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随筆(2020/6/27):人間関係のかなり初歩としての、「人を悪者にしない、バカにしない」(1)仲良しグループをやらないと、何が困るか

1.仲良しグループが嫌いだった

昔、仲良しグループというものが、かなり強く嫌いだった。
「仲間に入れないから、そんな酸っぱいブドウが嫌い」というより、「俺のライフスタイルに合わない」からだ。

誰しも、彼らにとって、大事な大事な、知情意等の心を持っている訳じゃないですか。
それを、何でわざわざ、周囲の他人が操縦可能であるような状態にしなければならないんでしょうか?
何で皆、同調と称して、自分のリモコンを仲間内とやらに平然と明け渡せる…? 怖…

くらいのことは思っていたと思います。

漫画_パンプキンシザーズ_カルッセル編_2020-06-27 05.11.59

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「周囲に合わせるということは、
「周囲に自分を操縦させ、自分がそれを甘受する。
甘受した時点で、いかに余儀なくされたものであろうが、自由意志の同意があったことにされる」

ということに他ならないではないか。
自分はそんなこと「されたくない」ぞ。面白半分にメチャクチャにされるの、かなり避けがたく思う。
まして「する」のなんて論外だ。面白半分でないのなら、こんなん、めんどっちいの極みだろうに…
何かの拍子で命令したりされたりするような、セッションみたいに権力が行ったり来たりする人間関係、かなりイヤだなあ。

出来たらそれは、そういうパフォーマンスとしてはすごいのかもしれないが、何も楽しいようには見えないぞ。
何で皆そんなことに有難みを見出しているの?

そんな程度のことは、うっすらとは感じてた。

***

え?

「操縦されたら困るレベルの、自分というものがそもそも固まってないくせに、御大層なことを言うんじゃあない。
いいから同調しろ。リモコンを明け渡せ」

何言ってんだクソが。

少なくとも、「イヤかどうか」くらいの意識は、当然脳髄に埋まってる。
「イヤなものはイヤ」だし、「他人のそれがゼロだと見なしていい」という雑な解像度で生きているやつや、「他人が苦痛を感じているからこそ面白いんじゃないか」というやつと、何で初歩的なレベルの共存をやっていけると思った? 無理だって。そんなの。
「粗雑にメチャクチャに扱われる」か、あるいはもっと悪いことに、「面白半分にメチャクチャに扱われるか」という話は、かなり避けられないように思う。
「道具やゴミとしてメチャクチャに扱っていい」と思われている、要するに「人間扱いされていない」以上、決して低くない確率で、痛みや苦しみの中で死ぬだろう。そういうのキライ。

だから、仲良しグループ、本当にキライだった。

2.仲良しグループにいじめられるのを避ける限り、教室や学級の全体にいじめられることは、かなり避けがたい

んで、こんな態度だったから、当然いじめの対象になったのですよ。

当然、いじめを正当化などはしない。なぜすると思った?
「言うことを聞かない、罰を与えるべき相手に、罰を与えていた。悪く言われる筋合いはない」?
いや、何でお前らにその手の私刑(リンチ)が許されていると思った?
ダメだって。そんなの。
警察でも司法でも刑務でもない人が、刑務を執行するの、日本の社会で「初手で守らなきゃならないリストの、しかも上位」として、禁止されているはずだ。
というか、近代刑法の根幹レベルの話ですよ。
これを通したら近代刑法が成り立たないし、社会は呼吸のように制裁としての報復殺人まみれになりますよ。

んで、そういうの、好きか嫌いかで言えば、まあ大好きな人、いっぱいいるんですよ。

リンチと同じ効果を素通しすると、リンチ当事者以外には有害だから、そこら辺を調整した、つまりはリンチとは違う効果をもたらす、警察や司法や刑務の公僕がいる。
ということは、司法のやることは、リンチ当事者の意図とは究極的には外れる。
平たく言えば、司法のやってることは、リンチ当事者にとってみれば、「基本的には常に」「手ぬるい」という話にしかなり得ないだろう。
そりゃあ、リンチ当事者の観点からすれば、司法なんてものが信頼されてる世の中の方が「おかしい」んだよな。
「咎ある者はリンチされるべき」という気持ちを、司法は常に決め打ちで蹂躙している。という話にしか解釈出来ないだろう。
そして、当然、不平不満の塊になっている。リンチ、したいに決まってるよな。

で、だからこそ、そういうのを百も承知である以上、現代日本の刑法に関わる政治家先生や公僕の皆さんは、そんなことを素通し出来ない。
それ、要するに、「リンチと同じ効果を素通しすると、リンチ当事者以外には有害」という話に対して、「それがいいんじゃねえか」と開き直られているだけだぞ。忌々しい手戻りに他ならない。
リンチ、ダメ。

***

だが、「ヨシ」「ダメ」の約束事ではなく、「こうなる」というメカニズムとして、
仲良しグループに蹂躙されることはないが、仲良しグループに保護もされないので、仲良しグループの仲間じゃない、教室や学級の全員蹂躙されうる。
どんなに嫌でも、仲良しグループには入っておかなければならなかったのだし、その便宜を図ることは、当然のショバ代であり会費であった
という話が、当時は見えてなかったんですよね。
当然ながら、イジメは、かなり高い確率で、痛みや苦しみの中で死ぬことを余儀なくしてきます。今私が生きているのは、そういう意味では奇跡的なことです。当時を振り返っても、実はかなり危なかったと言えるでしょう。

3.仲良しグループはやった方がいい。やっていきましょう。では、どうやって?

ということで、少なくとも、「仲良しグループに蹂躙されないように」、また、「仲良しグループの仲間じゃない教室や学級の全員に蹂躙されないように」、最低限この2つは意識しながら、社交や処世を泳いでいかなければならなくなる訳です。
そのためには、リモコンは手放さなければならない。しかも、仲良しグループの誰かからクソを投げられたら、それは自分のツラでかぶらなければならない。
「リモコンを握っているやつが、代表してテメエのツラでクソをかぶれよ」としか思えないのですが、ガキにそんな大人の代表責任や応答責任などという侠気(狂気)が受け入れられる訳がない。「それ、僕になんのメリットがあるの?」という話に尽きる。
こういう成り行き、「くそくだらない」の極みだ。

漫画_それ僕に何のメリットがあるの_sorebokuni

だが、仲良しグループはやった方がいい。
やっていきましょう。
では、どうやって?

(続く)

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