「13歳からのアート思考」の感想とプレゼン
こんにちは。井ノβe太です。
いつも行くブックカフェに「13歳からのアート思考」が入荷されていたので読んできました。昨年あたりからビジネス書でやたら流行しているアート思考ですね。13歳から~とありますが、むしろ大人のビジネスマンが読むべき一冊だと感じました。
◆アート思考とは
まずアート思考とは何者なのか、何故流行ってるのか簡単に解説します。
◆アート思考って何?
・「価値=ちがいを生み出す力」とする思考法
①ロジカル思考は、顕在的課題の解決を目的とする分析的思考法。
②デザイン思考は、潜在的問題の解決を目的とする共感的思考法。
③アート思考は、課題や問題がわからない状態で価値の革新を目的とする衝動的で自分起点や触発を手法とする思考法。問題発見に役立つ。
◆何故アート思考なの?
・MBAあたりが①、②の思考法に編重したことで、「おなじ」であることが価値とされ大量生産された結果、代替可能なもので市場は飽和している。ありふれたものの価値がどんどん低下している時代では、「ちがい」があることが価値であり、「ちがい」を生み出すことができるアート思考が大切。
この辺は「アート思考」や「ハウ・トゥ アート・シンキング」などのビジネス書に詳細に記載されていますので気になる方はそちらもどうぞ。
・「13歳からのアート思考」★★★★★ 5/5
◆総評
・他のアート思考の本がビジネスとの関係性に焦点があたりがちなのに対して、本書は中学校美術教師の視点で美術の楽しさの本質についてわかりやすく記載されていて、心が洗われるような気持ちになった。
・他のアート思考のビジネス書を読んでアートに興味が湧いてきた人や、そもそもアート思考をどうやってビジネスに生かすのかよくわかっていない人は良い道標になると思われる。
◆この本の良いところ
・アートにおけるイノベーションの歴史が要約されている。
①19世紀までのアートは教会や王侯貴族が求めるゴールに対して、より写実的な絵画を描くことが評価であり価値であった。
②しかし「カメラ」という今までのアートは写実的であることが価値という常識を根本から覆す破壊的なイノベーションによって、アーティストの間でアート思考が急速に広まった。
③20世紀の6人の代表的アーティストによるイノベーション。
>色彩の常識をぶっ壊す
>リアルさの常識をぶっ壊す
>わかるということをぶっ壊す
>絵画の常識をぶっ壊す
>鑑賞の常識をぶっ壊す
>アートの概念そのものをぶっ壊す
・アート鑑賞の楽しみ方が解説されている
アウトプット鑑賞法:作品を見て感じたことを言葉や紙にアウトプットして共有したり意見を言い合ったりする。
◆感想
この本を読んでアートが誰しもに許されたものであることがわかり、美術館に行ってみたくなりました。私も真のアーティストを目指していきたいですね。
◆余談
日本だと東大がロジカル思考のトップなイメージですが、海外に目を向けるとハーバード大学なんかは、いかに他の生徒と違う意見を素早く言うかが価値基準になっていて、それこそアート思考が浸透しているなと思います。
あとは最近クイズ王youtuberの動画を観るのですが、クイズってアート思考が生み出す「問い」そのものじゃないですか。普通の人が気づかない観点を追究して、そこに意味を見出して、しかも人を楽しませるクイズが作成できるって本当凄いことで、脳内の「問い」を一瞬で価値に変換しているのでスピード感が半端じゃないですよね。東大卒クイズ王って世界に通用する天才だろうから経営とかさせてみたらめちゃくちゃ成果だしそうだなと思いつつ…それに興味を持つかどうかは別の話ですが笑
井ノβe太(執筆時間:50分)
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