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成長の第一歩は「自分を褒めること」(あいこす/11)
成長の一番の要因はなんでしょうか。
私は、失敗を恐れずにストレッチできることだと思います。
「ストレッチ」とは、「引き伸ばし」という意味で、現状では届かないけれど、背伸びをして工夫すれば届きそうな目標(=ストレッチ目標)をあえて設定して、達成するために取り組むことを意味します。
ストレッチすることによって、個人や組織の成長が促進し、大きな成果を生むことが期待されます。
私自身、ストレッチしたことで大きく成長できたと実感した体験が何度かあります。
例えば、私は今年の夏に、高校生150人が参加する3泊4日のサマープログラムで企画・進行役にチャレンジしました。
正直私は、前に立って盛り上げるような性格ではないし、高校生に楽しんでもらえる自信がありませんでした。また、私は計画を立てて着実に実行するということが苦手なので、プログラムの準備や運営に不安がありました。
当時の私には、この役割を自信を持ってやり切れる、と言えるほどの実力はなかったと思います。
しかし思い切ってやってみたことで、周りの力を借りながら試行錯誤していくうちに、うまくできるようになったり、苦手意識が薄れたりしました。一緒にプログラムを運営した仲間からは、「前とは別人みたい」と言われるほど、この挑戦を通して大きく成長できたと思っています。
しかし、背伸びをすれば届きそうな目標に取り組むということは、今の自分の力ではうまくいかず、失敗する可能性の方が高いということです。実際に、先述した私の今夏の経験も、一筋縄ではいきませんでした。
失敗する可能性があると言われると、ネガティブな印象を抱く人が多いのではないでしょうか。できれば失敗は避けたいものだと思います。だからこそ、いかに失敗を恐れずに飛び込んでストレッチできるかが成長の鍵となると私は思います。
では、どうやったら失敗を恐れないようになるでしょうか。
「失敗を恐れないで!」とか、「失敗は成功のもと」とか言われても、そう簡単に飛び込めるようになるわけではないと思います。
そんなときに役立つのは、これまでの成功体験だと思います。
非常にシンプルな話ですが、成功体験は自信につながるはずです。何かを最後までやり遂げたときや、できないことができるようになったときの達成感は、次に頑張るためのエネルギーとなります。
ただ、そもそも成功体験もなければ自信につながることはありません。そこで私は、成功体験を成功体験として認識することが、実は何よりも大切なのではないかと考えます。
成功体験と言っても一括りにすることは難しく、社会的な地位や名声を得るような大きなものを成功とする人もいれば、日常生活の中で起こる小さなことを成功と感じる人もいるはずです。
以前の私はどちらかというと、大きな成功だけを成功として見ていました。しかし、インターンをしている中で少しずつ変わっていきました。i.clubで何かを振り返る時には、基本的に必ず褒めることをしています。
以前の私は、意識的に褒めない限り自分のことを褒めることはありませんでしたが、インターンを通して小さなことでも褒めることを続けていくうちに、私は以前より自信が持てるようになりました。
だから、小さなことでも少しずつ褒めて、成功体験として積み重ねていくことはかなり大事だと思います。
自分を褒めることで成功体験として認識し、その成功体験が失敗を恐れないための自信となる。そしてストレッチすることができるようになるので、たくさん成長ができる。さらには、ストレッチしたことがさらなる成功体験となり、また自信につながると考えられます。
こうした一連の流れを繰り返すことで、成長し続けられるのではないでしょうか。
成長の要因は、失敗を恐れずにストレッチできること。でもその第一歩は、自分を褒めることから始まるのだと私は思います。
あいこす
<この記事を書いた人>
あいこす。青森県中泊町出身。埼玉大学教養学部所属。大学ではヨーロッパ文化を専攻。インターンを通してイノベーションについて学習中。楽器演奏が趣味。最近はライブや演奏会など、生音で聴く音楽の良さを再認識。