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【毒親連載小説#50】中国渡航編2-4〜リベンジへの道〜

彼との恋愛は純粋に
とても楽しいものだった。

日本での恋愛と違い、
中国の地方出身の彼は
どこか素朴な雰囲気と
純粋さを持っていた。

彼との時間は
普段過ごす仕事の
せわしない世界とは全く違い
安らぎを感じ私は満たされていた。

「恋は盲目」とは
よく言ったもので、
彼はまだ若すぎるほど若すぎて、
未熟すぎるほど未熟だった。

私自身もこの純粋な恋愛に浮かれ、
冷静さをすっかり見失っていた。

付き合ったばかりの頃、
私は彼のことを全く
疑っていなかったのだが、
彼と接する時間が
長ければ長いほど、
どこかしら不審な点を
感じるようになった。

彼は普段、
学校の寮生活をしていて、
週末になるとよく泊まりがけで
私の家に遊びにくるようになった。

すると彼の色んな側面が
見えてくるようになった。

1つは私以外の女性と
なにやら親密なチャットを
していたことだった。

女性の勘は鋭い。

ふと彼が
その同級生の彼女からの
メッセージを受け取った時の
携帯を見た時の一瞬の視線と表情を
私は見逃してはいなかった。

ある時、見てはいけないと思ったが、
彼がお風呂に入っている間、
私は彼の携帯を覗いてみた。

するとその「誰か」と親密な
やり取りをしている
メッセージが残されていた。

彼が書いているのは中国語で
完全に私は理解してはいなかったと思う。

しかし、不思議なもので、
その文字から漂ってくる雰囲気は
どう見ても恋人同士のような会話だと
直感的に感じていた。

それを見た瞬間、
私は嫉妬と怒りに震え、
彼に問い詰めるも彼は
「単なる同級生だ、僕のことを信じて」
と泣きつかれた。

私はそのことで彼と
何度か喧嘩をしたこともあったが、
彼はその同級生とのチャットも続けていた。

そんな彼の態度にどこかで
不信感を募らせていたのだが、
情にほだされやすかった私は
きっぱりと別れを告げることもできず、
彼とズルズルと付き合い続けていた。

そんな私たちの付き合いが
一年ぐらい経とうとする春節
(旧暦のお正月)の頃だった。

(つづく)

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