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さよなら愛しのリモートワーク


コーヒーを淹れて3秒で出勤。息苦しいマスクはつけなくていい。お昼ご飯を食べる場所も今日着る服も悩まなくていい快適な日々。

そんなストレスフリーなリモートワーク生活に別れを告げるときが来てしまった。

私が勤めている会社では、まん延防止処置が出ているときだけリモートワークができる。まん防が出てなくたって常時リモートワークできるようにしたらいいのに、と心底思う。実際に出社しなくても働けてるし。

職場が嫌いとか嫌いな人がいるとかではないけれど、精神的に嫌だなぁと感じることが2つ、物理的に嫌なことが1つある。

物理的に嫌なことは、会社のデスクチェアの座り心地が悪いこと。腰とお尻がめちゃめちゃ痛くなるので長く座っていられない。これはクッションを買えば解決することだけど、私は産休中の人が戻ってくるまでの有期雇用なので、なるべく荷物を増やしたくない。

精神的に嫌なことは、電話応対と隣の席の上司。

電話応対自体は前職で慣れているから苦ではない。ただ、電話番が決められているわけでもないのに誰も取ろうとしないことに呆れる。

部長や課長が取らないのは理解できる。それ以外の平社員たちは「自分の担当じゃない」と言わんばかりに手が動かざること山の如しだ。
私を含め「入社が浅い人間が担当する業務」というのが暗黙の了解らしい。本当にくだらない。

隣の席のおじさん上司の話もさせてほしい。

その上司は、無遠慮に私へ視線を這わせてきたかと思えば、マスクや身につけているアクセサリーについて話しかけてくる。じろじろ見ているのに、私がモニターを睨みつけて作業に集中している姿は見えないらしい。

そんな上司がある日、他の部下から仕事のことで話しかけられたとき、煩わしそうにこう言い放った。

「いま作業中なんだけど?」

その発言を聞いたときに私は「いまの感情を忘れず私に話しかける前に思い出せ」と思った。


出社するとこれだけストレスが溜まるのに比べて、リモートワークはストレスのスの字も感じない。

きっとリモートワークが快適すぎる反動で、出社時のストレスが跳ね上がっていたんだと思う。

じろじろ見てくる雑談おじさんもいなければ電話も取らなくていい。腰とお尻が痛くならないデスクチェアで、好きなラジオをかけながら、リラックスして仕事ができる。

こんなに快適な日々と別れなければいけないなんて、春は出会いと別れの季節なんだな、としみじみする。

でも、おかげで自分が有期雇用のパートOLを始めた目的を再確認できた。それはまた別の記事に書こう。

ありがとう、リモートワーク。

さようなら、リモートワーク。



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