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STORY1:乗るとだんだん記憶をなくす「ミステリーバス」

この世界の玄関口・ディメンシア港の前に、旅人ならだれもがお世話になる島内周遊バスが停まっています。さぁ、旅の始まりです。

順番に乗り込み、バスが出発し、窓の外を見ていると……たちまち「あれ、ここどこ?」「なんで乗ってるんだっけ?」「どこから来たんだっけ?」と、だれもが首を傾げることに。

実はこのバス、これまでの道のり(過去)、現在地(今)、旅のプラン(未来)が全部わからなくなってしまう、不思議な乗り物だったのです。

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「もの忘れ」と「記憶障害」は、どう違うのか?

人の記憶とは、そもそも曖昧なものです。

さっき見聞きしたばかりのことを覚えていられなかったり、予定を忘れてすっぽかしてしまったり、使い慣れた単語が口から出てこなかったりする経験は、だれにでもあるはずです。

これらは、一般的に「もの忘れ」と言われるもの。認知症の代表的な症状の1つに「記憶障害」がありますが、そもそも「記憶に障害がある」とは、どういう状態なのでしょうか?「もの忘れ」とは、どこが違うのでしょうか?

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