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【Making of “I am”】#04 地域広報

こんにちは。地域広報担当の相澤です。普段はコミュニケーションデザインを中心とした作品を制作しております。
今回は地域広報制作から上野毛校舎周辺の地域の皆様にお届けするまでのレポートです。

【課題】地域広報を制作するにあたって

学外の皆様に卒業制作展のお知らせをするツールは主に二つあります。
一つはsnsやwebサイトのデジタル媒体、もう一つはDMやチラシのようなアナログ媒体です。

今回、私は郵送でお送りするDMではなく、上野毛校舎周辺の地域限定でお配りするチラシのデザインを担当しました。美術館や美術学校にお配りするDMとは異なり、チラシはエリアを定めただけで対象者の親密度が全く異なる為、DMとは別に地域性に沿った形にする必要がありました。

地域限定でお配りするのは約400部、予算も決して多く使える訳ではありません。従って配れる範囲、サイズ、用紙も限られてきます。
まずはお配りする上で何を第一の軸にするか考える所からスタートしました。

【取り組み・工夫】 “親近感”と“あたたかさ”

地域チラシを制作する上で重要視したのは“親近感”と“あたたかさ”です。
上野毛校舎周辺にお住いの方は、ファミリー層、学生、お年を召したご夫婦、二世帯でお住いの方も多い地区です。

様々な層の方がいるからこそ、卒業・修了制作展の洗練されたビジュアルイメージも残しておきながら、チラシを開いた時には笑顔になって、「普段行くことのない美大に遊びに行ってみよう!」と思っていただけるようなものを作りたいと思いました。

イラストレーションは上野毛校舎までの周辺マップをそのままビジュアル化し「お客様にもマップとして展示当日に使っていただければ」という目的で広報委員内で採用されました。

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【取り組み・その他】用紙の検討


用紙の質感やサイズは元々計画していたA5サイズを、「マップを見るには小さすぎる」と判断し、中身のイラストレーションが決まってからA4に急遽変更しました。

けれども、サイズを大きくしたことでポストに入れる際の不便さが生まれました。そこで、薄いA4の紙がペラっとポストに入っているより、当日もマップとして扱ってもらうなら展示まで取って置きやすい状態にしたい、という思いから三つ折りパンフレットのような仕様になりました。

紙は持ち歩くが分厚すぎず、わずかに“あたたかさ”を感じさせるアイボリーの上質紙を採用しました。地域チラシはアイデアが決まれば、描写、データ制作、印刷の進行はスムーズでした。

しかし、印刷が終わっても、400部を三つ折りにする作業とポストに投函するという地道な作業が待っていました。

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【まとめ】手で作り、手で届ける

“塵も積もれば山となる”というように果てしない紙の束がいつか終わる事を願って折り続け、仲間の協力を頂きながら上野毛校舎を拠点に大井町線沿いの二子玉川駅、等々力駅周辺まで足を伸ばし、無事に配り切る事が出来ました。

絵を描く部分から手で作り、ポスト前で「来てください!!」と願いながら投函し続ける、という一連の作業をした中で改めて “手で作り、手で届ける ”事の大切さを感じました。

どんな展示をするにおいても、どんな広告でもチラシでも「手に取って欲しい」「見に来て欲しい」何かメッセージが込められて届いているはずです。
パッと捨ててしまう、そんなチラシにはなってほしくない。

卒業・修了制作を一生懸命作っている仲間の思いや熱量が少しでも展示に来るお客様に届くお手伝いが出来ていれば、と思います。

「普段行くことのない美大に遊びに行ってみよう!」という小さなきっかけでも構いません、是非、足をお運びください。

地域広報
相澤 遥奈子

制作補佐
有嶋 庸子、渡辺 由香

配布協力
岩本 汐音、大谷 葉紫乃、BAE Yojeong

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