天に召されたカブトムシ。そして、つながる命(幼虫)。
去年に引き続き、今年も我が家にやってきたカブトムシ。
去年はオス1匹だけだったが、今年は初めてのオスメス。
2匹が致したかどうかを毎夜暗闇の中で確認する。そんなカブトムシおばさん(私)が爆誕した話は、上の記事中で書いた。
そして、卵が生まれ、無事に孵化。
初めての幼虫“はつよちゃん(幼虫ネーム)”の誕生に浮きだっていた、我が家。
幼虫はケースの外側から見る限り、順調に大きくなっているように見えた。そして、1匹だけでなく、数匹いる模様。
とりあえず、メスのツーちゃんのケースに入れたまま、そっとしていた。
そうしているうちに少し涼しくなったかな?という9月下旬のある日。
メスのツーちゃんが動かなくなった。
「ああ、もう寿命やなぁ……」
天に召されたツーちゃん。神妙な顔をする娘と息子。
「天国に行っちゃったんやな……」
「埋めてあげないとな」
そう話して、後日お墓を作ってあげた。
「ありがとう。天国へ行ってね~!幼虫は任せて~!」
そうお墓に向けて伝える息子。幼虫がいるからか、去年よりも悲しみは薄いように見受けられる。
*****
半月くらい経った先日、オスのワンくんも天国へ旅立っていった。
「去年の“かぶとくん”よりも長生きしたなぁ」
「ありがとう。またね~!」
「楽しい人(虫)生やったかなぁ」
なんて言いながら、お墓を作って手を合わせた。
そして、残されたのが、ツーちゃんがいたケースの中にいる幼虫たち(何匹いるかはこの時点では不明)。
オスのワンくんがいたケースの方が大きかったので、そちらへ移してあげることに。
作業は息子と。夫にお願いしようかとも思ったのだが、ここまで(どこまで?)来たらしっかり関与しようと私が立ち会う。
ケースの外から見ると、幼虫たち、なんかめっちゃ大きくなっている気配がする。
正直こわい。カブトムシは平気で触れるカブトムシおばさんではあるが、幼虫まではちょっと……。まだまだ初心者印なんもんで……。
息子とケースのマットを、いざ御開帳。
土を少しずつ掘っていく。
……え?なんか、キャンプ行った時よく見かける鹿のうんこみたいなんが出てきたけど、これ何?
なんでカブトムシのケースの土の中から鹿のうんこが?怖いんですけど。けど鹿のうんこみたいに真ん丸じゃなくて、楕円形やな。
「これってもしかして、幼虫のうんこかな……?」
息子に聞いてみる。
「そうちゃう?」
めっちゃ軽い感じで答える息子。
ここでカブトムシおばさんお得意の検索。カブトムシ 幼虫 うんこ。
……ああ、これうんこで確定やわ。
めっちゃしてるやん、うんこ。どういうこと。
さらに掘り進めていく。
土がむにょむにょと動き出した。ひぇぇぇ……。
「動いてるで……!この下におるんちゃう!?」
騒ぐ母(私)。
「うん。いそう」
落ち着いた様子で掘り進める息子。夫も見に来る。娘は幼虫はそこまで興味がなさそう。
そして、幼虫のお目見え……!
「うわ~~~。でかっっ。
きもっっっっっ!」
思わずそう口から漏れる。
カブトムシおばさん失格。アウト~。
「きもくないよ」
優しく息子に諭される。
「きもって言うてもうてるやん」
夫も笑っている。
いや、想像以上にでかい。この前までちっちゃかったのにめっちゃ成長してるやん。息子が躊躇なく触りにいく。
「え……?こわくないん?」
「うん。じぇんじぇん(サ行の発音まだ甘め)」
虫ガンガン触れる男子。いいね。かっこ良い。
その後、幼虫が次々とお目見えして、結局全部で4匹。すくすくと成長していらっしゃいました。うにょうにょ、動いている。ひえ~~。
「念のため写真撮っといて」
息子にそう言われてMY携帯に幼虫をおさめる。写真ここに貼ろうかな、とも思ったが、ちょっとやめておく。もし「見たい!」なんて言うご要望があればおっしゃってください。貼ります。
幼虫を避けた上で、うんこと土を分ける。そして、買ってきたマットを追加して、新たな幼虫の居場所が完成。うにょうにょ潜っていく。うんこまみれになっててすまなかったね。いっぱい食べて大きくなれよ。
その後、一旦失格になったカブトムシおばさんではあるが、幼虫について検索するうちに見慣れてきた。慣れってすごい。子どもによって新たな世界への扉が開かれていく。
リボーン、新しい私へ。
4匹の幼虫の様子が気になり「今日はまた大きくなったかな~」なんて、毎日ケース越しにチェックしてしまっている。無事冬を越して春を迎えることができたら良いな。
ワンくんとツーちゃんから繋がれた命。すくすく大きくなりますように。
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