映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』

2022年の「Yahoo!ニュース 本屋大賞 ノンフィクション本大賞」に『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』(集英社インターナショナル)が選ばれた……らしい。
その著者であり、白鳥さんとアートを見にいったのは川内有緒ありおさんで、その彼女が今度は、我々観客を白鳥さんとのアート鑑賞に連れ出してくれた。

東京ドキュメンタリー映画祭2022・長編コンペに出品された映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』(三好大輔、川内有緒共同監督)は、タイトルが微妙に違うのが示すとおり、本の内容を「映画化」したものではない。
映画は、白鳥さんという魅力的な人物が、いかに素敵かを余すところなく伝える。

本当に白鳥さんの頭の中で、アートはどのように理解されているのか、興味深くて仕方がないのだが、残念ながら目が見えてしまう私にはそれを理解することは永遠にできないだろう。
だから、映画を見ながら私は、おぼろげに「アートを見るように白鳥さんを見れば良いのかも」と思っていたのだが、そうしたら、本当に彼自身が美術館の「展示物」になってしまったので驚くと同時に、「やっぱりそうか!」と膝を打ったのである。

この映画は自主配給の形で制作されたが、上映後に登壇した川内さんによると、2023年2月から東京を始め幾つかの映画館での上映が決まったとのこと。
だから、本稿では内容を説明しない。
映画館で上映されたら、是非、スクリーンを通して、白鳥さんと一緒にアートを鑑賞してほしい。

メモ

映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』
2022年12月18日。@新宿K's cinema (東京ドキュメンタリー映画祭2022 出品作)


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