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吉田裕子の自作俳句メモ

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俳句結社 松の花に参加しています。そちらに投稿し、誌面に掲載されたもの(主宰の方からの添削、評が入っていることもあり)をこちらのマガジンにまとめます。 好きな句やアドバイスなどが… もっと読む
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2021年8月の記事一覧

〈枝払ふ日の予告ある緑かな〉ほか自作俳句8句(『松の花』8月号掲載+α)

〈枝払ふ日の予告ある緑かな〉ほか自作俳句8句(『松の花』8月号掲載+α)

結社誌の『松の花』の8月号、全員参加の「松の花集」に掲載された5句をご紹介します。
2021年5月25日〆切分のため、初夏の句が多いです。

松の花集掲載5句枝払ふ日の予告ある緑かな
大工らにアイスコーヒーお茶に水
棟上げの二階へ梯子夏の雲
嵌め込みの窓の向こうの青嵐
コロナ禍を夫(おっと)着慣れしアロハシャツ

松の花集掲載句へのコメント枝払ふ日の予告ある緑かな→5句中、秀句とされた句です。青々

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「小町忌や借りたる本に付箋あり」ほか自作俳句8句(『松の花』8月号翠嶺集掲載+α)

「小町忌や借りたる本に付箋あり」ほか自作俳句8句(『松の花』8月号翠嶺集掲載+α)

『松の花』8月号 同人「翠嶺集」掲載5句2021年5月25日〆切分です。

小町忌や借りたる本に付箋あり
かすかなるむぎぶえ里は暮まだき
遠雷や太宰渡りし跨線橋
江戸の歌習ふ稽古場青簾
髪洗ふ源氏の姫は月一度

小町忌や借りたる本に付箋あり→小町忌は旧暦の3月18日で、2021年でいうと新暦の4月29日でした。図書館で借りた本に、誰かの学んだ痕跡である付箋が残っていたとき、改めて、多くの人に読み継

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