子どもの頑張りは100%子どものものだということ
先週末、振替や特別レッスンなどが重なり、土日ともに娘の習い事を見学する時間があった。
小3娘の習い事ラインナップは、体操教室とスイミング、習字。特に体操が大好きで「もう1個体操教室をかけ持ちしたい」とまで言っている。ちなみに5歳息子はスイミングのみ。彼も張り切って通っている。
土曜は娘のスイミングのテスト、日曜は体操のバク転の特別レッスンを申し込んでいた。
娘の今年の目標はバク転ができるようになることらしく、「バク転レッスンやるらしいで」と言うと、「絶対申し込んで!!!」と言うので予約。
最近は一人で習い事へ行くことも多いのだが、せっかくなのでスイミングテストもバク転レッスンも見学することに。
スイミングはテストが始まるかなぁくらいの時間に行き、プールを覗いたがなかなか娘を見つけられず。いざ泳ぎ出してからやっと気づき、「せっかく見に行ったのに……」感はあったが、頑張っている様子は見ることができた。タイムをクリアするかどうかなので、見ても合格不合格はいまいちわからない。
見学席はテストを見に来た親たちで溢れかえっている。
その後、コーチが一人ひとりの保護者に合否を伝える流れ。先生の言葉に一喜一憂する保護者たち。熱心に話し込む人もいる。
他人事のように言っているが、私ももちろん娘の頑張りが報われていたら良いなと、結果を聞く時はドキドキする。
今回は残念ながら合格できなかった娘。コーチはもっとこういう風に泳いだら速くなりますよ、と教えてくださった。それを戻ってきた娘に「こうすれば良いらしいよ」と伝えたところ、
「まず先に、頑張ったね!って言ってよ!」
と言ってプンプン怒っていた。
oh…いや、確かに、ほんまその通りやな……。
自分は見ていただけなのに。えらそうに「こうしたら良い」なんて言って、しょうもない限りである。おっしゃる通り、まずは頑張ったね!と迎えてあげるべきであった。反省。
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そして、次の日はバク転の特別レッスン。
普段のレッスンはバク転に特化した内容ではないので、娘は楽しみにしていた。私もせっかくなので、一緒に体操教室へ向かう。
コーチがプロフェッショナルで見ごたえがあるし、子どもたちがめっちゃ良い顔をしているので、体操を見学するのが好きな私。
この日も、子どもたちはみんな積極的に取り組み、「できるようになりたい!」の気持ちに溢れている。眩しい。
細かく分けて練習をして、先生の軽い補助ありで、一人ひとりバク転をし始める。娘もなかなか良い感じで、だいぶ回れているように見える。みんなめっちゃ良い顔してるなぁ、と見ているだけで心が動く。
「動画撮ってる?撮っといて!」
娘がお茶を飲みに来たときに、私にそう伝える。「わかった」と言い、娘の勇姿を携帯におさめる。
動画を撮りながら、ふと思った。
「私、子どもに頑張る姿を見せてもらってばっかりやなぁ。自分が何かに挑戦する姿を子どもに見せれてないな」
もちろん、毎日、仕事育児家事と頑張ってるつもりではいるんだけど。日々のルーティンをこなすので精一杯な感は否めない。
子どもはこんなにも、頑張る姿を見せてくれているのに。その頑張りに、自分を乗っけていやしないか。
我が子のことになると、物事を客観的に捉えられなくなる瞬間がある。多かれ少なかれ、親御さんは誰にでもあるのではないだろうか。子どもが何かをできるようになるために親の方が一生懸命になったり、つい周りと比較してしまったり。これは危険な思考だとわかっていても、今までなかったと言えば嘘になる。
そんな時に忘れちゃいけないな、と思うことがある。
それは、子どもの頑張りは100%子どものものであるということ。
いや、何を当たり前のことを……と思う方もいらっしゃるかもしれない。けど、私の場合、忘れないよう心の真ん中に置いておきたいことなのだ。
もちろん親の遺伝や家庭環境が与える影響は大きい、ということは承知している。しかし、親はそれを切り離して考えなければいけないと思う。子どもの頑張りは、絶対にその子自身のものであって、親のものではない。
さらに、頑張りの先にある結果、成功や失敗だってそう。
子どもの成功を自分のことかのように他人に誇ったり、失敗をどうにかしてあげようとすることは、正常ではないと思う。成功はもちろん、失敗だって子どものもので、大事な経験だ。
子どもが自走する前の段階で親がするべきなのは「やりたい」を叶える機会を作ってあげること。そして、その頑張り自体を、ただちゃんと見てあげることくらいなんじゃないかなぁ。
子どもの頑張りに自分を乗っけるんじゃなくて、あなたもなんかやってみなはれ。
娘がバク転に挑む姿を動画に撮りながら、自分で自分に突っ込んでいた私。
「お母さんもこんなことやってみたよ!」
私自身も小さいことでも良いからそう言えるように。親になったって、いくつになってもチャレンジできるんだなと思ってもらえるように。
良い感じの背中を見せれる母ちゃんでありたいなぁ、なんてことを考えている。
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