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note限定記事(ロングインタビュー&コラム etc)

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note限定記事(ロングインタビュー(本誌特別版)、コラム記事、イベントレポート等)をまとめています
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#ジャズ

【ステイシー・ケント】ロングインタヴュー:ノーベル賞作家カズオ・イシグロも魅了される、洒脱夫婦の機微に満ちたジャズ表現の襞

ノーベル賞作家カズオ・イシグロも魅了される、洒脱夫婦の機微に満ちたジャズ表現の襞interview & text:佐藤英輔 大人なノリで、仲睦まじい。英国を拠点とするジャズ・シンガーのステイシー・ケントとサックス奏者のジム・トムリンソンのインタヴュー時の様に触れて、なんかほっこりしてしまった。その出会いはロンドンのギルドホール音楽演劇学校で、1991年に結婚。その後、2人は二人三脚で心の隙間にすうっと入り込むような滑らかなアルバム群を順次発表するようになる。そして、かような

【ヴォイテク・マゾレフスキ】ロングインタヴュー:ポーランド・ジャズの旗手的好漢ベーシスト、パンデミック後に広がった活動や音楽観を語る

ポーランド・ジャズの旗手的好漢ベーシスト、パンデミック後に広がった活動や音楽観を語るinterview & text:佐藤英輔  人差し指から小指にかけて指の背に、左右それぞれ“PUNK”と”JAZZ“という文字を彫っている。それは<自分自身であれ、自分の道を行けという思想>と、<自由を自分のなかに見つけるという精神>を意味するという。かような制作指針を実直に取り、ワールドワイドに活動をしているポーランド人ジャズ・ベーシストがヴォイテク・マゾレフスキだ。  1976 年グダ

【LIVE REPORT】ウチナー・ジャズ・オール・スターズ・スペシャル・コンサート

ウチナー・ジャズ・オール・スターズ・スペシャル・コンサート2022年7月30日 沖縄県沖縄市 ミュージックタウン音市場 text&photo:渡部晋也  今年6月にリスペクトレコードからリリースされた『ウチナー・ジャズ・ゴーズ・オン』は、沖縄で活躍するメンバーによるアルバムだが、リリースを記念して沖縄市・ミュージックタウン音市場でコンサートが開催された。チケットは早々にほぼ完売だったようで、開演前の楽屋でくつろぐ出演者のスマホに、直前にチケットを求める友達からの電話がかって

【マイケル・リーグ ロングインタヴュー】グループ一丸で原点に帰り、大車輪。異能クリエイター率いる、スナーキー・パピーのめくるめく今が浮き上がる。

グループ一丸で減点に帰り、大車輪。異能クリエイター率いる、スナーキー・パピーのめくるめく今が浮き上がる。 Interview&text:佐藤英輔  マイケル・リーグは強い音楽愛や好奇心、そして確かな音楽観や趣味性を高い次元で折り合わせる活動をずっと続けているベーシスト、バンド・リーダー、プロデューサーだ。そして、かような彼の才覚を知らしめる、メインの活動母体となる大所帯バンドがスナーキー・パピーである。その新作『エンパイア・セントラル』は、かつてのスナーキー・パピーの

トルド・グスタフセン(Tord Gustavsen) ロングインタヴュー「ECM を代表するノルウェー人ピアニスト、その誉を新作とともに語る。」

ECMを代表するノルウェー人ピアニスト、その誉を新作とともに語る。interview&text:佐藤英輔  2000年代ECMの欧州ジャズ表現をリードするピアニストが、トルド・グスタフセンだ。1970年、ノルウェーのオスロ生まれ。子供ころからクラシック・ピアノを学んだ彼は教会でも演奏。大学では複数の場で音楽を学び、卒業後はシンガーのサポートをするとともに、自らの表現も研鑽していった。そんな彼のデビューは2003年、第一作『チェンジング・プレイス』はECMからリリースされた。

沖野修也(KYOTO JAZZ SEXTET)ロングインタヴュー 「レジェンダリー・ドラマー森山威男が全面参加、次世代へ伝えたい日本のジャズ」

レジェンダリー・ドラマー森山威男が全面参加、次世代へ伝えたい日本のジャズ interview&text:佐藤英輔  日本のリアル・ジャズのアイコンと、DJ/クラブ文化を介する今の闊達なジャズ観の出会い。KYOTO JAZZ SEXTET feat.森山威男の『SUCCESSION』は、まさにそうした内実を抱える。  機知と知見に満ちたインターナショナルなDJ+の活動をする沖野修也が率いるオーセンティックなジャズ・コンボであるKYOTO JAZZ SEXTETの新作は、大御所

