なぜビックカメラのスペルは「Bic」なのか
ビックビクビクビックカメラ♪でお馴染みのビックカメラ。筆者はビックカメラSuicaカードを持っている関係上、切っても切れない関係です(ポイントの還元率が良いんです!)。
さて、ビックカメラの名称を見てみますと、「Big」ではなく「Bic」となっていることに気付いた方もいると思います。これは単なるスペルミスなのでしょうか? それとも、意図的にこのスペルを使っているのでしょうか? 気になったので調べてみることにしました。
Bicはバリ島のスラング?
まずはビックカメラの株主・投資家情報サイトを見てみましょう。すると、以下のような記載がありました。
「Bic」はバリ島のスラング(俗語)です。「大きい(Big)」の意味を持つ一方、ただ大きいだけでなく中身を伴った大きさ、という意味もあります。「限りなく大きく、限りなく重く、限りなく広く、限りなく純粋に。ただの大きな石ではなく、小さくても光輝くダイヤモンドのような企業になりたい」という希望をこめて、「ビックカメラ」と命名しました。
よくあるご質問│株式会社ビックカメラ:株主・投資家情報サイト
これによると、Bicはバリ島(インドネシア)のスラングだということがわかります。大きいという意味のほか、中身を伴った大きさという意味もあるのですね。
ところが、Wikipediaはこれを否定。バリ島にはBicというスラングは無いそうなのです。
米国の言語学者による調査によれば、Bicというスラングは存在しない!
Wikipedia「ビックカメラ」の項には、以下のように書かれています。
米国の言語学者ベンジャミン・ジマーが調査したところによればバリ島にはインドネシア語やバリ語など複数の言語があるが、このようなスラングや単語の存在は確認できなかった。現地の類似する単語や発音の特徴を分析したところ、最後のGの音がCに変わることはないと考えられ、子どもたちが「Bic」と発音した可能性は低い。
Wikipedia「ビックカメラ」
なんでも、アメリカのベンジャミン・ジマーという人の調査によれば、Bicというスラングは存在しないとのこと。現地の子供たちがBigをBicと発音した可能性は低い、ということです。
では、Bicはどこから来たのでしょうか? 由来がとても気になります。
インドネシア語の「baik(素晴らしい、良い)」を聞き間違えた可能性も
ベンジャミン・ジマー氏の調査には続きがあり、以下のように推測されています。
インドネシア語には、「baik(素晴らしい、良い)」や、繰り返して「baik baik(大丈夫、回復する)」という言葉がありこれらを聞き間違えた可能性があると推測している。
Wikipedia「ビックカメラ」
インドネシア語には「baik」という単語があるそうです。辞書で調べてみます。
baik……優しい、順調、やさしい、よかった、立派、良かった、良好
baikの意味 - インドネシア語辞書 - Weblioインドネシア語辞典
確かにありました。baikは「素晴らしい」とか「良い」といった意味ですね。
baik-baikだと「大丈夫」という意味ですね。
大丈夫ですか。
Apakah Anda baik-baik saja?
だいじょうぶ|日本語でケアナビ
ということで、創業者がbaikをbicと聞き間違えたことで、BicCameraという表記になったとのこと(あくまでも推測)です。
ちなみにベンジャミン・ジマー氏の記事は以下から閲覧できます。
聞き間違えだっていいじゃない
結論としては、創業者の間違いということが有力(あくまでも推測)ですが、別に間違いだって良いんです。
事実、ビックカメラはコジマやソフマップを傘下に収め、業界2位となっています(参考)。名実ともに"良好"なんですから、Bicでもbaikでも変わりません。ビックカメラSuicaユーザーの筆者は、これからもビックカメラを使い倒していこうと思いました。
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