかなぁ?」



その子の透き通るような白い肌が
太陽に照りつけられて輝いていた。



海水浴場に着く。

心配とは裏腹にそんなに混んでいなかった。

僕たちは砂浜に腰を下ろしゆっくりと


うみ

そら

の順番に眺めていく


そらは綺麗だった。


「もうちょっと近く行ってみようよ」

その子が言った。



僕たちはサンダルを脱ぎ捨て
波打ち際へと駆け寄った。

やっぱりだ。


近くで見ると
その海は汚かった

まあでも海は海やし

楽しんで行こうぜ!




僕ははしゃぐその子に少し水をかけた。


それはマジでちゃうやん!!!


空気が張り詰める音が聞こえた。



それはマジでちゃうやん?
そう言ったのか?今

その子は不機嫌そうに
砂浜へとトボトボと帰っていく。

何がそんなに不満だったのだろうか
水が汚なすぎた?

その子のもとへ駆け寄り僕は謝まった。

そんなに怒っていないようだった。

しかしその後も一日中機嫌が悪かった。

僕が水をかけた時をさかいに



そんなかけてないけどなぁ

え、ていうかかかってた?

寸前で止まってたんちゃうん?

ていうかああいう時
普通かけるやろ!

水の掛け合いみたいな
そういうのあるやん!



僕の想いとは裏腹に

隣のグループが
ジュースを分けてくれた時も

ご飯を食べに行って
頼んだ焼きそばが想像以上に美味かった時も

僕が比較的綺麗めな貝殻を見つけた時も

その子は機嫌が悪いままだった。

その日の出来事だけが理由ではないが
その日から僕たちは
連絡を取ることが少なくなった。



これが軽フラレである。


皆さん海は綺麗にしましょう

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