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播州弁の無限ループ

思うんですけど、方言とか訛りって、結構重要なガチャですよね。

容姿がどうとか、性別がどうとか、生まれた時点で決まってるガチャ要素って、なんやかんや沢山あるとは思います。モンゴル系ブスとして生まれ、男子吹奏楽部員としてスクールカースト底辺を這いつくばった俺は、しっかりリセマラ対象でございますよ。ただ、方言も結構なガチャ要素やと思うんですよね。方言ほどどうしようもないものって無いっすからね。

ってのも、方言ってその人の印象を決める上で、かなりのウェイトを持ってると思うんですよ。男女見た目外見のガチャとするならば、方言って内面のガチャやと思うんですね。性格メインとなる内面にとって、どうしようも無くてウェイトを持つものって、むしろ方言くらいしか無いんやないでしょうか。

例えば博多弁とか、かわいい方言として有名ですけど、この方言を持って生まれてきた時点で、内面プラス評価で始まると思うんですね。他府県に行けば、言葉尻がかわいいちやほやされる可能性が上がるわけでしょ。もちろん「休みの日は野良猫蹴ってます。」みたいな、性格終わってる人なら関係ありませんけど、普通の人ならそれだけで評価はしてもらえるや無いですか。

それこそ関西弁も、最近ちょっと人気が出てるみたいですね。親近感が湧く、面白い雰囲気があるなどなど、いい意味での関西の空気感を纏える方言として認知され始めてるらしいですわ。


そんな方言の中で、俺はいつも頭を抱えることになんですよ。

何を隠そう私。播州弁なんですよね。


播州弁(ばんしゅうべん)または播磨弁(はりまべん)、播磨方言(はりまほうげん)は、兵庫県南西部の播磨地方(播磨国)で話される日本語の方言である。
ー播州弁【Wikipedia】


関西以外の方は馴染みがないかもしれませんけど、関西弁と一言で言っても種類は色々あるんですね。それこそ神戸大阪京都と、電車で1時間圏内にある3つの都市でも、若干方言は違うんすよ。

そんな関西弁の中でも、一際異彩を放つ存在が、播州弁なんですね。神戸よりさらに1時間ほど行った播磨地方の方言である、播州弁がなかなか厄介な奴なんですわ。


何が異彩を放ってるかってこの方言

日本一汚い方言なんですよね。


隣の神戸は「おしゃれ」と言われ、大阪に行くと「面白い」と評価され、京都は「はんなりしている」と空気感を褒められる関西弁の中で、播州弁だけは、一言「汚い」と言われてるんですよ。いじめと変わらん状況や無いですか。

普通に考えたら、こんな状況ヤバすぎると思いませんか。ただ住んでる場所がちょっと離れているだけ。言葉のイントネーション言い方ちょっと違うだけ。それだけで、他府県の人、なんなら同じ地域の人にまで、汚いと言われる訳ですからね。方言界の田嶋陽子みたいな人がいたら、たちまち口を踏み潰されそうな事案や無いですか。

でもここにもひとつ、困った事があるんですわ。

播州弁って使ってる本人たちですら、「汚い」と思って使ってるんですよ。


多分播州弁を使ってる人の、大体が思ってる事やないですかね。「この言葉、汚いなぁ」と思いながら、変えるに変えられないし、なんか親しみもあるしってんで使い続けてるのがほとんどやと思うんですよ。

他府県の人から「汚い」と言われても、「まぁそうやな。」なんて思いながら結局「ごじゃやな。」っていうてるんですね。

もう、負のスパイラルグルングルン回っとるんですわ。汚いってわかっていながら、気がついたら使ってるし、口から出た言葉が汚いなって思いながら、それを卑下する言葉すら汚いって、地獄みたいな状況ですよ。


何がそんなにヤバいかって、播州弁には「ダボ」って言葉があるんですよ?

しかも意味は、バカの上位互換

濁点+濁点って、アホでもバカでも到達出来なかったラインですからね。


ダボなんていう汚い言葉を使う播州弁ダボやなぁと、口汚しの無限ループに陥りながら、播州弁を使う今日この頃でございました。

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