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娘とのひととき。


思春期、反抗期真っ只中の高校3年の娘。

夕飯はかろうじて家族と一緒に
リビングで食べるようにはなったけど
部屋にこもりきり。

ピリピリした空気を纏う娘。


口をほとんど聞かない日も多い中、
娘からの突然の依頼が。




お友達の一人には
スワロフスキーのブレスレットを
娘と自分で出し合ってネットで買った。



もう一人のお友達へのプレゼントは
ぬいぐるみのタコの着ぐるみ。



娘に丸投げされた型紙を作るが
一人じゃ分からなくて
娘と相談した。


ポンチョ型に作ることにして
フード部分と身頃部分に分けて
型紙を作ったんだけど

む、むずい。


結局首周りの直径がわからず
数学とか引っ張り出してきて計算。
勉強をすっかり忘れている親子で
見苦しくてすみません。

懐かしい!!

円周から直径を求める式とか😂

3.14とかなんか、やったなぁ!!
計算して直径を大体出した。

娘と難しいね、と言い合っていたら

娘『こうやって、何度でも試作を重ねていけばいつか完成するんだよ。』

いっぱち『‥‥。』

コピー紙が何枚も失敗して
紙をムダにしたようだったけど
型紙がなんとか出来上がってきた。


苦戦した型紙


微妙な平さのぬいぐるみ。


型紙を作り終えたところで
疲れたので夫とお茶しに出かけて

戻ってきたら
娘は生地を切っていた。


裏地もつける仕様なので
裏地も切っていた。


こりゃあ、もう縫うところ。


いざ、縫おうとしたら
いつも置いてた場所にミシンがない!!


慌てて探し回って
押入れの中など見たけど
見つからない。


まさか?とは思ったけど
ミシンを部屋の上奥の押入れに
しまってあった。



もう裁縫はやらない。


そんな気持ちでここに夫にしまって
もらったのを思い出した。


結局重たいミシンを部屋の高い上奥の
押入れから引っ張り出してきて
娘に上糸と下糸の説明をした。


下糸用のボビンに糸を巻きつける
ところからスタート。


糸の掛け方、針の糸通しなどを
教えたら

娘『あー、なんかミシンやったなぁ。』

小学4年で不登校になった時
訪問看護の看護師さんや作業療法士さんが
来てくれてブックカバーなどを
ミシン使って作ってた。


ついでに
その頃の自分の誕生日に
娘からプレゼントで手作りポーチを
もらったこともあった。


裏地が白 表がタコの赤


フード部分は娘が縫ったけど
マントの部分とフード部分を接続して
最後まで仕上げたのは自分。

娘は難しいからママやって、とか。


裏と表を合わせて縫って
最後に内側からひっくり返して
出来上がるんだけど

ちょっと失敗して
半分はミシンで縫い合わせて
残り半分は手縫いのまつり縫いで
何とか本体は出来た。


まち針の所がボタンになる



ミシンと共に映るぬいぐるみ


これにタコの顔をフード部分につけて

吸盤をマントにつけるらしい。


この後は娘が自分で明日
フェルトとボタンを買ってきて
つけるんだそう。


ミシンかけている間
娘はクンクンと自分の匂いを嗅いできて
甘えてる様子。

懐かしいなぁ。

娘って甘える時
匂いを嗅いでくるんだった。

小さい頃に戻ったような
錯覚に陥った。

娘はミシンかけやってる最中
楽しいね、と言って
本当に嬉しそうな笑顔を浮かべていて


タコの着ぐるみ作るの手伝って
良かったな、と自分も嬉しくなった。


娘の笑顔のためなら
難しいタコだろうがイカだろうが
着ぐるみなど難しくても
やっちゃうのだ。


娘は他にも樹脂粘土で
キャラクターのキーホルダーなども
作っていて相当手が込んでいる。


娘『友達、タコのぬいぐるみ泣いて喜ぶと思うよ!友達は悲しんで泣くことは良くあるけど泣いて喜ぶことはないんだ。』

お友達が泣いて喜んでくれるのも
嬉しいし

何より娘が喜んでくれたことが
すごく嬉しかった。


娘『簡単なことやるより、難しいことにチャレンジする方が私達好きじゃん?』

そういえば自分はそんな人間だったな、
と他人事のように思えた。

どちらかと言えば今の自分は
保守的になってしまって
失敗を避けがちだ。

娘の話を聞いてると若い時の自分を
見ているようで不思議だ。


娘の言う分を聞いてると
そうかもしれないな、と思うことも
多いし懐かしい。


いつからこんな人間に
なったんだ?自分は。



娘とのやり取りで
積極性を思い出した気がする。

病気になってすっかり
消極的になったんだ。


病気になってもならなくても
積極性に生きる娘から
学ぶことが多かった一日。


協力して娘と何かを作ったのも
久しぶりだ。


今日は反抗期が落ち着いていたから
楽しいひとときが過ごせて
平和だったな。



娘の反抗期いつ終わるんだろ。




そこそこ
コツコツやろう。
そこそこ
できることをやろう。

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