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今年も梅仕事をして、何気ない日常を想う

去年から子どもたちと一緒に、梅シロップを作っている。

スーパーに梅が並び始めたら、「お、梅の季節がきたな」と思う。梅と氷砂糖を買って帰ると、子どもたちが目を輝かせている。

「あ、今年も作るん!?やった~!」

梅を洗って拭いて、竹串でヘタを取る。そして、瓶に梅と氷砂糖を順番に入れていく。最後にお酢を入れて、後は置いておくだけ。
子どもでも簡単に取り組めて、テンションがただ上がり、季節を感じることまでできるなんて最高じゃないか。

ちなみに去年も今年もこのレシピで。


これは瓶に詰めた直後。「早くできないかな~」と子どもたちはワクワク顔。


確か1週間後くらい。少しづつ梅シロップが出てきている。毎日1~2回揺らして混ぜる。


3週間以上経ってしまったが、氷砂糖も完全に溶けている。写真では濁って見えるけど、これで完成!無問題!


「よ~し!これは完成ちゃうかな?梅を取り出そうか~!」

私が言うと子どもたちが駆け寄ってくる。

「やる!」「やりたい!」

どうでも良いことで小競り合いが発生するので、一人3個ずつと決めて順番に取り出していく。

「1…2…3……はい、交代!」

「1…2…3……はい!」

「家族でみんなでやるから良いね!」

息子が満足気に笑っている。おお、良いこと言うなぁ。

「はい、できた~!」

梅シロップを容器に移している側から、「早く味見したい」「飲みたい」とぐいぐい詰め寄ってくる。「わかった、わかった」と言いながら、氷を入れたグラスにシロップを入れて、炭酸水もしくはミネラルウォーターで割る。私と夫、息子は炭酸水割りが好きで、炭酸が苦手な娘は水割り。

「おいし~!」

一口飲んで、子どもたちは喜んでいる。うん、確かに美味しい。甘味が去年より自然な感じがして、炭酸水とよく合う。

「なんか去年より美味しい感じがするな~」

「ほんまほんま」

「これは毎年恒例になるな」

「来年もやろう~!毎年やりたい~!」

早くも来年に思いを馳せる息子。


何気ない日常は、変わらず続いていくものだと信じている。それが当然のように思ってしまうが、本当はそうではない。

来るはずだった明日が、続いていくはずだった生活が突然終わることがある。私は大切な人との突然の別れを経験したことがあるから、その痛みを知っている。知っているのに、忘れてしまう。この日常は当たり前のように見えて、そうではないということを。

梅ジュースを飲んで目を丸くして喜ぶ娘の表情や、いちいち腰に手を当てて飲む息子の姿。

全然特別じゃないけど、そんな何気ない日常が愛おしい。ああ、こういう瞬間を忘れないように、大切に過ごしていきたいな。

「うん、来年も作ろう。毎年作ろう」

そんなことを考えながら、息子に返事をした。今年の夏も、梅ジュースを愉しめることが嬉しい。速攻でなくなりそうだけど、ちょっとずつ大切に飲みたいと思う。

#夏だからやってみた

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