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ヤマハ発動機とnoteで開催した、「#エンジンがかかった瞬間」投稿コンテストの審査結果を発表します!

2021年12月6日から約1ヶ月にわたって開催した、自分のなかでのエンジンがかかった経験について語る「#エンジンがかかった瞬間」投稿コンテスト。期間中(12/6-1/5)には、3,134件もの作品をご応募いただきました!読みながら力のわいてくるようなすばらしい作品を投稿いただき、ありがとうございます。

noteでの応募作品一覧は、こちらをご覧ください。

審査会にて、審査員である有賀薫さんマッシさんバイク川崎バイクさんの3名と、ヤマハ発動機 note担当による選考の結果、下記のとおり受賞者が決定いたしました。

グランプリ

私のおかん

東日本大震災をきっかけに宮城県石巻市に拠点を移し、ライターやイベントの企画などを行っている、みぃやさん。みぃやさんを心配しながらも応援して石巻に送り出してくれたお母さんとのやりとりをつづった作品が、グランプリに選ばれました。

審査員からも「これはお母さんに賞をあげたい! 親が子どものことを誇りに思う、というのはパワーワード。ぐっとくる(有賀薫さん)」、「娘さんの行動によってお母さんもエンジンがかかり、そのお母さんの存在が娘さんのエンジンにもなったんじゃないかなと感じました(マッシさん)」、「エンジンをかけあった母と娘の関係。この出来事が尊い(バイク川崎バイクさん)」「ときに暴走することもある娘さん、そのエンジンに蓋をするのではなく、応援する母。本当に母の愛を感じるすばらしい作品(ヤマハ発動機note担当)」と評価され、互いにエンジンをかけあった母と娘の関係性に共感が集まりました。

審査員特別賞(有賀薫さん賞)

「君はどうする?」と聞かれたときに…

ドイツ人の彼がドイツに帰ることになったときに「君はどうする?」と聞かれた、大海を知ったオタマジャクシ♪さん。プロポーズでもなく、別れの言葉でもないそのひとことが、自分の結婚観や人生観を見つめなおすきっかけに。恋愛ショートドラマのように読ませる文章のなかに、自分の人生は自分で決めるという意志を感じさせる作品です。

最近、よりよく生きるために大事なのは「正しい答え」より「自分が出した答え」だとつくづく思うんですよね。この作品でも、最初は誰かに答えを求めていた筆者が、やがて「私はどうしたい?」と考えるように。人生においてより大きなエンジンが彼女の中でかかった瞬間だと感じました。文章そのものにも臨場感があってひき込まれました。

有賀薫さん

審査員特別賞(マッシさん賞)

高校時代の読書感想文がいまでもアラサーの自尊心を支えている

高校時代に読書感想文コンクールで県の表彰を受けた、嫁島墓地さん。同級生には心ない言葉を投げかけられたけれど、読書感想文を読んだという司書の先生に「あなたは文章を書き続けたほうがいい」と言ってもらえたそう。だれかに肯定してもらえるだけで、自分のなかでエンジンがかかるということを示してくれる作品です。

読む度に、違うところから引っ張られるような書き方だと感じました。「エンジンがかかった瞬間」という言葉が使われていないにも関わらず、同級生や先生に言われた言葉に対してどう感じたか、それによって自然に選んだ道を見て、隠されていたパワーを感じられました。先生の言葉は嫁島さんの素質を引き出してくれた、素晴らしい宝物になりましたね。

マッシさん

審査員特別賞(バイク川崎バイクさん賞)

バインセオの恩返し

ノルウェー滞在中、住むところがなくなってしまった微熱さん。空腹で倒れそうになりながら入ったベトナム料理店の店員に、「あなたが持っているすべての困りごとは順番に解決していく」と言葉をかけられたそうです。なにかあるたびにその言葉を思い出しながら過ごした半年後、微熱さんがとった行動とは…?一編の小説のような、読みごたえのある作品です。

この作品を読ませてもらったときの読後感が、なんというか、良質な海外のショートムービーを見終わった後と同じで。短いノンフィクションの文章の中に、筆者の様々な苦悩や弊害、地に足をつけ走りだした瞬間、そしてラストの心地よい着地。僕も短編小説を書かせてもらってる身なので、読みながら脳内に映像が浮かぶストーリーにとても引き込まれました。

