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2024年最初のFOMCでは何が話し合われるか?

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今月の今年初めてのFOMCでは1月の政策金利(FFR)は「維持」することを発表するとともに、3月以降の利下げについては具体的な言及は無く、金利マーケットで高まっている過度な金利期待を冷ます発言がパウエル議長やその周辺の連銀総裁から出てくると予想されます。

今回のポイントは「QT」終了か?

今月の政策会議で量的引き締め(Quantitative Tightening)のペースを落とすことについて検討を始めると思われます。

流出のペースを落とすことを検討するいくつかの理由があります。

Fedでは現在、毎月600億ドルのペースで保有する国債を縮小しています。これは、5年前に実施されたQTの約2倍にあたります。この速度で続けることは、Fedが準備金をあまりにも速く減少させるリスクを高め、その結果、準備金の供給が減少する中で銀行が資金を再分配する際に、マネーマーケットの利率が跳ね上がる可能性があります。

このあたりはダラス連銀総裁からもQTのやりすぎ問題としてコメントが出ている背景があります。

現在、MMF(マネー・マーケット・ファンド)が準備金になる余剰資金を一晩の逆レポに預けることを許可しています。

WSJのこの記事によると、このレポの規模は、昨年8月末以降、約1兆ドル減少し、現在約6800億ドルになっています。ローガン連銀総裁は、この施設の資金がほぼ枯渇した時点で流出のペースを落とすことを支持しているようです。

この背景には、銀行の準備金に対する需要の予測がより不確実になることが考えられます。

上記の内容から、今回のFOMCでは初めてQTの見直しが話し合われる可能性があるでしょう。とはいえ、QE(量的緩和)が始まる訳ではないので手放しに楽観するものではないです。

BTFPの言及はあるか?

中央銀行では2023年3月にBTFP(Bank Term Funding Program)という銀行の支援システムを実施しています。

銀行が流動性の短期的な問題に直面した場合に、中央銀行や他の金融当局からの長期資金の提供を受けられるようにすることを目的としており、このようなプログラムは通常、銀行が資産(例えば国債や他の高品質な証券)を担保として提供し、その見返りに資金を借り入れる形式を取ります。

BTFPは短期国債よりも低い利息で資金提供を受けられるメリットがありますが、今年の3月で一旦終了となっています。終了の場合には現行の政策金利での借り換えとなるはずです。

終了か、延長か、他の特別措置かなどBTFPに対する言及があるかも今回のFOMCの見どころかと思います。


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