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「男らしさ」なんて、もう誰も求めてない・頼んでない、という話。

 今回のシン・時事恋愛(2010年〜11年に連載していたオトナ女性のための恋愛コラムの再掲)は、「男らしさなんて要らない」がテーマです。

これがもう10年前のことですから、今の20代たちにとってはなおさらで、「男らしさ? それって食べれるんですか?」かもしれません。

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男性に対して、タフな力強さや引っ張っていってくれるマインドを期待しない動きが、若い世代の女子たちの間で広がっています。

 みなさん、こんにちは! 働き女子の“恋愛世代交代"を目撃する「時事恋愛」、今回のテーマは「求めない女子」です。
 
 これまで何度かお伝えしてきたように、イマドキの独身男性(若い世代に限らず)は、どこかパワフルさ・頼りがいに欠け、とくに恋愛や結婚となると、無類の「煮えきらなさ」を発揮。そのことが世の女子たち(と、一部のオジサン男性たち)を嘆かせています。
 
 ところが、そのことを苦々しく思っているのはアラサー世代以上であって、それより若い女子たちは当然のこととして受け止めている様子。今回はそのことについてお話したいと思います!
  
 先日、そういったイマドキ男子の生態や価値観、彼らに対してどのようにコミュニケーション(恋愛&仕事)をとるといいかについて講演したときのこと。会場を訪れた30代、40代女性たちからは「手を焼いていたので、とても参考になった」と、好評をいただくことができました。

 ところが会終了後の打ち上げの席で、ひとりだけ世代の違う運営スタッフ女性(24歳)と話していると、彼女は、
 
 「上の世代の方が、イマドキの男子たちにそんなにがっかりしているなんて、今日初めて知りました!」
 
 と驚いている様子。
   
 「私の同世代の女の子たちが、男子に求めているのはただ一点、『癒やし』のみです! 肉食っぽいタフさとか、ぐいぐいと引っ張ってくれる感じなんて、はなから期待してないんですよね」
 
 と静かに話す彼女は自然体そのもので、強がったり、皮肉を言ったりしているのではないことが分かります。
 
 心のどこかで「まったくイマドキの男ときたら・・・」と腕組みをしていた他の女性たちは一様に「えーーっ! そうなのーー??」と驚いていました。
 
 この世代ギャップは日本のジェンダー教育が大きく影響しています。中学校で家庭科の男女共修が始まったのが1993年(高校は1994年)。いまの20代女子たちは、小さいころから男女平等を旨とする教育を受けて育ってきました。
 
 幼稚園・小学生向けのアニメでも、女の子が強いヒロインに変身して敵をやっつける(男性の手をまったく借りずに)ストーリーが、すっかり定番となっています。
 
 「男=しっかりした存在」という幻想に触れることなく育った彼女たちにとって、男性はいつも対等に横にいるもので、とりたててリードして欲しい存在ではないということのようです。
 
 男らしい強さはノーサンキュー、ほのぼのと癒やしてさえくれればそれでOK。そんな「求めない女子」がこれからの主流になるのかもしれません。
 
 男性(年齢問わず)の立場になって考えてみると、彼女たち新世代はフレッシュな若々しさと、”求めてこない”楽ちんさを兼ね備えているわけですから、たいそう魅力的。オトナ女子にとっては強力な恋のライバルと言えます。王子様を待つのではなく自分からつかまえに行く積極性こそが、オトナの経験や知性を活かせるカギでしょう。
 
 社会の影響を受けて男性たちが変わっていくのと同じように、女子たちもしなやかに意識を変えていくことが必要ということですね。
 
 みなさんの健闘と幸せを祈っています!

▽次回の寺子屋は4月10日(土)開催▽


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