バイク川崎バイクさん

企業賞

地球の裏側で日本古典文学を愛した少女

イタリア人のFuneさんは、『源氏物語』と出会ったことがきっかけで日本の古典文学のファンに。日本の大学に通うための奨学金制度を知ってエンジンがかかり、奨学金を勝ちとって、いまは京都大学で学びながらInstagramで日本の古典文学について発信しているといいます。好きなことにひたむきに取り組むエネルギーを感じさせる作品です。

日本古典文学とイタリアの架け橋となると決め、邁進する姿に心を打たれました。留学から時を経て文化の違いを知り、当時の辛い思い出を咀嚼していった結果、日本への愛がずっと眠っていたんだなと思いました。文章も素晴らしかったです。"エンジンがかかってから一度も止まっていないし、死ぬまで止まる気がない。"というFuneさんを、応援しています。

ヤマハ発動機 note担当


真冬のドンキホーテで汗だくになった私と、眠れるお腹タプタプの平子くん

大学時代に運転免許を取得し、念願だったバイクを買った日野笙さん。「平子くん」と呼ぶ愛車ビラーゴとの生活を満喫していたある冬の夜、突然エンジンがかからなくなってしまいました。ドンキホーテの駐車場で汗だくになりながら必死に「押しがけ」をしますが…。文字通り「エンジンがかかった瞬間」を、ユーモラスに鮮やかに描いた作品です。

バッテリーがあがって動かないバイクが、文字通り"エンジンがかかる"までのお話。楽しく、笑いながら読ませて頂きました。誰もいない深夜の駐車場、女性一人、寒空の下…悪条件の中、よくぞやってくれました!感動作品が多い中で意表を突かれ、ヤマハ審査員全員のお気に入り作品となりました。バイクの名前が平子(ビラーゴ)くんというところも最高です。

ヤマハ発動機 note担当

入賞

各審査員からの総評

有賀薫さん

「エンジンがかかった瞬間」の共通点ってなんだろう?多く作品を読んでわかったのは「人とのぶつかりあい」でした。身近な人でも初対面でも、その言葉や行動と自分の中にある何かが化学反応を起こし、それがエンジンのスターターになるんだなと感じたのです。
グランプリ作品は、親が娘に向かって「〇〇のことを誇りに思う」という最強のパワーワードをかけたことに尽きます。みぃやさんのおかんに賞をあげたい!娘にとっては母の言葉、母にとっては娘が頑張る姿。お互いがエンジンをかけあっているところが素晴らしかったです。

マッシさん

みなさんが書いた「エンジンがかかった瞬間」は、経験とジャンルがそれぞれで共通点が薄いと思いきや、今の自分は過去にあったことから自信を持って継続した結果なので、家族のような感覚になりました。それぞれの大切な経験を読ませていただいて、いい勉強になった上に、これからの新しい自分にまで影響を与えたように感じました。目線が少しだけでも変わると世界がこんなに変わるなんて驚きました。読ませていただいた内容は僕にとって宝物になりました。

バイク川崎バイクさん

まず、この“エンジンがかかった瞬間”というテーマがとても素敵でした。というのも、謙遜文化もある日本人が自ら、“僕わたしはここから頑張りだして成功していったんだぜ” というのは、普段はなんだか照れくさくて言いにくいものだから。でもこのテーマは、皆さんの頑張りや軌跡を正面から浴びせてもらえる。そして分かったことは、こんなに他人のエンジンもいい音がするんだ!もっと聞きたい!ということ。どの作品も本当にカッコよくて、自分もまたがんばろうと心から思えました。ありがとうございました。BバリK感謝のB文章でした。

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投稿期間は終了しましたが、これからエンジンをかけたいと思っていることなどについて、あらためて考えるきっかけになれればと思います。

ほかの投稿作品についても、以下URLよりぜひご覧ください。

コンテストを振り返って

以下、ヤマハ発動機 note担当からのコメントです。

当初は胸が熱くなる作品がこんなにたくさん集まるとは思っていませんでした。皆さんの作品に感動して何度泣いたことか…。コロナ禍でリアルなイベントが少なくなっている中、こうして多くの方と熱いつながりを持てて、多くの方の心のエンジンを見ることが出来る機会が持てたことを本当に嬉しく思います。ヤマハ発動機として、皆さんの心のエンジンをかけ続けるような、胸を熱くするようなメーカーでありたいと、より一層思いを強くしたコンテストでした。

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