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まぼろしの虫

わたしの生気を吸って生きているまぼろしの虫

わたしの記憶の奥に潜み
内なる声を支配する
いつからこの虫が居座ったのか
分からない

ても、少なくとも以前は
この虫はいなかった
辛い経験があったとしても、
それまではいなかったのだ

そう思うとき、
人の心は本来無垢なのだろうか?
と思う

今はたくさんの
まぼろしの虫が張り付いていたとしても
相変わらずわたしの心臓は力強く脈打っている

今を、確かに刻んでいる

それを忘れてはいけない

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