【吉田篤貴】俊英ヴァイオリン奏者が鋭意送り出す、眩く織り込まれるストリングス表現の魔法

photo by bozzo 俊英ヴァイオリン奏者が鋭意送り出す、眩く織り込まれるストリングス表現の魔法 interview&text:佐藤英輔  ストリングス表現と聞いて、どういう音を思い浮かべるだろうか。確かな技量や審美眼の先に斬新な佇まいや情緒の数々がたおやかに百花繚乱している吉田篤貴EMO strings meets林正樹の『Echo』は、そんな問いかけに対する新たな答えを用意してくれる。その『Echo』は、新しいジャズ・ビヨンドの日本の音楽を世界に

【Remboato】「流水不腐」を体現するカルテットが本格始動!nagalu レーベルからファースト・アルバム『星を漕ぐもの』をリリース

Remboato。左から、藤本一馬、福盛進也、栗林すみれ、西嶋徹 「流水不腐」を体現するカルテットが本格始動! nagalu レーベルからファースト・アルバム『星を漕ぐもの』をリリースinterview & text:佐藤英輔  ギターの藤本一馬、ピアノの 栗林すみれ、ダブル・ベースの西嶋徹、ドラムの福盛進也。そんな面々からなるカルテットがレムボートだ。そのグループ名は 、“手漕ぎ舟”を意味するエスペラント語とのこと。4人は各々が出した曲を介し、抑制された美としなやか

【ブルーノ・ペルナーダス】「ポルトガルのスフィアン・スティーブンス」5年ぶりの新作をリリース!

6/20発刊号intoxicateにてジャズ・ギタリスト、ブルーノ・ペルナーダスに取材しました。本誌には収まらなかったロングヴァージョンのインタヴュー記事をnote限定公開いたします! ********************************** ©DIANA MENDES 「ポルトガルのスフィアン・スティーブンス」5年ぶりの新作をリリース!interview&text:佐藤英輔 大学ではジャズを学んだギタリストであり、優れたソングライターでもある才人はなんと

【チャールス・ロイドINTERVIEW】ジャズの巨人、魔法の絨毯に乗る。ペダル・スティール付きバンドの新作を語る。

4/20発刊号intoxicateにてチャールス・ロイドに取材させていただきました。本誌には収まらなかったロングヴァージョンのインタヴュー記事をnote限定公開します! ********************************** Photo by Dorothy Darr ジャズの巨人、魔法の絨毯に乗る。ペダル・スティール付きバンドの新作を語る。 interview&text:佐藤英輔  今もっともジャズをジャズたらしめる広がりと威厳を出しているテナー・サッ

〈intoxicate 150 特別版〉ジョー・ロヴァーノ インタヴュー

ECMからの新機軸。 今もっともジャズの深淵を出すテナー・サックスInterview & text:佐藤英輔 最新号のintoxicate150より、本誌およびMikikiには収まりきらないジョー・ロヴァーノ(Joe Lovano)のロングバージョンのインタヴュー記事を、noteにて特別公開いたします!Interview&textは佐藤英輔さん。 ©Caterina di Perri / ECM Records  テナー・サックス奏者のジョー・ロヴァーノというと、ブルー

〈intoxicate 150特別版〉『Bud Powell In The 21st Century』レヴュー&ライナーノーツ翻訳

現代屈指のピアニスト、イーサン・アイヴァーソンがラージ・アンサンブルで描くバド・パウエル・トリビュート作品text & translation :高見一樹 ■この記事は… 2021年2月20日発刊のintoxicate 150〈お茶の間レヴュー〉に掲載された「Bud Powell In The 21st Century」レヴューに加筆したもの、オリジナルライナーノーツを独自に翻訳した記事です。 〈CD〉〈輸入盤〉 Bud Powell In The 21st Centur

〈intoxicate 149 特別版〉福盛進也ロングインタヴュー「自己レーベル〈nagalu〉から発信する、 新しい日本のジャズの形」interview&text:佐藤英輔

最新号のintoxicate149より、本誌およびMikiki(https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/27145)には収まりきらなかった福盛進也さんのインタビュー記事を、noteにて特別公開いたします!Interview&textは佐藤英輔さんです。 ©Yuma Maehara **********************************  2018年にECMからリーダー作『For 2 Akis』を出して多大な話題を呼んだドラマーの