【社会起業家取材レポ #06】 ⼈⽣の冒険を楽しみあえる⼈のわが拡がる。
SIACの学生が東北で活動する社会起業家の想い・取り組みを取材する「社会起業家取材レポ」。今回は、SIA2020卒業生の齋藤あゆみさんにお話しを伺いました!
1. 齋藤あゆみさんについて
秋田県にかほ市出身。高校卒業後県外で12年、海外で1年過ごす。2019年4月秋田県湯沢市地域おこし協力隊として着任。2020年2月地域限定旅行事業者「旅のわツアー」を立ち上げる。旅のわツアーでは「人生の冒険をともに楽しむ人のわが拡がる」というビジョンに掲げ、人と人を繋ぎ新しい価値を生む旅を提供している。SIA2020卒業生。
2. インタビュー| これまでのあゆみ&事業&SIAへの参加
はじめに、齋藤さんのこれまでの歩みについてお話を伺いました。
Q. 学生時代の経験の中で印象的だったものとして、海外にバックパッカーの旅に
出たことを上げていましたが、旅を通してどのような気づきがありましたか?
A. 価値観の違う人々と出会ったことで、人と出会うことや新しいことに挑戦する
ことが楽しくなったことです。
高校時代は人見知りで人と話すことや人と変わったことをするを恐れていた齋藤さんですが、大学時代のアルバイト先の先輩にバックパッカーの旅を勧められたことがきっかけとなり、これまでの自分を変えたいとの想いから2週間のバックパッカーの旅に出たそうです。旅では、価値観の違う人々に多く助けられたことで、不安だった旅が楽しいものに変わったとのこと。この旅を通して、一生懸命頑張ることで必ず助けてくれる人がいることを知ったり、新しいことにチャレンジ出来るようになったといいます。
Q. バックパッカーの旅が現在の事業に活かされていると感じることはあります
か?
A. コミュニケーション力です。
齋藤さんの事業である旅行業やイベント業は様々な人の協力がないと成り立たないため、バックパッカーの旅で得たコミュニケーション力が事業を進めていく上で活かされているそうです。
次に、齋藤さんが取り組んでいる事業についてお聞きしました。
Q. 旅のわツアーなどのコンテンツはどのように企画をしていますか?また、企画
する中でどのような工夫をしていますか?
A. 観光×◯◯のかけ算をすることです。
コンテンツ企画に際しての工夫として、『観光×〇〇』を意識することを挙げていました。流行しているものやお客様のニーズに合わせたものを観光とかけ算してコンテンツを企画しているといいます。また、アイデアが煮詰まった時には、人と会話するようにしているそうです。何気ない会話から思いがけないアイディアが生まれることがあるんだそう。
Q. 事業などを通して、人と関わる機会が多くあると思いますが、コミュニケーシ
ョンを取る上で心がけていることについて教えてください。
A. 自分のメリットだけを考えないことです。
相手のメリットを考えた上で行動するようにしているとのこと。どうしたら楽しいと思えるのか、地域のため、その人ために何ができるのか常に考えるようにしているそうです。
Q. 事業などを通して、築いてきた"人のわ"を密に継続させるために気をつけてい
ることはありますか?
A. 相手のことを良く知ることです。
自分のやりたいことを一方的に熱く伝えるだけでは協力してもらえないため、相手との信頼関係を築くことが大切であること。そして信頼関係を築くためには、事業者や地域の人がなにを求めているのか普段のコミュニケーションを通して知っていくことが必要だと教えていただきました。
Q. 旅のわツアーを通じ、秋田県湯沢市をどのような地域にしたいですか?
A. 新しいチャレンジを楽しむ人がたくさんいる地域にしていきたいです。
2050年の消滅都市に選ばれている湯沢市。そのため、若者や地域外の人が魅力的だと思える地域にすることで、移住者を増やしていきたい。想いのある事業者が活躍していたり、新しいチャレンジをどんどん行っていったりすることで、そこに共感してくれる人が集まるため、湯沢市もそのような地域にしていきたい。とおっしゃっていました。
Q. "人のわ"以外に秋田県や湯沢市の活性化に必要だと考えることは何ですか?
A. 地域の人が新しいことを楽しめることと地域にお金を落とすことです。
打ち上げ花火のように一回で終わるイベントではなく、それを継続させることが重要であり、そのためには地域の人が新しいことを楽しめることが大切になるとのこと。また、地域外の人の気持ちやニーズを理解し、地域外の人も楽しいと思えることが必要だと指摘します。
最後に、SIAプログラムへの参加について伺いました。
Q. SIAプログラムに参加して得られたことは何ですか?
A. 事業の言語化を行うことができたことです。
SIAプログラムへの参加前は、「なぜ伝わらないのだろう」と思うことも多くあったそうですが、自分の事業の言語化を行うことができたことで、共感してくれる人が以前よりも増えたとのことです!
Q. SIAプログラムに参加したことで事業などに対する考えや想いに変化はありま
したか?
A. 想いは変わっていませんが、事業に共感してくれる人が増えました。
共感してくれる人が増えたことで、依頼の数や内容に変化があったそうです!言語化の大切さが分かりますね。
3. 編集後記
この取材は、髙久明日香が行いました。
最後に、取材を終えてわたしが感じたことや気づきを書いていきます。
私の地元でもある秋田県湯沢市を拠点に活動を行っている齋藤さんに取材を行うことができて、とても貴重な体験になりました!将来、私は地元に戻り、湯沢市の活性化に取り組んでいきたいと考えているため、齋藤さんのお話から学べるものが多くありました。特にインタビューの中で、齋藤さんが「成功事例の1つに自分がなる」とおしゃっていたのが、とても印象に残っています。私も齋藤さんのように地域で活躍できるよう精進していきたいです!
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マガジンはSIACプログラムに参加する大学生が執筆しています!
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