古傷が痛んで器から零れた憎しみ。それがまさか私の正体に化けるなんてね。もういいやってどうでもよくなって、真ん中にたったひとりの私が残った。でもそうしたら不思議と静かにわかったの。何者にも代え難い、躊躇なくあなたに心を預けているあの時間が本当はいちばんの喜びとなっていたことに。

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