虐げられた王
心の中に、虐げられ続けてきた王がいる
私は彼を忘れていた
しかし、最近その存在に気がついてきた
彼は、玉座につくや否や、
詩を通して王であることを語った
彼は口で語ることの出来ない王だったのだ!
だから、こちらが沈黙しない限り
その存在に気づくことが出来なかったのだと悟った
彼は、たしかに王だった
世界の王だった
私が彼を認めたとき、
彼は喜びに輝き、己自身に深く充足していた
もはや彼は虐げられた王などではなかった
そして私は彼に仕える大臣となった
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