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「DHMO」という有害物質の正体は?

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アメリカのある少年が「DHMO」という物質の危険性を周囲の大人に訴え、使用規制をすべきという署名を多数集めることに成功しました。 

その少年によれば「DHMO」は、

「酸性雨の主成分である」
「海難事故の直接の死因となっている」
「がん細胞にも必ず含まれている」
「固体状態のDHMOに長時間触れていると火傷のような状態になる」
「多くの金属を腐食・劣化させる」

などの性質を持ちます。にもかかわらず、アメリカ中の工場で自由に使用され、結果として全米の川や湖、果ては母乳や南極の氷にまで、高濃度のDHMOが検出されているというのです。 

種明かしをすると、DHMOは「Dihydrogen Monoxide」の略で、一酸化二水素、つまり水のこと。

ただの水ですらこうした側面ばかりを恣意的に並べれば、極めて有害な物質に見えるわけで、いかに人はだまされやすいかを検証するために少年が行った実験でした。

ある物事をどう切り取るかによって、印象・イメージはまったく異なります。「ビーカーいっぱいの一酸化二水素を摂取せよ」と言われたら抵抗がありますが「コップ一杯の水を飲んでください」と言われたら、素直に飲んでしまう……。

結局のところ「ものは言いよう」で、本当の姿はつかみにくい。そのことについて十分に分かっているつもりでも、私たちはついついメディアの情報を信じ、広告を鵜呑みにしてしまいます。

人間関係においても同様でしょう。「あの人はこういうところがある」「こんなことをしていた」という噂で、その人を判断してしまうことがよくあります。

まずは「おかしいな」と感じること。その上で自分で直接調べてみること。これが大切です。目の前の情報やイメージに少しでも違和感を感じたら、「DHMO」を思い出すよう習慣づけてみてください!


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